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公開番号2024086433
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201552
出願日2022-12-16
発明の名称基板の洗浄方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類B08B 1/00 20240101AFI20240620BHJP(清掃)
要約【課題】洗浄剤を含浸させた拭取り部材によって、基板の表面に施したフッ素系コーティング被膜に残留する非密着層を除去する基板の洗浄方法であって、洗浄剤の使用量を抑制し、且つ拭取り部材への洗浄剤の供給に費やす時間を短縮することができる基板の洗浄方法を提供する。
【解決手段】複数の噴霧ノズル35を用いて拭取り部材31に洗浄剤Wを噴霧し、拭取り部材31に洗浄剤Wを含浸させる含浸工程と、含浸工程によって洗浄剤Wを含浸させた拭取り部材31を用いて、非密着層13を拭取る拭取り工程とを備え、拭取り部材31は、長尺状の洗浄クロスからなり、含浸工程において、複数の噴霧ノズル35は、拭取り部材31と対向し、且つ拭取り部材31の長手方向と直交する幅方向に沿って均等に配置される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
フッ素系コーティング被膜を表面に施した基板において、
当該フッ素系コーティング被膜における、前記基板と密着せずに残留する非密着層を拭取り部材によって拭取ることにより、当該非密着層を除去する基板の洗浄方法であって、
複数の噴霧ノズルを用いて前記拭取り部材に洗浄剤を噴霧し、前記拭取り部材に当該洗浄剤を含浸させる含浸工程と、
前記含浸工程によって前記洗浄剤を含浸させた前記拭取り部材を用いて、前記非密着層を拭取る拭取り工程とを備え、
前記拭取り部材は、長尺状の洗浄クロスからなり、
前記含浸工程において、
前記複数の噴霧ノズルは、
前記拭取り部材と対向し、且つ前記拭取り部材の長手方向と直交する幅方向に沿って均等に配置される、
ことを特徴とする基板の洗浄方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記噴霧ノズルは、
前記洗浄剤の液圧によって噴霧する1流体ノズルである、
ことを特徴とする、請求項1に記載の基板の洗浄方法。
【請求項3】
前記複数の噴霧ノズルは、所定位置にて固定され、
前記拭取り部材は、前記複数の噴霧ノズルに対して相対的に、前記長手方向に沿って移動可能に設けられる、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基板の洗浄方法。
【請求項4】
前記複数の噴霧ノズルにおいて、
各噴霧ノズルの噴霧角度は、
互いに隣接する一対の噴霧ノズルから噴霧された前記洗浄剤の噴霧パターンが、
前記拭取り部材上において少なくとも部分的に重なるように設定される、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基板の洗浄方法。
【請求項5】
前記複数の噴霧ノズルにおいて、
各噴霧ノズルの噴霧圧力は、0.05MPa以上0.2MPa以下である、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基板の洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の洗浄方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えばタッチパネルやショーケース等に用いられる、ガラスやプラスチック等の透光性部材からなる基板においては、指紋の付着防止等を目的として、フッ素系コーティング被膜を成膜する技術が知られている。
フッ素系コーティング被膜は、一般的に優れた防汚性、撥水性、撥油性、及び表面滑り制等を発揮することが知られており、例えば、以下の工程からなる湿潤被覆法によって、基板の表面に成膜される。
【0003】
即ち、洗浄水等を用いて基板を洗浄した後(洗浄工程)、溶媒で希釈されたフッ素系化合物を、スプレー装置等によって噴き付けながら当該基板の表面に所定量塗布する(塗布工程)。
そして、フッ素系化合物が塗布された基板を、所定温度で一旦乾燥させ(乾燥工程)、その後、乾燥させた基板を、不飽和水蒸気圧の雰囲気下において、所定温度且つ所定時間(例えば、150℃で約1時間)の条件にて焼成する(焼成工程)。
これにより、基板に塗布されたフッ素系化合物間において、加水分解後のSiに結合した基同士が速やかに脱水結合し、当該化合物間で結合が形成される。
また、基板と、フッ素系化合物との間において、当該化合物の加水分解後のSiに結合した基が、基板の表面に存在する反応性基と速やかに反応し、基板と当該化合物との間で結合が形成される。
その結果、基板の表面にフッ素系コーティング被膜が成膜される。
【0004】
ここで、焼成直後の基板においては、フッ素系コーティング被膜を構成する化合物間の結合が十分でなく、基板と密着せずに残留する層(以下、「非密着層」と記載する)が、成膜されたフッ素系コーティング被膜の表面上に存在している場合が多い。
上記非密着層は、基板の美観を悪化させたり、基板を曇らせたりする要因となり得ることから、直ちに拭取る等して除去し、基板を洗浄する必要がある。
【0005】
そこで、このような非密着層を除去するための装置の一例として、例えば特許文献1においては、一対のリールと、当該一対のリールに掛け回された長尺の清掃布(拭取り部材)と、当該一対のリールの間において基板の表面に拭取り部材を押し当てるローラとを備え、拭取り部材に対して相対的に基板を移動させることにより、成膜されたフッ素系コーティング被膜の表面から非密着層を除去する基板清掃装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-254039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した基板清掃装置においては、例えば、拭取り部材の送り経路の途中において、当該拭取り部材に対して清掃用溶剤(洗浄剤)を噴霧する噴霧ノズルが設けられており、拭取り部材における洗浄剤が噴霧されて滲み込んだ(洗浄剤を含浸させた)領域を基板の表面に押し当てた状態で、当該拭取り部材に対して相対的に基板を移動させることにより、成膜されたフッ素系コーティング被膜の表面から非密着層を除去する構成となっている。
【0008】
ここで、図3は、従来の噴霧ノズル135の構成の一例を示した図であるが、当該噴霧ノズル135は、拭取り部材131の一方の面に噴霧口135aを向けた状態で、当該拭取り部材131の長手方向と直交する幅方向に沿って往復移動可能に設けられている。
そして、噴霧ノズル135は、洗浄剤Wを噴霧しつつ、拭取り部材131の幅方向の一端側に位置する待機位置P11から、他端側に位置する折返し位置P12に向かって移動し、当該折返し位置P12に到達した後、再び待機位置P11に向かって移動する。
これにより、拭取り部材131の所定の領域に洗浄剤Wが噴霧され、滲み込んだ状態となる。
【0009】
このような往復移動する噴霧ノズル135によって、拭取り部材131に洗浄剤Wを噴霧する場合、移動を開始した直後の加速時、及び移動を停止する直前の減速時において、噴霧ノズル135から噴霧される洗浄剤Wの噴霧量が多くなることから、拭取り部材131に噴霧される洗浄剤Wの噴霧量は、当該拭取り部材131における幅方向の両側領域において余剰となり、洗浄剤Wの使用量の増加を招く要因となっていた。
また、噴霧ノズル135が往復移動することにより、拭取り部材131に洗浄剤Wを供給するのに費やす時間が長くなる要因となっていた。
【0010】
本発明は、以上に示した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、洗浄剤を含浸させた拭取り部材によって、基板の表面に施したフッ素系コーティング被膜に残留する非密着層を除去する基板の洗浄方法であって、洗浄剤の使用量を抑制し、且つ拭取り部材への洗浄剤の供給に費やす時間を短縮することができる基板の洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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