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公開番号2024092299
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208132
出願日2022-12-26
発明の名称水素の製造方法、及び、重水素低減水の製造方法
出願人株式会社タカギ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C25B 1/04 20210101AFI20240701BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】比較的小型の装置によって、同位体元素の割合が低減された水素を製造可能な方法を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、陰極が配置された陰極室と陽極が配置された陽極室とがカチオン交換膜によって隔てられた電気分解槽の前記陰極室側のみに水を供給し、水の電気分解によって水素を発生させることを含む、同位体元素の割合が低減された水素の製造方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陰極が配置された陰極室と陽極が配置された陽極室とがカチオン交換膜によって隔てられた電気分解槽の前記陰極室側のみに水を供給し、水の電気分解によって水素を発生させることを含む、同位体元素の割合が低減された水素の製造方法。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記カチオン交換膜の主面の延びる方向と鉛直方向とがなす角の平均角度が45°超90°以下であり、前記陰極室が前記カチオン交換膜に対して鉛直方向の上方に位置するように配置される、請求項1に記載の水素の製造方法。
【請求項3】
陰極が配置された陰極室と陽極が配置された陽極室とがカチオン交換膜によって隔てられた電気分解槽の前記陰極室側のみに水を供給し、水の電気分解を行うことによって水素を発生させることと、
前記水素と、酸素とを反応させることによって結合水を含むガスを得ることと、
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させ重水素低減水を得ることと、
を含む、重水素低減水の製造方法。
【請求項4】
前記カチオン交換膜の主面の延びる方向と鉛直方向とがなす角の平均角度が45°超90°以下であり、前記陰極室が前記カチオン交換膜に対して鉛直方向の上方に位置するように配置される、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記酸素は、前記電気分解によって生成した酸素である、請求項3又は4に記載の重水素低減水の製造方法。
【請求項6】
前記水素と、酸素との応が、燃料電池によって行われる、請求項3又は4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させた後のガスを、前記燃料電池の正極室に供給する、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記燃料電池の前記正極室に供給されるガスの圧力が1kg/cm

G以下である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
酸素と、同位体元素の割合が低減された水素との反応によって結合水を含むガスを生成する燃料電池と、
前記燃料電池の陰極から発生するガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させ重水素低減水を得る回収部と、
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させた後のガスを、前記酸素と共に前記燃料電池の正極室に供給する供給路と、を備える、重水素低減水の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素の製造方法、及び、重水素低減水の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
水道水や天然水には、半重水及び重水等が含まれる場合があり、また原子炉冷却水等に使用された水にはトリチウム水等が含まれる場合がある。これらの半重水、重水及びトリチウム水は、軽水と比べて、例えば、物質の溶解度、電気伝導度及び電離度等の物性、反応速度などが異なる。そのため、半重水、重水及びトリチウム水を含む水を生物が多量に摂取すると、生体反応に悪影響を及ぼし得る。そこで、このような事態を回避するために、半重水、重水及びトリチウム水の含有量が低減された水を調製する方法が種々検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、水の電解によって水素同位体を分離する方法において、電解槽の陽極から発生した酸素ガスを、再結合器を通してその中に含まれている水素及び水素同位体を水に変換し、再結合に先立って、または再結合の後に、酸素ガスをコンプレッサーにより加圧し、生成した水の大部分を冷却凝縮により分離したのち、なお残存する水分を吸着塔に通して吸着させることにより除去し、次いで乾燥された酸素ガスを上記吸着圧力よりは低い圧力下に吸着塔に通して脱着させることにより回収し、脱着した水分を含む酸素ガスを上記コンプレッサーの吸入側に循環させることを特徴とする電解による水素同位体分離方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、イオン交換膜を用いた水素酸素燃料電池又は触媒を担持した粒子が充填された反応塔に、二重水素あるいは/および三重水素の含有率の少ない水素と酸素とを供給し、重水含有率の少ない軽水を合成することを特徴とする軽水の製造方法が開示されている。ここで、二重水素あるいは/および三重水素の含有率の少ない水素は、イオン交換膜を用いた水電解反応により調製される例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平03-030819号公報
特開平11―011903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、比較的小型の装置によって、同位体元素の割合が低減された水素を製造可能な方法を提供することを目的とする。本開示はまた、比較的小型の装置によって、重水素低減水の製造が可能な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の[1]~[9]を提供する。
【0008】
[1]
陰極が配置された陰極室と陽極が配置された陽極室とがカチオン交換膜によって隔てられた電気分解槽の前記陰極室側のみに水を供給し、水の電気分解によって水素を発生させることを含む、同位体元素の割合が低減された水素の製造方法。
[2]
前記カチオン交換膜の主面の延びる方向と鉛直方向とがなす角の平均角度が45°超90°以下であり、前記陰極室が前記カチオン交換膜に対して鉛直方向の上方に位置するように配置される、[1]に記載の水素の製造方法。
[3]
陰極が配置された陰極室と陽極が配置された陽極室とがカチオン交換膜によって隔てられた電気分解槽の前記陰極室側のみに水を供給し、水の電気分解を行うことによって水素を発生させることと、
前記水素と、酸素とを反応させることによって結合水を含むガスを得ることと、
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させ重水素低減水を得ることと、
を含む、重水素低減水の製造方法。
[4]
前記カチオン交換膜の主面の延びる方向と鉛直方向とがなす角の平均角度が45°超90°以下であり、前記陰極室が前記カチオン交換膜に対して鉛直方向の上方に位置するように配置される、[3]に記載の製造方法。
[5]
前記酸素は、前記電気分解によって生成した酸素である、[3]又は[4]に記載の重水素低減水の製造方法。
[6]
前記水素と、酸素との反応が、燃料電池によって行われる、[3]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させた後のガスを、前記燃料電池の正極室に供給する、[6]に記載の製造方法。
[8]
前記燃料電池の前記正極室に供給されるガスの圧力が1kg/cm

G以下である、[7]に記載の製造方法。
[9]
酸素と、同位体元素の割合が低減された水素との反応によって結合水を含むガスを生成する燃料電池と、
前記燃料電池の陰極から発生するガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させ重水素低減水を得る回収部と、
前記ガス中の前記結合水の少なくとも一部を凝集させた後のガス、前記酸素と共に前記燃料電池の正極室に供給する供給路と、を備える、重水素低減水の製造装置。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、比較的小型の装置によって、同位体元素の割合が低減された水素を製造可能な方法を提供できる。本開示によればまた、比較的小型の装置によって、重水素低減水の製造が可能な製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、電気分解槽の一例を示す模式断面図である。
図2は、重水素低減水の製造方法の一例を示す模式図である。
図3は、燃料電池の一例を示す模式断面図である。
図4は、燃料電池システムの一例を示す模式図である。
図5は、燃料電池の単セルの構成例を示す斜視図である。
図6は、燃料電池の積層モジュールを備える結合水生成器の一例を示す模式断面図である。
図7は、図6に示した結合水生成器の側面を示す模式図である。
図8は、電気分解槽の設置方向と平均電解電流密度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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