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公開番号2024086535
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2023083910,2023523515
出願日2023-05-22,2022-12-15
発明の名称光触媒の製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類B01J 35/39 20240101AFI20240620BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】可視光が照射されたときに分解対象物を分解する性能を、長期間維持することができる光触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】アルカリ土類金属X及びBi元素を含む2つのフルオライト層と、ハロゲン元素Yで構成された3つのハロゲン層と、により構成された層状酸ハロゲン化物を備え、3つのハロゲン層は、一層状にハロゲン元素が配列した1つの第1のハロゲン層、及び二層状にハロゲン元素が配列した2つの第2のハロゲン層であり、層状酸ハロゲン化物は、2つのフルオライト層と1つの第1のハロゲン層と2つの第2のハロゲン層とが第2のハロゲン層、フルオライト層、第1のハロゲン層、フルオライト層、及び第2のハロゲン層の順に配置された光触媒であり、その製造方法は、炭酸アルカリ土類金属XCO3の粉末と、ハロゲン元素Yを含むビスマス酸ハロゲン化物BiOYの粉末とをフラックス剤に溶解させた前駆体溶液を加熱する工程を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ土類金属X及びBi元素を含む2つのフルオライト層と、ハロゲン元素Yで構成された3つのハロゲン層と、により構成された層状酸ハロゲン化物を備え、3つの前記ハロゲン層は、一層状にハロゲン元素が配列した1つの第1のハロゲン層、及び、二層状にハロゲン元素が配列した2つの第2のハロゲン層であり、前記層状酸ハロゲン化物は、2つの前記フルオライト層と1つの前記第1のハロゲン層と2つの前記第2のハロゲン層とが前記第2のハロゲン層、前記フルオライト層、前記第1のハロゲン層、前記フルオライト層、及び前記第2のハロゲン層の順に配置されたものである光触媒の製造方法において、
前記アルカリ土類金属Xを含む炭酸アルカリ土類金属XCO

の粉末と、前記ハロゲン元素Yを含むビスマス酸ハロゲン化物BiOYの粉末とをフラックス剤に溶解させた前駆体溶液を加熱する工程を備える
光触媒の製造方法。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記前駆体溶液を加熱する前記工程において、前記前駆体溶液を600~750℃の範囲で加熱する
請求項1に記載の光触媒の製造方法。
【請求項3】
前記前駆体溶液を加熱する前記工程により生成された光触媒粒子を、物理的に破砕し微粉末化する工程を備える
請求項1又は2に記載の光触媒の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光の照射によって励起される光触媒の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
光触媒は、光照射によって化学物質を分解する。光触媒において、波長が400nm以上である可視光の照射によって触媒活性を示す可視光応答性の光触媒がある。例えば、可視光応答性を示す典型金属化合物として、ビスマス複合アニオン化合物BiXY(Xは第16族元素アニオン、Yは第17族元素アニオン)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたビスマス複合アニオン化合物は、可視光に応答できるバンドギャップを有する、材料を構成するハロゲン組成によってバンドギャップを調整できる、及び、優れた半導体特性を有する等の理由から、有望な光エネルギー変換用光電極材料等として注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-172505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されるビスマス複合アニオン化合物を光触媒として用いると、殆どの場合で、光吸収によって生じた正孔が、分解対象物(化学物質)の気相もしくは液相における水ではなく、触媒自体の第17族元素ハロゲンを酸化してしまい、容易に光触媒活性が失われることが知られている。そのため、このような可視光応答性の光触媒を、長期間安定した性能を維持しながら利用することは困難である。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、可視光が照射されたときに分解対象物を分解する性能を、長期間維持することができる光触媒の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る光触媒の製造方法は、アルカリ土類金属X及びBi元素を含む2つのフルオライト層と、ハロゲン元素Yで構成された3つのハロゲン層と、により構成された層状酸ハロゲン化物を備え、3つの前記ハロゲン層は、一層状にハロゲン元素が配列した1つの第1のハロゲン層、及び、二層状にハロゲン元素が配列した2つの第2のハロゲン層であり、前記層状酸ハロゲン化物は、2つの前記フルオライト層と1つの前記第1のハロゲン層と2つの前記第2のハロゲン層とが前記第2のハロゲン層、前記フルオライト層、前記第1のハロゲン層、前記フルオライト層、及び前記第2のハロゲン層の順に配置されたものである光触媒の製造方法において、前記アルカリ土類金属Xを含む炭酸アルカリ土類金属XCO

