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公開番号2024089487
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204885
出願日2022-12-21
発明の名称分散体、該分散体を含むインク組成物、及び光変換層
出願人DIC株式会社
代理人
主分類C09K 11/08 20060101AFI20240626BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】発光特性の変化が少なく、長期保存性に優れる、ナノ結晶を含む発光性粒子を含有する分散体、前記分散体を含むインク組成物、及び前記インク組成物から形成される光変換層を提供すること。
【解決手段】メタルハライドからなる半導体ナノ結晶の表面にシロキサン結合を有する構造を含む表面層を備えた発光性粒子と、LogP値が1.0以上5.0以下である重合性基を有する化合物とを含有し、含水率が50ppm以上1000ppm以下である、分散体。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
メタルハライドからなる半導体ナノ結晶の表面にシロキサン結合を有する構造を含む表面層を備えた発光性粒子と、LogP値が1.0以上5.0以下である重合性基を有する化合物とを含有し、含水率が50ppm以上1000ppm以下である、分散体。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記発光性粒子に対する水の比率(水/発光性粒子)が5.0以上500以下である、請求項1に記載の分散体。
【請求項3】
前記発光性粒子に対する前記重合性基を有する化合物の比率(重合性基を有する化合物/発光性粒子)が質量比で10以上100以下である、請求項1に記載の分散体。
【請求項4】
前記半導体ナノ結晶が、一般式A





で表される化合物であり、
前記AがCs、Rb、メチルアンモニウム、ホルムアミジニウム、アンモニウム、2-フェニルエチルアンモニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、1-ブチル-1-メチルピペリジニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム及びベンジルトリエチルアンモニウムからなる群から選ばれる1つ以上の陽イオンを表し、
前記BがPb、Sn、Ge、Bi、Sb、Ag、In、Cu、Yb、Ti、Pd、Mn、Eu、Zr及びTbからなる群から選ばれる金属イオンを表し、
前記XがF、Cl、Br及びIからなる群から選ばれる1つ以上のハロゲン化物イオンを表し、
aが1~7の正数を表し、bが1~4の正数を表し、cが1~16の正数を表す、請求項1に記載の分散体。
【請求項5】
前記半導体ナノ結晶が、ペロブスカイト型結晶構造を有する、請求項1に記載の分散体。
【請求項6】
前記重合性基を有する化合物が光重合性化合物である、請求項1に記載の分散体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の分散体と、重合開始剤とを含むインク組成物。
【請求項8】
請求項7に記載のインク組成物から形成される、光変換層。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光性粒子を含む分散体、該分散体を含有するインク組成物、及び該インク組成物から形成される光変換層に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
次世代の表示素子に要求される国際規格BT.2020を満たす発光材料として、半導体性のナノ結晶が注目されており、例えば量子ドット、量子ロッド、その他の無機蛍光体粒子等の発光性ナノ結晶を用いて赤色光又は緑色光を取り出す光変換シートやカラーフィルター画素部のような光変換層、また発光性ナノ結晶をバックライトに用いた表示デバイスや照明装置が提案されている。
発光性ナノ結晶は蛍光又は燐光を発し、発光スペクトルの半値幅が狭いという特徴がある。現在主流のコアシェル型量子ドットでは、初期にはCdSe等を使用していたが、Cdによる有害性を回避するため、最近ではInP等が使用されている。しかし、粒子としての安定性が低く、安定化改善に向けた検討が精力的に進められている。また、コアシェル型量子ドットは、その粒子サイズにより発光波長が決まるため、半値幅がより狭い発光を得るためには粒子径の分散度を精密に制御する必要があり、その生産には課題が多い。
【0003】
一方、近年、ペロブスカイト型結晶構造をもつ量子ドットが見出され注目を集めている。例えば、一般式CsPbX

(Xはハロゲン原子のアニオンを表す。)で示される、ペロブスカイト型結晶構造を有する、セシウムと鉛とハロゲンとからなるメタルハライドであるナノ結晶は、ハロゲン原子の種類とその存在割合を調整することにより発光波長を制御できる利点があり、発光材料としての物性に優れることが非特許文献1に開示されている。また、粒子サイズの制御がInP量子ドット等に比べ容易であり、生産性面で有利である。特許文献1には、ペロブスカイト型結晶構造を有する発光性結晶とアクリレートポリマー由来の固体ポリマー含有組成物及び発光性部品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/028870号
【非特許文献】
【0005】
Nano Letters,2015,15,3692-3696
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ペロブスカイト型結晶構造を有するナノ結晶を含む分散体は、発光特性の変化が少なく長期保存性に優れることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、発光特性の変化が少なく長期保存性に優れる、ナノ結晶を含む発光性粒子を含有する分散体を提供することにある。
本発明の目的はまた、かかる分散体を含むインク組成物、及び前記インク組成物から形成される光変換層を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記の態様を有する。
[1] メタルハライドからなる半導体ナノ結晶の表面にシロキサン結合を有する構造を含む表面層を備えた発光性粒子と、LogP値が1.0以上5.0以下である重合性基を有する化合物とを含有し、含水率が50ppm以上1000ppm以下である、分散体。
[2] 前記発光性粒子に対する水の比率(水/発光性粒子)が5.0以上500以下である、[1]に記載の分散体。
[3] 前記発光性粒子に対する前記重合性基を有する化合物の比率(重合性基を有する化合物/発光性粒子)が質量比で10以上100以下である、[1]又は[2]に記載の分散体。
[4] 前記半導体ナノ結晶が、一般式A





で表される化合物であり、
前記AがCs、Rb、メチルアンモニウム、ホルムアミジニウム、アンモニウム、2-フェニルエチルアンモニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、1-ブチル-1-メチルピペリジニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム及びベンジルトリエチルアンモニウムからなる群から選ばれる1つ以上の陽イオンを表し、
前記BがPb、Sn、Ge、Bi、Sb、Ag、In、Cu、Yb、Ti、Pd、Mn、Eu、Zr及びTbからなる群から選ばれる金属イオンを表し、
前記XがF、Cl、Br及びIからなる群から選ばれる1つ以上のハロゲン化物イオンを表し、
aが1~7の正数を表し、bが1~4の正数を表し、cが1~16の正数を表す、[1]~[3]のいずれかに記載の分散体。
[5] 前記半導体ナノ結晶が、ペロブスカイト型結晶構造を有する、[1]~[4]のいずれかに記載の分散体。
[6] 前記重合性基を有する化合物が光重合性化合物である、[1]~[5]のいずれかに記載の分散体。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の分散体と、重合開始剤とを含むインク組成物。
[8] [7]に記載のインク組成物から形成される、光変換層。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発光特性の変化が少なく長期保存性に優れる、ナノ結晶を含む発光性粒子を含有する分散体、前記分散体を含むインク組成物、及び前記インク組成物から形成される光変換層を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る光変換層を備える積層構造体の一実施形態を模式的に示す断面図である。
本発明に係る光変換層を備える発光素子の一実施形態を模式的に示す断面図である。
アクティブマトリックス回路の構成を示す概略図である。
図3に示すアクティブマトリックス回路の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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