TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024087953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022202873
出願日2022-12-20
発明の名称構造体ブロックおよび構造体ブロックを用いた構造物の施工方法
出願人株式会社オーイケ
代理人個人
主分類E01D 19/02 20060101AFI20240625BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】橋梁をさらに効率的に施工あるいは製造できる橋台ブロックを提供する。
【解決手段】上下方向に延びた第1の構造体14と、第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部13aと、第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部13bとを有する構造体ブロック10であって、第1の基礎部および第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つが配置された複数の貫通孔70であって、第1の基礎部および第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、第1の基礎部および第2の基礎部の上側から調整できるように高さ調整用のボルト75をねじ込むことができる貫通孔を有する構造体ブロック10を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上下方向に延びた第1の構造体と、
前記第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部と、
前記第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部とを有する構造体ブロックであって、
前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つが配置された複数の貫通孔であって、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の上側から調整できるように高さ調整用のボルトをねじ込むことができる貫通孔を有する、構造体ブロック。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記貫通孔の前記底面の近傍に、前記高さ調整用のボルトを取り付けるためのナット部を含む、構造体ブロック。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第1の構造体は、橋梁の床板を支持する支承部および前記支承部の後方に立ち上がったパラペット部を含む上部と、前記上部を支持する竪壁部とを含む、構造体ブロック。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
当該構造体ブロックはプレキャストする際に前記第1の構造体が下となる型枠が用いられ、前記底面がコンクリートを打設する面である、構造体ブロック。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体ブロックを有する構造物。
【請求項6】
上下方向に延びた第1の構造体を有する構造物の施工方法であって、
前記第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部と、前記第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部とを有する構造体ブロックを設置することを有し、
前記設置することは、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つが配置された複数の貫通孔のそれぞれに高さ調整用ボルトをねじ込み、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の上側から調整することを含む、施工方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記第1の構造体は、橋梁の床板を支持する支承部および前記支承部の後方に立ち上がったパラペット部を含む上部と、前記上部を支持する竪壁部とを含み、当該施工方法は、さらに、
前記第1の構造体の前記支承部に前記床板を乗せて前記橋梁を施工することを含む、施工方法。
【請求項8】
構造体ブロックの製造方法であって、
前記構造体ブロックは、上下方向に延びた第1の構造体と、
前記第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部と、
前記第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部とを有し、
当該製造方法は、
前記第1の構造体が下となる型枠を用いて成型することを有し、
前記成型することは、コンクリートを打設する面となる前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の底面に、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つの貫通孔であって、前記第1の構造体を立てた状態で前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、前記第1の基礎部および前記第2の基礎部の上側から調整できるように高さ調整用のボルトをねじ込むことができる貫通孔を成型するための補助型枠またはスリーブを配置することを含む、構造体ブロックの製造方法。
【請求項9】
請求項8において、
前記成型することは、前記貫通孔の前記底面の近傍に、前記高さ調整用のボルトを取り付けるためのナット部を埋設することを含む、構造体ブロックの製造方法。
【請求項10】
請求項8または9において、
前記成型することは、前記第1の構造体として、橋梁の床板を支持する支承部および前記支承部の後方に立ち上がったパラペット部を含む上部と、前記上部を支持する竪壁部とを成型することを含む、構造体ブロックの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体ブロックおよび構造体ブロックを用いた構造物の施工方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、場所打ちホロースラブ橋やプレストレストコンクリートホロー桁橋などの版構造のコンクリートスラブ橋において、橋脚などの下部工が変位し支承座からスラブ端が外れても橋体が落下しないようにし、落橋による二次災害の発生を防止することが記載されている。そのため、コンクリートスラブ橋の橋軸方向に橋体を貫通して両橋台間にPCケーブルを張設し、このPCケーブルの張力はたるみを除去する程度とし、PCケーブルの端部をそれぞれ両橋台のパラペットに定着することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平09-071904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
