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公開番号
2024079860
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-12
出願番号
2021056127
出願日
2021-03-29
発明の名称
作業機械
出願人
日立建機株式会社
代理人
弁理士法人開知
主分類
E02F
9/22 20060101AFI20240605BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】発進時のショックの発生を防止し、旋回走行から直進走行に移行するための操作が行われたときの作業機械の動きとオペレータの操作感覚のずれを抑制する。
【解決手段】作業機械は、右走行モータに作動油を供給する第1油圧ポンプと、左走行モータに作動油を供給する第2油圧ポンプと、第1油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第1レギュレータと、第2油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第2レギュレータと、第1及び第2レギュレータを制御するコントローラと、を備える。コントローラは、左右の走行操作装置の操作量の差を演算し、操作量の差が閾値未満の場合には、左右の走行操作装置の操作量に応じたレギュレータ制御信号を補正し、補正されたレギュレータ制御信号により第1レギュレータ及び第2レギュレータが出力する目標とする制御圧に到達する時間を、上記操作量の差が閾値以上の場合に比べて遅延させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
右クローラ及び左クローラを有する走行体と、
前記走行体上に取り付けられた車体と、
前記車体に取り付けられた作業装置と、
前記右クローラを駆動する右走行モータと、
前記左クローラを駆動する左走行モータと、
前記右走行モータに作動油を供給する第1油圧ポンプと、
前記左走行モータに作動油を供給する第2油圧ポンプと、
前記第1油圧ポンプ及び前記第2油圧ポンプを駆動する動力源と、
前記右走行モータを操作するための右走行操作装置と、
前記左走行モータを操作するための左走行操作装置と、
センタバイパス通路部を有し、前記右走行操作装置の操作に応じて駆動され、前記第1油圧ポンプから前記右走行モータへ供給される作動油の流量を制御する右走行モータ用の流量制御弁と、
センタバイパス通路部を有し、前記左走行操作装置の操作に応じて駆動され、前記第2油圧ポンプから前記左走行モータへ供給される作動油の流量を制御する左走行モータ用の流量制御弁と、
前記右走行操作装置の操作量に関する情報を検出する右走行操作量検出装置と、
前記左走行操作装置の操作量に関する情報を検出する左走行操作量検出装置と、
前記第1油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第1レギュレータと、
前記第2油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第2レギュレータと、
前記右走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記第1レギュレータを制御し、前記左走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記第2レギュレータを制御するコントローラと、を備えた作業機械において、
前記コントローラは、
前記右走行操作量検出装置と前記左走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記右走行操作装置の操作量と前記左走行操作装置の操作量との操作量の差を演算し、
演算された前記操作量の差が予め定められた閾値未満の場合には、前記右走行操作装置及び前記左走行操作装置の操作量に応じたレギュレータ制御信号を補正し、補正された前記レギュレータ制御信号により前記第1レギュレータ及び前記第2レギュレータが出力する目標とする制御圧に到達する時間を、演算された前記操作量の差が前記閾値以上の場合に比べて遅延させる
ことを特徴とする作業機械。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記作業装置を操作する作業装置操作装置と、
前記作業装置操作装置による操作量を検出する作業装置用の操作量検出装置と、を備え、
前記コントローラは、
前記作業装置用の操作量検出装置により検出された操作量に基づき前記作業装置の操作が行われているか否かを判定し、
前記作業装置の操作が行われていない場合には、前記右走行操作装置及び前記左走行操作装置の操作量に応じた前記レギュレータ制御信号に対して遅れ処理を実行し、
前記作業装置の操作が行われている場合には、前記遅れ処理を実行しない
ことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械において、
前記遅れ処理に用いられる第1遅れ係数及び第2遅れ係数が記憶された記憶装置を備え、
前記記憶装置には前記第1遅れ係数に対し前記第2遅れ係数の値が大きく設定され、
前記コントローラは、
前記操作量の差が前記閾値以上の場合には、前記第1遅れ係数を用いて前記遅れ処理を実行し、
前記操作量の差が前記閾値未満の場合には、前記第2遅れ係数を用いて前記遅れ処理を実行する、
ことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項1に記載の作業機械において、
前記第1レギュレータは、第1レギュレータ制御圧を生成する第1電磁比例弁と、前記第1レギュレータ制御圧に応じて前記第1油圧ポンプの容積を調整する第1調整アクチュエータと、前記第1レギュレータ制御圧を検出する第1制御圧センサと、を有し、
前記第2レギュレータは、第2レギュレータ制御圧を生成する第2電磁比例弁と、前記第2レギュレータ制御圧に応じて前記第2油圧ポンプの容積を調整する第2調整アクチュエータと、前記第2レギュレータ制御圧を検出する第2制御圧センサと、を有し、
前記コントローラは、
前記第1制御圧センサにより検出された前記第1レギュレータ制御圧と、前記第2制御圧センサにより検出された前記第2レギュレータ制御圧との圧力差を、前記右走行操作装置の操作量と前記左走行操作装置の操作量との操作量の差として演算する
