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公開番号2024091494
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023206789
出願日2023-12-07
発明の名称紫外線カット剤
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09K 3/00 20060101AFI20240627BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明が解決しようとする課題は、紫外線領域をカットする紫外線カット剤であり、当該紫外線カット剤を含有する化粧品、農薬のコーティング材、抗菌剤、坑ウイルス剤、または印字マーカー、文房具、筆記具、印刷インキ、インクジェットインキ、金属インキ、塗料、プラスチック着色剤、カラートナー等を提供することにある。
【解決手段】ポリフェノールと、金属または金属水酸化物がレーキ化した紫外線カット剤が、紫外線領域の遮蔽性が高く、上記の課題を解決できたものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリフェノールと、金属または金属水酸化物がレーキ化した紫外線カット剤。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記ポリフェノールと、金属または金属水酸化物の組成が質量比で、ポリフェノール:金属または金属水酸化物=0.1:99.9~90:10である請求項1記載の紫外線カット剤。
【請求項3】
前記ポリフェノールが、少なくとも2つ以上の水酸基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線カット剤。
【請求項4】
前記ポリフェノールが、フェルラ酸、バニリン、リグニン、葉酸、タンニン酸、ルチン、または没食子酸から選択される少なくとも1つ以上である請求項1または2に記載の紫外線カット剤。
【請求項5】
前記金属または金属水酸化物の金属が、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛、バリウムから選択される少なくとも1つ以上である請求項1または2に記載の紫外線カット剤。
【請求項6】
請求項1または2記載の紫外線カット剤を含有することを特徴とする化粧品または農薬のコーティング材、抗菌剤、坑ウイルス剤、印字マーカー、文房具、筆記具、印刷インキ、インクジェットインキ、金属インキ、塗料、プラスチック着色剤、カラートナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は紫外線カット剤に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
紫外線は、一般的に皮膚の老化を早め、しわやたるみの原因、または、シミ、皮膚癌の原因になると言われている。280~320nmのUV-B領域といわれる紫外線は、皮膚の表層に影響を与えるために過剰に暴露されるとシミや皮膚癌になる傾向があり、320~380nmのUV-A領域といわれる紫外線は、皮膚の内部に浸透するため、過剰に暴露されるとしわやたるみになる傾向がある。
紫外線から皮膚を保護する目的で、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤のような紫外線カット剤を用いた日焼止めは、日常から広く使用されているが、近年環境保護や人体への健康有害性低減の観点から、それらの紫外線防御剤の使用を禁止、あるいは制限、懸念材料として取り扱う動きが広まっている。
例えば、アメリカハワイ州では、サンゴ礁への有害性が指摘される特定の有機合成化学物質を含む日焼け止めの販売を禁止する法案が成立している。また、ヨーロッパでは、REACH規制において、酸化チタンの健康有害性がGHS分類で区分2に引き上げられている。また、酸化亜鉛や酸化セリウムのように汎用的に日焼止め組成物に使用されている紫外線散乱剤も特定標的臓器に対する毒性が区分1や区分2となっており、必ずしも人体に対して安全とは言えない。
このような背景から、天然物由来の紫外線カット剤が着目されている。天然物由来の紫外線カット剤は、従来から安全性の観点から、日焼止めを含む化粧品類で使用されているが、水溶性の物質が多いため、油性成分への分散性が悪く、かつ、使用時に汗で流れてしまうという問題があった。例えば、海藻類から抽出した紫外線吸収剤は、天然物由来という点で十分な安全性は有するが、水溶性であり、耐水性に課題があった。また、吸収端が350nm程度であることから、UV-Bに対する紫外線防御能に対し、UV-Aに対する紫外線防御能が十分でなかった(引用文献1,2)。植物生息微生物由来の紫外線吸収剤は、同様に天然物由来という点で十分な安全性は有するが、UV-Aに対する紫外線吸収能がある一方でUV-Bに対する紫外線吸収能に十分でないという課題があった。また、耐水性についても課題があった(特許文献3)。
一方で、油性成分への分散性を向上させる観点で天然由来原料からなる紫外線カット剤を顔料表面に被覆させた紫外線カット剤は、確かに分散性は向上するものの、本来有する紫外線吸収能を発現させるに留まっていた(引用文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-188521号公報
特開2004-238519号公報
特開2013-127027号公報
特開2018-162400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、紫外線領域を吸収する紫外線カット剤であり、当該紫外線カット剤を含有する化粧品または種子のコーティング材、抗菌剤、坑ウイルス剤、印字マーカー、印刷インキ、文房具、筆記具、インクジェットインキ、金属インキ、塗料、プラスチック着色剤、カラートナー等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、ポリフェノールと、金属または金属水酸化物がレーキ化した紫外線カット剤が、紫外線領域の吸収性、あるいは散乱性が高く、上記の課題を解決できたものである。
【0006】
すなわち本発明は、以下を含む。
【0007】
[1]ポリフェノールと、金属または金属水酸化物がレーキ化した紫外線カット剤 。
[2]前記ポリフェノールと、前記金属または金属水酸化物の組成が質量比で、ポリフェノール:金属または金属水酸化物=0.1:99.9~90:10である1記載の紫外線吸収剤。
[3]前記ポリフェノールが、少なくとも2つ以上の水酸基を有することを特徴とする1または2に記載の紫外線カット剤。
[4]前記ポリフェノールが、フェルラ酸、バニリン、リグニン、葉酸、タンニン酸、ルチン、または没食子酸から選択される少なくとも1つ以上である1~3いずれか一つに記載の紫外線カット剤。
[5]前記金属または金属水酸化物の金属が、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛、バリウムから選択される少なくとも1つ以上である1~4いずれか一つに記載の紫外線カット剤。
[6]1~5いずれか一つに記載の紫外線カット剤を含有することを特徴とする化粧品または種子のコーティング材、抗菌剤、抗ウイルス剤、印字マーカー、印刷インキ、文房具、筆記具、インクジェットインキ、金属インキ、塗料、プラスチック着色剤、カラートナーを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の紫外線カット剤は、ポリフェノールと、金属または金属水酸化物がレーキ化することで、吸収、あるいは反射波長が長波長シフトし、紫外線防御能力が高い。また、ポリイオンコンプレックスの形成により油性成分への分散性が向上することで、ポリフェノール類の本来の紫外線防御能力が引き出された紫外線カット剤であり、化粧品、農薬のコーティング材、抗菌剤、坑ウイルス剤、または印字マーカー、文房具、筆記具、印刷インキ、インクジェットインキ、金属インキ、塗料、プラスチック着色剤、カラートナー、あるいは、蛍光標識剤、蛍光プローブ、または化学センサー等の幅広い産業分野に使用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
合成例1で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例2で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例3で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例4で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例5で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例6で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
合成例7で得た紫外線カット剤と原料を比較したFT-IRスペクトルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に示す本発明の実施形態は本発明の一部の実施形態を表すにすぎず、要旨を大幅に逸脱しない限りにおいて記載内容のみには限定されない。
(【0011】以降は省略されています)

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