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公開番号2024051355
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157483
出願日2022-09-30
発明の名称清掃用リング
出願人株式会社神鋼環境ソリューション
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類B08B 9/032 20060101AFI20240404BHJP(清掃)
要約【課題】内部での洗浄材の滞留を抑制することが可能な清掃用リングを提供すること。
【解決手段】部材に対して洗浄材を吹き付けて当該部材を清掃するために用いられる清掃用リング20であって、前記洗浄材の流通路となる空間部を内部に備えた中空リング状の本体部210を備え、該本体部210の径方向内側には、前記空間部に連通し、前記空間部に供給された前記洗浄材を吹き出すための貫通孔が設けられており、前記本体部210の中心軸210cが延びる方向である第1方向D1を有し、前記空間部を画定する前記本体部210の内面には、前記第1方向D1が垂直方向となるように前記本体部210を配した時に底面となる部位に径方向内向きに下り傾斜となるテーパー面が設けられている清掃用リング20を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
部材に対して洗浄材を吹き付けて当該部材を清掃するために用いられる清掃用リングであって、
前記洗浄材の流通路となる空間部を内部に備えた中空リング状の本体部を備え、
該本体部の径方向内側には、前記空間部に連通し、前記空間部に供給された前記洗浄材を吹き出すための貫通孔が設けられており、
前記本体部の中心軸が延びる方向である第1方向を有し、
前記空間部を画定する前記本体部の内面には、前記第1方向が垂直方向となるように前記本体部を配した時に底面となる部位に径方向内向きに下り傾斜となるテーパー面が設けられている清掃用リング。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記洗浄材を排出するドレン孔が前記空間部の下部に設けられている請求項1記載の清掃用リング。前記空間部の下
部に設けられている
【請求項3】
前記中心軸を含む垂直面で前記本体部を切断した際の前記空間部の断面形状は、該空間部の下端部に向けて先細りしており、該断面形状が最も細くなる部位に前記ドレン孔が設けられている請求項2記載の清掃用リング。
【請求項4】
前記本体部の内面には、前記第1方向が垂直方向となるように前記本体部を配した時に径方向内側に位置する内周面が含まれ、
前記テーパー面は、前記内周面の下端部に達するように設けられている請求項1又は請求項2記載の清掃用リング。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は清掃用リングに関し、より詳しくは、部材に対して洗浄材を吹き付けて清掃するために用いられる清掃用リングに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、配管どうしの接続部に配管と同程度の内径を有する清掃用リングを介在させ、配管内を液体や粉末が通過した後に清掃用リングから配管の内壁に固体(粉体)や液体の洗浄材やエアなどを吹き付けて配管を清掃することが行われている。なかでも液体の洗浄材(洗浄液)を用いた清掃が広く行われている(下記特許文献1、2参照)。このような清掃用リングは、内周面にエアや洗浄液を吹き出すための貫通孔を有し、配管だけでなく、タンクの除き窓の清掃などにも用いられている。また、このような清掃用リングは、リング状であるために内側に棒状体を挿通して該棒状体の外表面を清掃する目的でも用いられる。例えば、反応槽などでは槽の天井部に開口部を設けて該開口部を通じて上下に延びる回転軸を配置し、該回転軸の下端部に攪拌翼を設けて反応物を攪拌するようなことが行われているが、清掃用リングは、この開口部に配置して回転軸や攪拌翼を清掃するためにも用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6542561号公報
独国特許出願公開第102009049296号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
清掃が行われた後の清掃用リングには、内部に洗浄材が滞留してしまうことがある。次なる清掃において異なる洗浄材を用いる場合、内部に滞留した洗浄材は異物となる。また、反応装置などに利用された場合、反応装置の内部を減圧したりした場合に清掃用リング内に滞留した洗浄材が排出されて装置内の収容物に混入するおそれがある。そのような問題はこれまで着目されておらず、解決策についても検討がされていない。そこで本発明は、内部での洗浄材の滞留を抑制することが可能な清掃用リングを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明は、