の粉末と、前記ハロゲン元素Yを含むビスマス酸ハロゲン化物BiOYの粉末とをフラックス剤に溶解させた前駆体溶液を加熱する工程を備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示の光触媒の製造方法によれば、光触媒は、第2のハロゲン層、フルオライト層、第1のハロゲン層、フルオライト層、及び第2のハロゲン層の順に配置された層状酸ハロゲン化物を備えたものとなる。これにより、光触媒は、可視光応答性を有するものとなり、且つ、従来と比べ、光触媒の分子構造の安定性が高くなるので可視光の吸収によって生じた正孔によるハロゲン元素の酸化失活を抑制することができる。よって、可視光が照射されたときに分解対象物を分解する性能を、長期間維持することができる光触媒を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施の形態1に係る光触媒の模式図である。
本開示の実施の形態1に係る光触媒の製造工程を示す図である。
本開示の実施の形態1に係る光触媒のTEM像である。
本開示の実施の形態1の変形例に係る光触媒の製造工程を示す図である。
本開示の実施の形態2に係る光触媒担持体の模式図である。
本開示の実施の形態2に係る光触媒担持体の製造工程を示す図である。
本開示の実施の形態3に係る光触媒担持体の模式図である。
本開示の実施の形態3に係る光触媒担持体の製造工程を示す図である。
本開示の実施の形態3の変形例に係る光触媒担持体の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本開示の実施の形態1に係る光触媒1の模式図である。光触媒1は、光照射によって励起し、強い酸化力を発現して例えば気相化学物質を分解する。光触媒1は、アルカリ土類金属XかつBi元素を含む複数のフルオライト層と、ハロゲン元素で構成された複数のハロゲン層とで構成された層状酸ハロゲン化物から成る。具体的には、光触媒1は、2つのフルオライト層と3つのハロゲン層とにより構成された層状酸ハロゲン化物であり、3つのハロゲン層は、1つの第1のハロゲン層Lha及び2つの第2のハロゲン層Lhbである。ここで、第1のハロゲン層Lhaは、一層状にハロゲン元素が配列したハロゲン層であり、各第2のハロゲン層Lhbは、二層状にハロゲン元素が配列したハロゲン層である。層状酸ハロゲン化物は、2つのフルオライト層と1つの第1のハロゲン層Lhaと2つの第2のハロゲン層Lhbとが第2のハロゲン層Lhb、フルオライト層、第1のハロゲン層Lha、フルオライト層及び第2のハロゲン層Lhbの順に積層された構造を持つ。このような構造から、光触媒1は、紫外光領域の波長の光だけでなく可視光領域の波長の光によっても光触媒反応を示す。
【0010】
図1に示されるように、光触媒1を構成する複数の層の積層方向(上下方向)において、第1のハロゲン層Lhaは中央に位置し、2つの第2のハロゲン層Lhbは第1のハロゲン層Lhaの上下方向の両側に位置して光触媒1の上面と下面とを構成する。各第2のハロゲン層Lhbは、二層状にハロゲン元素が配列したハロゲン層であるため、各第2のハロゲン層Lhbの上下方向の厚さは、一層状にハロゲン元素が配列した第1のハロゲン層Lhaの上下方向の厚さよりも厚くなっている。以下では、2つの第2のハロゲン層Lhbのうち上側に位置するものを上側の第2のハロゲン層Lhb1と称し、下側に位置するものを下側の第2のハロゲン層Lhb2と称する。また、層状酸ハロゲン化物を構成する2つのフルオライト層のうち、上側の第2のハロゲン層Lhb1と第1のハロゲン層Lhaとの間に位置するフルオライト層を第1のフルオライト層Lf1と称し、第1のハロゲン層Lhaと下側の第2のハロゲン層Lhb2との間に位置するフルオライト層を第2のフルオライト層Lf2と称する。
(【0011】以降は省略されています)

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