橋梁などの構造物において、その基礎となる橋台などを短期間で施工することが求められている。例えば、橋台においては、床板と接する支承部と支承部から立ち上がったパラペット部とを有する上部(上部構造)は精度とともに十分な強度が要求される。しかしながら、パラペット部を含む上部は、橋台の最も上に位置する構造部分であり、強度を確保することが難しい。例えば、現場で橋台を施工する場合は、底板を打設し(工程1)、その上に竪壁を打設し(工程2)、さらに、竪壁の上にパラペット部を打設する(工程3)という、少なくとも3段階の工程が必要になる。パラペット部を打設する際は、竪壁の上にパラペット用の鉄筋を延ばして、パラペット用のコンクリートを打ち継ぐことになるが、その境界がコールドジョイントとなるリスクがあり、接合部の強度を確保することが難しい。
【0005】
次に、コンクリートにより型枠を用いて橋台を施工する際に、上部の面は、気泡や空洞などによる内部欠陥が発生しやすく、施工時の乾燥収縮やブリージングによる沈下などの影響を受けやすい。このため、支承部となる竪壁の上面については、精度および強度ともに確保することは容易ではなく、橋台の上部の施工は、熟練の作業者が十分な時間をかけて行う必要がある。橋台を搬送可能な複数のブロックに分割して工場においてプレハブ(プレキャスト)して提供することが検討されている。この場合、プレキャストされた複数の橋台ブロックを施工現場において、短時間で精度よく組み合わせることが要求される。大型の構造物あるいはその一部を複数のブロックに分けてプレキャストして提供される場合も同様に、施工現場において、短時間で精度よく組み合わせできることが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、上下方向に延びた第1の構造体と、第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部と、第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部とを有する構造体ブロックである。この構造体ブロックは、第1の基礎部および第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つが配置された複数の貫通孔を有し、それぞれの貫通孔は、第1の基礎部および第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、第1の基礎部および第2の基礎部の上側から調整できるように高さ調整用のボルトをねじ込むことができるようになっている。この構造体ブロックは、設置現場において、第1および第2の基礎部の上側から高さ調整用のボルトを操作することにより、設置現場の地盤あるいは基礎コンクリートに対する高さおよび傾きを調整できる。したがって、施工現場において複数の構造体ブロックを精度よく組み立てて構造物を施工できる。
【0007】
貫通孔の底面の近傍に、高さ調整用のボルトを取り付けるためのナット部を含んでもよい。第1の構造体は、橋梁の床板を支持する支承部および支承部の後方から立ち上がったパラペット部を含む上部と、上部を支持する竪壁部とを含んでもよい。橋台を精度よく施工できる橋台ブロックを提供できる。
【0008】
構造体ブロックはプレキャストする際に第1の構造体が下となる型枠が用いられ、底面がコンクリートを打設(注入)する面であってもよい。第1の構造体が型枠の下側に位置することにより気泡などの影響が少ない、形状の精度が高く、強度も高い第1の構造体を備えた構造体ブロックを提供できる。さらに、コンクリートを打設する面は型枠の内面に面していないために、凹凸があったり、上昇した気泡の後があったりして水平な面に合わせにくい。これに対して本例の構造体ブロックは、基礎の底面の下側に高さ調整用ボルトを突き出すことができるので、底面に歪みなどがあってもそれに影響されることなく、構造体ブロックを施工できる。
【0009】
本発明の他の態様の1つは、上下方向に延びた第1の構造体を有する構造物の施工方法である。この施工方法は、第1の構造体の前方に延びた第1の基礎部と、第1の構造体の後方に延びた第2の基礎部とを有する構造体ブロックを設置することを有し、その際に、第1の基礎部および第2の基礎部の一方に少なくとも1つ、他方に少なくとも2つが配置された複数の貫通孔のそれぞれに高さ調整用ボルトをねじ込み、第1の基礎部および第2の基礎部の底面から下側に突き出る量を、第1の基礎部および第2の基礎部の上側から調整することを含む。
【0010】
第1の構造体は、橋梁の床板を支持する支承部および支承部の後方に立ち上がったパラペット部を含む上部と、上部を支持する竪壁部とを含んでもよく、施工方法は、第1の構造体の支承部に床板を乗せて橋梁を施工することを含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社オーイケ
擁壁の製造方法
今日
株式会社オーイケ
構造体ブロックおよび構造体ブロックを用いた構造物の施工方法
3日前
個人
除雪装置自動着脱式自動運転車
10日前
SUS株式会社
柱材用アンカ
15日前
住友建機株式会社
合材敷設機械
4日前
阪上工業株式会社
合成樹脂製の車止め
11日前
中国電力株式会社
簡易飛石及び簡易橋
3日前
株式会社オーイケ
橋梁およびその施工方法
3日前
株式会社ナフサ
敷設式表示具及びその製造方法
8日前
三井住友建設株式会社
コンクリート構造物
10日前
個人
溶融過程を経て球形に成型した物質を含むモルタルの使用工法
2日前
ダンレックス株式会社
保安灯装置
10日前
松本油脂製薬株式会社
アスファルトのタック防止剤およびその利用
22日前
株式会社シビル
落石防護網およびその改良方法
2日前
仲山鉄工株式会社
操作支援装置を具えたコンクリートカッター
15日前
鹿島建設株式会社
資材搬送装置
2日前
株式会社甲斐組
舗装方法及び舗装構造
9日前
三井住友建設株式会社
床版とその接続部を含む構造物、及びその施工方法
10日前
株式会社大林組
型枠及びプレキャスト床版の敷設方法
4日前
アトラス埋込型信号機株式会社
路面埋設型広告ブロック
8日前
株式会社三和鉄工
ブラケット支持用アンカーボルト及びブラケット支持構造
11日前
一般社団法人 間伐材ウッドチップ舗装協会
ウッドチップ舗装材及びその製造方法
1日前
株式会社オーイケ
構造体ブロックおよび構造体ブロックを用いた構造物の施工方法
3日前
大成建設株式会社
岸壁架橋設備、及び岸壁架橋設備を利用した物資の移動方法
1日前
アップコン株式会社
地中の下水道管路の損傷を原因とする道路の陥没を処置する方法
2日前
株式会社豊田中央研究所
道路の送電構造及び舗装ブロック
4日前
成和リニューアルワークス株式会社
重量物位置決め装置
4日前
株式会社イノアックコーポレーション
積層体、まくらぎ用パッド及び積層体の製造方法
15日前
株式会社シビル
落石防護網
2日前
東鉄工業株式会社
ホーム工事用覆工板
15日前
旭コンクリート工業株式会社
接合方法、接着剤及び接合構造
1日前
株式会社安藤・間
吊治具
8日前
株式会社NIPPO
路面すべり摩擦調整構造体、調整機、調整方法
2日前
三井住友建設株式会社
構造体に含まれる管と他の構造体に含まれる管との接続方法
16日前
株式会社大林組
型枠及びプレキャスト床版の敷設方法
4日前
株式会社NIPPO
施工支援装置、施工支援方法、及び、転圧時期管理システム
9日前
続きを見る