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公開番号2024091943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024072379,2022129353
出願日2024-04-26,2018-01-23
発明の名称擁壁の製造方法
出願人株式会社オーイケ
代理人個人
主分類E02D 29/02 20060101AFI20240628BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】擁壁をさらに簡単に施工できる製造方法を提供する。
【解決手段】複数の擁壁用ブロックを積み上げすることを有する擁壁の製造方法であって、複数の擁壁用ブロックの各々は、底面部と、上面部と、擁壁の表面またはその下地となる前面部とを有し、前面部と底面部との間の角度が鋭角であり、底面部の前後の寸法に対して底面部から上面部まで寸法の方が長く、底面部が水平な状態で重心が底面部の範囲に入り安定して自立し、積み上げすることは、下側の他の擁壁用ブロックであって、その上面部の前方が低くなるように、水平に対し傾けて設置された下側の他の擁壁用ブロックの上面部に、上側の擁壁用ブロックを上側の擁壁用ブロックの重心が底面部の範囲で、底面部の前方が低くなるように傾けて設置することにより、安定して自立し背面に倒れないように積み上げられることを含む製造方法を提供する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の擁壁用ブロックを積み上げすることを有する擁壁の製造方法であって、
前記複数の擁壁用ブロックの各々は、下側の他の擁壁用ブロックと接する底面部と、上側の他の擁壁用ブロックと接する上面部と、前記擁壁の表面またはその下地となる前面部とを有し、前記前面部と前記底面部との間の角度が鋭角であり、前記底面部の前後の寸法に対して前記底面部から前記上面部まで寸法の方が長く、前記底面部が水平な状態で重心が前記底面部の範囲に入り安定して自立する擁壁用ブロックであり、
前記積み上げすることは、前記下側の他の擁壁用ブロックであって、その上面部の前方が低くなるように、水平に対し傾けて設置された前記下側の他の擁壁用ブロックの上面部に、上側の前記擁壁用ブロックを前記上側の擁壁用ブロックの重心がその底面部の範囲で、その底面部の前方が低くなるように傾けて設置することにより、安定して自立し背面に倒れないように積み上げられることを含む、製造方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記積み上げすることは、前記下側の他の擁壁用ブロックの前に向かって傾斜した上面部に接し、前記上側の擁壁用ブロックの凹部または凸部がストッパーとして機能するように積み上げることを含む、製造方法。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記底面部が水平な状態における前記前面部と前記底面部との間の角度は5分勾配であり、
前記積み上げられることは、前記前面部が水平に対して4分勾配または3分勾配になるように積み上げられることを含む、製造方法。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記安定して自立し背面に倒れないように積み上げられた前記上側の擁壁用ブロックの背面に砕石を入れることをさらに有する、製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、擁壁用ブロックを積み上げた擁壁の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、擁壁用ブロックの積み上げ方法が記載されている。従来、積み上げ接面となる上面と底面が積み上げ基礎部に対して積み上げ傾斜角度に対応して後方に傾斜するため、積み上げられるブロックの1段毎に背部に裏込めを行ったり、ブロックの上面に突条を設定し、上段に積み上げられるブロックの底面に設定されたこれに対応する形状の嵌合凹溝の嵌合によって積み上げ時の安定を図ったりした上、更に、積み上げられた上下のブロックを挿通して設定される鉄筋部材の挿入と鉄筋挿通孔への生コンの充填によって積み上げ後の安定が図られており、積み上げ時の倒壊防止と積み上げ後の安定のために多くの人手と労力が必要であるという問題があった。特許文献1には、上段位置のブロック底面に前面側に支持直面を有する嵌合突起を設けると共に、これに対応して下段位置のブロック上面に前記嵌合突起と嵌合する嵌合凹陥部を設け、各対応する嵌合突起と嵌合凹陥部を嵌合させながらブロックの積み上げを行うようにしたことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-161542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
