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公開番号2024084403
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2022198660
出願日2022-12-13
発明の名称地盤改良装置
出願人株式会社システムプランニング
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20240618BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】より良好な改良体を形成可能な地盤改良装置を提供すること。
【解決手段】回転撹拌翼の回転力と、非回転の抵抗翼の抵抗によって土を撹拌させる地盤改良装置であって、ドリルロッド2の下部にドリルロッド2と遊嵌状態となる非回転リング33を設け、ケーシング3と非回転リング33におのおの一端を固定して回転攪拌翼21より長くほぼ水平方向に張り出した上下の水平抵抗翼31と、上下の水平抵抗翼31の張り出し端を略垂直に連結して回転撹拌翼21の外側に配置した垂直抵抗翼32と、からなる非回転の撹拌翼を形成する。回転撹拌翼21は、上下の水平抵抗翼31の間に位置している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クローラなどで走行する装置本体に搭載した回転駆動源と、前記回転駆動源に設けたドリルロッドと、前記ドリルロッドから外周に張り出して設けた回転撹拌翼と、前記ドリルロッドの周囲に非回転状態に設けたケーシングと、前記ケーシングに取り付けた非回転の抵抗翼を備え、前記回転撹拌翼の回転力と、前記非回転の抵抗翼の抵抗によって土を撹拌させる地盤改良装置であって、
前記ドリルロッドの下部には、前記ドリルロッドと遊嵌状態となる非回転リングを設け、
前記非回転の抵抗翼は、
前記ケーシングと前記非回転リングにおのおの一端を固定して、前記回転攪拌翼より長くほぼ水平方向に張り出した上下の水平抵抗翼と、
前記上下の水平抵抗翼の張り出し端を垂直に連結して、前記回転撹拌翼の外側に配置した垂直抵抗翼と、を有し、
前記上下の水平抵抗翼の間に前記回転撹拌翼が位置している、
地盤改良装置。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記ケーシングの外周に、鉛直方向に抵抗板を凸設し、
前記抵抗板を、前記装置本体から水平方向に突設して取り付けた案内板の縦溝内で鉛直方向に摺動可能に構成した、
請求項1に記載の地盤改良装置。
【請求項3】
回転しない前記ケーシングに沿って信号線を取り付け、
前記信号線には各種のセンサーを取り付けて、土砂の撹拌状態を地上部で把握できるように構成した、
請求項1に記載の地盤改良装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転する撹拌翼と回転しない抵抗翼を併せ持つ地盤改良装置に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
軟弱地盤を改良する装置として、回転する撹拌翼で土砂を撹拌しながら、注入口から硬化剤を吐出し、土砂と硬化剤を撹拌して円柱状の硬化柱を形成して地盤を改良する方法が知られている。
そのための装置として例えば特許第3747093号公報に記載された地盤改良装置が公知である。(図7)
この装置では、回転式攪拌翼dが、ドリルロッドcの下部に固設され外方へ延びる下部回転式攪拌翼dと、該下部回転式攪拌翼の上方でドリルロッドcに固設され外方へ延びる上部回転式攪拌翼fとから構成してある。
そして、ケーシングbの下端部に固定され上部回転式攪拌翼fより長く水平方向に延びる水平軸部gと該水平軸部gの先端から垂直下方に延びて上部回転式攪拌翼fの外側を通る垂直軸部hとからなるブラケットが形成され、該ブラケットの垂直軸部hの下端からドリルロッドc側に向い、ドリルロッドcと非接触の位置まで延びると共に、下部回転式攪拌翼dと上部回転式攪拌翼fとの間に配置される非回転式攪拌翼aを固設した構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3747093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記したような従来の改良装置では、次のような問題が存在する。
(1)回転しない撹拌翼aは、その先端が片持ちの状態であり、抵抗板として作用するための抵抗力は、すべてケーシングbの上端の固定力とドリルロッドcのガイド機能だけに依存している。
(2)ドリルロッドcの下端のビットdの付近には、硬化剤の吐出口eが形成してあり、この吐出口eから吐出した硬化剤と土砂とが撹拌することが期待しているが、その硬化状態など、地中での撹拌状態を把握することはできない。そのために撹拌の程度は作業員の経験や勘に頼よらざるを得ず、客観性に乏しいものであった。
(3)あるいは特開2016-217006号記載の発明にあるように、改良体よりも外側に張り出した「供回り防止翼」を周囲の地山に食い込ませて回転に抵抗させる装置も存在するが、軟弱な粘土層では供回りを完全には防止できないことが知られている。