ことを特徴とする作業機械。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧モータにより走行駆動するクローラを備えた油圧ショベル等の作業機械に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械は、油圧アクチュエータと、油圧アクチュエータに供給される作動油の方向と流量を制御する方向切替弁と、方向切替弁を操作するための操作レバーとを備えている。特許文献1には、作業機の急操作時に発生する機械的ショックを防止するために、操作レバーの操作量を検知した制御信号に遅れ補正処理を施した補正信号によって方向切替弁を制御する制御装置を備えた作業機械が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-228424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
左右一対のクローラを有する走行体を備えた作業機械において、走行操作の信号に対して遅れ処理を実行する場合、旋回走行から直進走行に移行するための操作が行われたときに、作業機械の動きとオペレータの操作感覚との間にずれが生じるおそれがある。例えば、左旋回走行から直進走行に移行するための操作が行われたときに、直進走行させようとするオペレータの意図に反して意図する進路よりも左方へ走行体が向いてしまうおそれがある。この場合、走行体の向きを調整する操作が余計に必要になり、作業効率が低下してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、発進時のショックの発生を防止し、旋回走行から直進走行に移行するための操作が行われたときの作業機械の動きとオペレータの操作感覚のずれを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による作業機械は、右クローラ及び左クローラを有する走行体と、前記走行体上に取り付けられた車体と、前記車体に取り付けられた作業装置と、前記右クローラを駆動する右走行モータと、前記左クローラを駆動する左走行モータと、前記右走行モータに作動油を供給する第1油圧ポンプと、前記左走行モータに作動油を供給する第2油圧ポンプと、前記第1油圧ポンプ及び前記第2油圧ポンプを駆動する動力源と、前記右走行モータを操作するための右走行操作装置と、前記左走行モータを操作するための左走行操作装置と、センタバイパス通路部を有し、前記右走行操作装置の操作に応じて駆動され、前記第1油圧ポンプから前記右走行モータへ供給される作動油の流量を制御する右走行モータ用の流量制御弁と、センタバイパス通路部を有し、前記左走行操作装置の操作に応じて駆動され、前記第2油圧ポンプから前記左走行モータへ供給される作動油の流量を制御する左走行モータ用の流量制御弁と、前記右走行操作装置の操作量に関する情報を検出する右走行操作量検出装置と、前記左走行操作装置の操作量に関する情報を検出する左走行操作量検出装置と、前記第1油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第1レギュレータと、前記第2油圧ポンプの容積を制御するための制御圧を出力する第2レギュレータと、前記右走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記第1レギュレータを制御し、前記左走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記第2レギュレータを制御するコントローラと、を備える。前記コントローラは、前記右走行操作量検出装置と前記左走行操作量検出装置の検出結果に基づいて前記右走行操作装置の操作量と前記左走行操作装置の操作量との操作量の差を演算し、演算された前記操作量の差が予め定められた閾値未満の場合には、前記右走行操作装置及び前記左走行操作装置の操作量に応じたレギュレータ制御信号を補正し、補正された前記レギュレータ制御信号により前記第1レギュレータ及び前記第2レギュレータが出力する目標とする制御圧に到達する時間を、演算された前記操作量の差が前記閾値以上の場合に比べて遅延させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発進時のショックの発生を防止し、旋回走行から直進走行に移行するための操作が行われたときの作業機械の動きとオペレータの操作感覚のずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベルの構成図である。
図2は、運転室の内部を示す図である。
図3は、油圧ショベルの油圧システムの概略構成図である。
図4は、レギュレータ制御圧Pcと油圧ポンプの押しのけ容積qとの関係について示す図である。
図5は、コントローラの機能ブロック図である。
図6は、レギュレータの制御について示すフローチャートである。
図7は、油圧ショベルが発進するときのレギュレータ制御圧、走行操作圧、及び補正信号の時間的な変化を示すタイムチャートである。
図8は、油圧ショベルが旋回走行から直進走行に移行するとき、及び、油圧ショベルが停止するときのレギュレータ制御圧、走行操作圧、及び補正信号の時間的な変化を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、本発明の実施形態に係る作業機械について説明する。本実施形態では、作業機械がクローラ式の油圧ショベルである例について説明する。作業機械は、作業現場において、土木作業、建設作業、解体作業、浚渫作業等の作業を行う。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る油圧ショベル1の構成図である。図1に示すように、油圧ショベル1は、クローラ式の走行体2と、走行体2上に旋回可能に取り付けられた車体である旋回体3と、旋回体3に取り付けられた作業装置4と、を備える。走行体2は、旋回体3を支持するセンターフレームと、センターフレームの右部に取り付けられる右クローラ2Rと、センターフレームの左部に取り付けられる左クローラ2Lと、を有する。右クローラ2Rは、センターフレームの右部に固定される右サイドフレームと、右サイドフレームに取り付けられるクローラベルトと、右クローラ2Rのクローラベルトを駆動する右走行モータ15Rと、を有する。左クローラ2Lは、センターフレームの左部に固定される左サイドフレームと、左サイドフレームに取り付けられるクローラベルトと、左クローラ2Lのクローラベルトを駆動する左走行モータ15Lと、を有する。走行体2は、左右一対のクローラを左走行モータ15L及び右走行モータ15Rによって駆動することにより走行する。左走行モータ15Lの回転速度と右走行モータ15Rの回転速度との間に差が生じている場合には、走行体2は、その軌道(進路)を変更する走行である旋回走行を行う。左走行モータ15Lの回転速度と右走行モータ15Rの回転速度との間に差が生じていない場合には、走行体2は直進走行を行う。旋回体3は、旋回モータ14を有する旋回装置を介して走行体2に連結され、旋回モータ14によって駆動されて走行体2に対して旋回する。
(【0011】以降は省略されています)
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