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公開番号2024092135
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022207850
出願日2022-12-26
発明の名称光電変換素子、電子機器および光電変換素子の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H10K 39/12 20230101AFI20240701BHJP()
要約【課題】
隣接するセルが直列接合した光電変換素子において、光電変換効率が高い光電変換素子を提供する。また、変換効率が高い光電変換素子製造方法を提供する。
【解決手段】
透明な支持基板と、支持基板上に積層された透明な第1導電層と、第2導電層と、前記第1導電層および前記第2導電層に挟まれた有機材料を含む光電変換層を備え、前記第1導電層の一部は、前記光電変換層よりも厚く、前記第1導電層は、前記支持基板の一部が前記第1導電層から露出した基板露出領域を介して隣り合う2つの第1区画部を有しており、前記第2導電層は、前記基板露出領域の一部を挟んで隣り合う2つの第2区画部を有しており、前記光電変換層は、平面視において前記隣り合う2つのうち一方の前記第1区画部および前記隣り合う2つのうち他方の前記第2区画部の双方と重なる光電変換層接続部に、厚さ方向に貫通する光電変換層貫通部を有する光電変換素子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
透明な支持基板と、支持基板上に積層された透明な第１導電層と、第２導電層と、前記第１導電層および前記第２導電層に挟まれた有機材料を含む光電変換層を備え、前記第１導電層の一部は、前記光電変換層よりも厚く、前記第１導電層は、前記支持基板の一部が前記第１導電層から露出した基板露出領域を介して隣り合う２つの第１区画部を有しており、前記第２導電層は、前記基板露出領域の一部を挟んで隣り合う２つの第２区画部を有しており、前記光電変換層は、平面視において前記隣り合う２つのうち一方の前記第１区画部および前記隣り合う２つのうち他方の前記第２区画部の双方と重なる光電変換層接続部に、厚さ方向に貫通する光電変換層貫通部を有する光電変換素子。
続きを表示（約 470 文字）【請求項２】
前記光電変換層の活性層が電子供与性有機材料と電子受容性有機材料で構成される請求項１に記載の光電変換素子
【請求項３】
光電変換層は、平面視において前記光電変換層貫通部を囲む突起を有し、前記突起は、前記第１導電層に覆われている、請求項１に記載の光電変換素子。
【請求項４】
前記光電変換層を積層する工程においては、前記光電変換層を貫通する光電変換層貫通部を形成し、前記第１導電層によって前記光電変換層貫通部を覆う、請求項１に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項５】
前記第１導電層を積層する工程においては、インクジェット法によって透明電極を積層させる、請求項４に記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項６】
前記第１導電層は、銀ナノワイヤーからなる、請求項４または５のいずれかに記載の光電変換素子の製造方法。
【請求項７】
請求項１～３に記載の光電変換素子と、前記光電変換素子からの給電によって駆動する駆動部とを備える電子機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、光電変換素子、電子機器および光電変換素子の製造方法に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
光電変換素子は、太陽光や屋内光を電力に変換する光電変換の機能を備えており、再生可能エネルギーを利用した発電手段として開発が進められている。有機光電変換素子は、光電変換素子の一種であり、特許文献１～２には、有機薄膜からなる光電変換層と、この光電変換層を挟む第１導電層および第２導電層を備える構成が開示されている。特許文献３には、有機金属ハライドペロブスカイトからなる光電変換層と、この光電変換層を挟む第１導電層および第２導電層を備える構成が開示されている。第１導電層は、たとえばＩＴＯ（ＩｎｄｉｕｍＴｉｎＯｘｉｄｅ）などの透明導電層とされている。
【０００３】
有機光電変換素子においては、第１導電層は環境負荷の低い透明電極として従来のスパッタ成膜によるＩＴＯではなく、常温・大気雰囲気下で印刷法などの塗布形成が可能な銀ナノワイヤーやＰＥＤＯＴ：ＰＳＳなどの有機導電膜を用いることが望ましい。しかし、これら塗布形成した第１導電層は、隣接するセルを直列に接続する多接合化にあたって第１導電層上に光電変換層を形成した後のレーザーによる除去を行うと、有機材料を含む光電変換層と同時に第１導電層も同時に除去されてしまい、これによって、第１導電層と第２導電層が電気的に接触できない課題がある。
【０００４】
また、特許文献１には、有機薄膜からなる光電変換層と、この光電変換層を挟む第１導電層および第２導電層を備える構成が開示されている。第１導電層は、たとえばＩＴＯなどの透明導電層とされている。同文献の図４には、有機光電変換素子が開示されている。第１導電層上に光電変換層を形成した後のレーザーによる除去加工時に加工端面に突起が生じてしまい、これによって、隣接するセルを直列に接続する多接合化において、第１導電層と第２導電層の間の接続抵抗が大きくなってしまう課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１７－１６８７９８号公報
特開２０１１－１００９２３号公報
特開２０２２－５４４２４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の課題は、かかる従来技術の背景に鑑み、隣接するセルが直列接合した有機光電変換素子おいて、光電変換効率が高い光電変換素子を提供すること、また、光電変換効率が高い光電変換素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
透明な支持基板と、支持基板上に積層された透明な第１導電層と、第２導電層と、前記第１導電層および前記第２導電層に挟まれた有機材料を含む光電変換層を備え、前記第１導電層の一部は、前記光電変換層よりも厚く、前記第１導電層は、前記支持基板の一部が前記第１導電層から露出した基板露出領域を介して隣り合う２つの第１区画部を有しており、前記第２導電層は、前記基板露出領域の一部を挟んで隣り合う２つの第２区画部を有しており、前記光電変換層は、平面視において前記隣り合う２つのうち一方の前記第１区画部および前記隣り合う２つのうち他方の前記第２区画部の双方と重なる光電変換層接続部に、厚さ方向に貫通する光電変換層貫通部を有する光電変換素子。
【発明の効果】
【０００８】
本発明により、隣接するセルの接続抵抗を下げて直列接続することができ、光電変換素子の光電変換効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子を示す要部平面図である。
図１のＩ－Ｉ線に沿う断面図である。
図１のＩＩ－ＩＩ線に沿う断面図である。
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子を搭載した携帯電話のディスプレイ側の鳥観図である。
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子を搭載した携帯電話の裏面側の鳥観図である。
図４および図５のＩ－Ｉ線に沿う断面図である。７は第１カバー、８はディスプレイ、９は電子回路基板、１０は光電変換素子、１１はバッテリー、第２カバー、１３は外周フレーム、１４は携帯電話、Hは携帯電話の厚みを示す。
本発明の第１実施形態に基づく携帯電話に内蔵された光電変換素子の外観図である。
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子を内蔵した携帯電話の構成を示すブロック図である。
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子の製造方法を示す図である。
本発明の第１実施形態に基づく光電変換素子の製造方法（続き）を示す図である。
実施例で作製した光電変換素子の製造方法を示す図である。
実施例で作製した光電変換素子の製造方法（続き）を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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