(4)さらにはこの装置では、硬質の地山では「供回り防止翼」が地中への貫入の際の抵抗となってしまい貫入が困難となりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決すべくなされた本願発明は、クローラなどで走行する装置本体に搭載した回転駆動源と、前記回転駆動源に設けたドリルロッドと、前記ドリルロッドから外周に張り出して設けた回転撹拌翼と、前記ドリルロッドの周囲に非回転状態に設けたケーシングと、前記ケーシングに取り付けた非回転の抵抗翼を備え、前記回転撹拌翼の回転力と、前記非回転の抵抗翼の抵抗によって土を撹拌させる地盤改良装置であって、前記ドリルロッドの下部には、前記ドリルロッドと遊嵌状態となる非回転リングを設け、前記非回転の抵抗翼は、前記ケーシングと前記非回転リングにおのおの一端を固定して、前記回転攪拌翼より長くほぼ水平方向に張り出した上下の水平抵抗翼と、前記上下の水平抵抗翼の張り出し端を垂直に連結して、前記回転撹拌翼の外側に配置した垂直抵抗翼と、からなり、前記上下の水平抵抗翼の間に前記回転撹拌翼が位置していることを特徴とする。
また、本願発明は、前記発明において、前記ケーシングの外周に、鉛直方向に抵抗板を凸設し、前記抵抗板を、前記装置本体から水平方向に突設して取り付けた案内板の縦溝内で鉛直方向に摺動可能に構成したことを特徴とする。
また、本願発明は、前記発明において、回転しない前記ケーシングに沿って信号線を取り付け、前記信号線には各種のセンサーを取り付けて、土砂の撹拌状態を地上部で把握できるように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本願発明によれば、以下に記載する効果のうち、少なくとも何れか1つの効果を奏する。
(1)撹拌時の抵抗部材となる非回転部の下端は、非回転リングに固定してあり、この非回転リングはドリルロッドの外周に遊嵌状態で相互に回転自在に取り付けてある。そのために回転しない抵抗体は、上端の固定部と、先端の非回転リングとで支持することができるので大きい抵抗力を発揮することができる。
(2)地中に侵入するケーシングは、その外部に添って鉛直方向に回転阻止板を凸設してある。そしてこの回転阻止板を、装置本体の案内板の縦溝に鉛直方向に摺動可能に配置してある。そのためにケーシングは、上端だけでなく下部でも回転に対する抵抗を与えることができ、大きい抵抗力を発揮することができる。
(3)回転しないケーシングに沿って信号線を取り付け、その信号線には各種のセンサーを取り付けてある。その結果、土砂の撹拌状態を地上部で把握でき、撹拌の程度を観察しながら撹拌位置の下降を行うことでき、良好な改良柱を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施例の側面図。
他の実施例の側面図。
非回転部分を区別した説明図。
回転部分を区別した説明図。
ケーシングの回転を阻止する構造の説明図。
ケーシングとドリルロッドの継ぎ足し状態の説明図。
従来の装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
【実施例】
【0009】
<1>全体の構成。(図1,2)
本発明に係る改良装置は、クローラなどで走行する走行装置に回転駆動源1を搭載し、この回転駆動源1にドリルロッド2を取り付け、そのドリルロッド2の下部には回転撹拌翼21を設ける。
さらにドリルロッド2を囲んで上端を非回転状態で固定したケーシング3を取り付け、このケーシング3の下部には非回転の抵抗翼(水平抵抗翼31、垂直抵抗翼32)を備える。
こうして回転攪拌翼21の回転と、非回転の抵抗翼(水平抵抗翼31、垂直抵抗翼32)の抵抗によって土を攪拌して地中に改良体の柱を形成するための地盤改良装置である。
【0010】
<2>非回転部。(図3)
非回転状態のケーシング3の中間と下部に、おのおの基端を固定して、回転撹拌翼21より長くかつほぼ水平方向に延びる水平抵抗翼31を複数枚、設ける。
そして上下の水平抵抗翼31の張り出した端部を、垂直方向に伸びる垂直抵抗翼32で連結する。
この垂直抵抗翼32は、回転撹拌翼21の外側に位置するように配置してある。
その際に、上の水平抵抗翼31の内側端はケーシング3に固定し、下の水平抵抗翼31の内側端はドリルロッド2とは拘束関係になく、相互に自由に回転する遊嵌状態の非回転リング33に取り付ける。
この非回転リング33への固定位置は、非回転リング33を平面的に見た場合、両側に2か所、あるいは等分割した3か所など、対称位置に設ける。
そのために、非回転リング33にはその周囲から対等な外力が作用してバランスを維持することができ、各抵抗翼を安定して維持することができる。
また、水平抵抗翼31を正確な水平ではなく、上側では外側を下げ、下側では外側を上げる形状で取り付けると、地中での抵抗を減らすことができるが、それが「ほぼ水平」の意味である。
(【0011】以降は省略されています)

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