造成工事あるいは河川の護岸工事には、もたれ擁壁の工事(施工、製造)が行われている。もたれ擁壁は、表面に石積みを設けたり、擁壁用のコンクリートブロックが積み上げられた(積み重ねられた、段積みの)擁壁であり、背面の土にもたれるように土留め用のコンクリートブロック(擁壁用コンクリートブロック)を傾斜させて(勾配があるように)積み上げて擁壁を築造する方法である。これらの擁壁は、土質や法面の高さなどを考慮して勾配が決定され、典型的な擁壁の前面の勾配は、3分勾配(73.3度)、4分勾配(68.2度)、および5分勾配(63.4度)である。
【0005】
それぞれの勾配の擁壁に適した角度で設計された、コンクリート製の擁壁用ブロックを提供することが提案されている。典型的な擁壁用ブロックは、それぞれの勾配で自立することができるものである。しかしながら、各勾配のブロック、例えば、3種類の異なる勾配のブロックを製造することは、製造メーカにとって負担が大きい。それぞれ異なる勾配のブロックの型枠を用意する必要があり、ブロックの種類ごとに分けたストックヤードも必要となる。擁壁用ブロックは、内部に生コンを注入するなどの都合から形状が複雑であり、そのブロックを製造するための型枠も形状が複雑となるために製造コストが大きくなる。また、最近は景観が重視され、擁壁用ブロックの表面に岩模様などを施すことが要求されている。このために化粧面板が必要となり、これも型枠を準備するための費用が高くなる要因となっている。化粧面板はウレタンゴム、あるいはアルミ鋳物などで製造(成型)される。
【0006】
一方、3分勾配の自立型の擁壁用ブロックにより、5分勾配のもたれ擁壁を施工しようとすると擁壁用ブロックを自立させることが難しい。このため、擁壁用ブロックを安全に積み上げるためには補強材の手配や施工が追加となり、自立型の擁壁用ブロックのメリットを活かすことができない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、複数の擁壁用ブロックを積み上げすることを有する擁壁の製造方法である。複数の擁壁用ブロックの各々は、下側の他の擁壁用ブロックと接する底面部と、上側の他の擁壁用ブロックと接する上面部と、擁壁の表面またはその下地となる前面部とを有し、前面部と底面部との間の角度が鋭角であり、底面部の前後の寸法に対して底面部から上面部まで寸法の方が長く、底面部が水平な状態で重心が底面部の範囲に入り安定して自立する擁壁用ブロックである。積み上げすることは、下側の他の擁壁用ブロックであって、その上面部の前方が低くなるように、水平に対し傾けて設置された下側の他の擁壁用ブロックの上面部に、上側の擁壁用ブロックを上側の擁壁用ブロックの重心がその底面部の範囲で、その底面部の前方が低くなるように傾けて設置することにより、安定して自立し背面に倒れないように積み上げられることを含む。製造方法は、さらに、安定して自立し背面に倒れないように積み上げられた上側の擁壁用ブロックの背面に砕石を入れることを有してもよい。
【0008】
一例は、基礎の上に複数の擁壁用ブロックを積み上げすることを有する擁壁の製造方法である。複数の擁壁用ブロックの各々は、基礎または下側の他の擁壁用ブロックと接する底面部と、上側の他の擁壁用ブロックと接する上面部と、擁壁の表面またはその下地となる前面部と、底面部から部分的に下側へ、または上面部から上側へ突き出た凸部とを有し、前面部と底面部との間の第1の角度θ1が鋭角である。この製造方法の積み上げすること(積み上げする工程)は、以下の工程を含む。
1.基礎の上に底面部の前方が低くなるように、水平に対し第2の角度θ2で傾けて設置する。ただし、第1の角度θ1と第2の角度θ2とは以下の条件(1)を満たす。
0<θ1+θ2≦90 ・・・(1)
【0009】
前面部と底面部との間の第1の角度θ1が、90度よりも小さい鋭角である擁壁用ブロックは、自立型の擁壁用ブロックであり、水平方向に対して角度θ1で傾いたもたれ擁壁を施工する際に好適である。一方、さらに傾きが大きい、すなわち、水平方向に対する前面の角度が角度θ1よりも小さい傾きのもたれ擁壁を施工する際には、擁壁用ブロックの重心が底面部の範囲の後方の端に近くなり、または底面部の範囲から外れることが多くなる。このため、擁壁用ブロックは自立しにくく、または自立しても安定せず、施工が不安定になりやすく、擁壁用ブロックの設計を変える必要がある。しかしながら、この擁壁用ブロックを逆に、角度θ2の範囲で、前側に傾かせることにより、重心が底面部の範囲に収まった状態で、角度θ1とは異なる擁壁を容易に施工することができる。したがって、第1の角度θ1に固定された擁壁用ブロックを用いて、複数の傾きの擁壁を施工できる。さらに、この擁壁用ブロックは上側または下側の他の擁壁用ブロックと係合するように凸部が設けられているので前側に傾けて底面部が前側に傾いた状態でも滑りにくく、安定して積み上げることができる。
【0010】
擁壁用ブロックをより安定して積み上げるためには、以下の条件(2)を満たすことが望ましい。
0<θ2≦θ1 ・・・(2)
(【0011】以降は省略されています)

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