部材に対して洗浄材を吹き付けて当該部材を清掃するために用いられる清掃用リングであって、
前記洗浄材の流通路となる空間部を内部に備えた中空リング状の本体部を備え、
該本体部の径方向内側には、前記空間部に連通し、前記空間部に供給された前記洗浄材を吹き出すための貫通孔が設けられており、
前記本体部の中心軸が延びる方向である第1方向を有し、
前記空間部を画定する前記本体部の内面には、前記第1方向が垂直方向となるように前記本体部を配した時に底面となる部位に径方向内向きに下り傾斜となるテーパー面が設けられている清掃用リング、を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の清掃用リングは、洗浄材が供給される空間部の底部となる位置にテーパー面が設けられている。テーパー面を有することで本発明では洗浄材を吹き出す貫通孔が設けられている径方向内側に洗浄材を誘導することができ、内部における洗浄材の滞留を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、清掃機能付装置である反応装置を示した概略正面図である。
図2は、清掃用リングの概略斜視図である。
図3は、清掃用リングの断面形状を示した概略断面図(図2のIII-III線矢視断面図)である。
図4は、清掃用の流体が吹き出す様子を示した概略正面図である。
図5Aは、清掃用の流体が吹き出す様子を示した概略平面図である(図4でのブロック矢印V方向に本体部の様子を観察した概略図)。
図5Bは、リング本体の中心軸と第1貫通孔の貫通方向とに平行な平面で第1貫通孔の形成箇所を切断した際の断面形状を表した概略断面図(図5AでのB-B線矢視断面図)である。
図5Cは、リング本体の中心軸と第2貫通孔の貫通方向とに平行な平面で第2貫通孔の形成箇所を切断した際の断面形状を表した概略断面図(図5AでのC-C線矢視断面図)である。
図6は、清掃用リングのリング本体の構成を示した概略斜視図である。
図7Aは、テーパー面の配置について示した概略図である。
図7Bは、テーパー面の別の配置について示した概略図である。
図7Cは、テーパー面の別の配置について示した概略図である。
図7Dは、傾斜姿勢でのテーパー面の状態を示した概略図である。
図8は、図1とは異なる使用形態で清掃用リングを用いた反応装置を示す概略正面図である。
図9は、清掃用リングと仮想面とを示した概略斜視図である。
図10は、図9での仮想面に洗浄液が到達する様子を示した模式図である。
図11は、図10とは異なる貫通孔を有する場合の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図を参照しつつ本発明の一つの実施の形態について説明する。本実施形態では、清掃用リングを設ける装置が反応装置であり、グラスライニングが施された反応槽を有する装置である場合を例示するが本実施形態の清掃用リングはグラスライニング製品以外にも使用でき、反応装置以外にも、例えば、濾過装置や乾燥装置といったその他の装置などにも使用可能なものである。
【0009】
図1は、本実施形態における清掃機能付装置である反応装置1を示したもので、反応装置1は、反応槽10を備え、該反応槽10に接続される配管を通じて原材料が供給されるように構成されている。反応装置1は、反応装置1に外部から原材料を供給するための配管(以下、「装置外配管PX」という)を接続可能な配管(以下、「装置配管11a」ともいう)を有している。本実施形態の装置配管11aは、前記反応槽10から短く延びるように設けられている。本実施形態の反応装置1は、前記装置配管11aの端部に着脱自在に装着される清掃用リング20をさらに備えている。即ち、前記清掃用リング20は、装置外配管PXの接続時に当該装置外配管PXと前記装置配管11aとの間に介装されるように備えられている。
【0010】
本実施形態の清掃用リング20は、上記の通り2つの部材の間に介装させて用いられる。本実施形態では、2つの部材の内の一部材が他部材よりも上方に位置し、清掃用リング20が、2つの部材で上下方向から挟まれるようにして用いられる。本実施形態では、2つの部材の内の上方に位置する前記一部材が装置外配管PXであり、下方に位置する他部材が装置配管11aである場合を例示するが、清掃用リング20を間に介装させる2つの部材は、このような特定の部材に限定されない。
(【0011】以降は省略されています)

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