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公開番号2024082710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196742
出願日2022-12-09
発明の名称柱支持構造および柱支持構造の構築方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E04B 1/24 20060101AFI20240613BHJP(建築物)
要約【課題】コンクリートを密実に充填しやすく、かつ、水平抵抗性能の向上を図ることを可能とした柱支持構造およびこの柱支持構造の構築方法を提案する。
【解決手段】土台2と、アンカーボルト3を介して土台2に固定されたベースプレート41と、土台2とベースプレート41との間に介設された補強ベースプレート5とを備える柱支持構造1である。補強ベースプレート5には、開口51が形成されているとともに、アンカーボルト3の位置に対応してボルト挿通孔52が形成されている。また、補強ベースプレート5の下面には、土台2に埋設されるシアコッター6が形成されている。さらに、補強ベースプレート5はベースプレート41に一体に固定されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
土台と、アンカーボルトを介して前記土台に固定されたベースプレートと、前記土台と前記ベースプレートとの間に介設された補強ベースプレートと、を備える柱支持構造であって、
前記補強ベースプレートに開口が形成されているとともに、前記アンカーボルトの位置に対応してボルト挿通孔が形成されており、
前記補強ベースプレートの下面には、前記土台に埋設されるシアコッターが形成されていて、
前記補強ベースプレートは、前記ベースプレートに一体に固定されていることを特徴とする、柱支持構造。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記シアコッターが、前記開口を囲むように前記補強ベースプレートの下面から下向きに突設された筒状部分を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の柱支持構造。
【請求項3】
前記シアコッターが、前記補強ベースプレートの下面に固定された鋼管であることを特徴とする、請求項2に記載された柱支持構造。
【請求項4】
アンカーフレームを配設するアンカーフレーム設置工程と、
鉄筋を配筋する鉄筋組立工程と、
型枠を設置する型枠組立工程と、
前記型枠内にコンクリートを打設して土台を形成する土台形成工程と、
ベースプレートを設置するベースプレート設置工程と、を備える柱支持構造の構築方法であって、
前記アンカーフレーム設置工程では、前記アンカーフレームに、中央に開口が形成されているとともに前記土台に埋設されるシアコッターが形成された補強ベースプレートを設置するとともに、前記土台の上面から突出するアンカーボルトを配設し、
前記土台形成工程では、前記開口から前記型枠内にコンクリートを打設し、
前記ベースプレート設置工程では、前記補強ベースプレートの上に前記ベースプレートを設置して、当該ベースプレートを前記補強ベースプレートに一体に固定するとともに、前記補強ベースプレートおよび前記ベースプレートを貫通させた前記アンカーボルトの頭部を前記ベースプレートの上面に固定することを特徴とする、柱支持構造の構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、柱支持構造および柱支持構造の構築方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリート造の土台上に鉄骨柱を立設する手法として、アンカーボルトを介して柱脚のベースプレートを土台に固定する場合がある。
このような柱支持構造に対して、地震などによる外力が作用すると、せん断力がアンカーボルトに集中する。そのため、アンカーボルトは、せん断力に対して十分な耐力を確保する必要がある。また、アンカーボルトに大きなせん断力が作用すると、アンカーボルトにより土台が押圧され、水平方向のコーン破壊が生じるおそれがある。
そのため、特許文献1には、ベースプレートにシアコッター(突出部材)を一体的に形成し、土台(基礎コンクリート)に埋め込んだシアコッターによりせん断力の一部を受け持つことで、アンカーボルトへの負荷を軽減する構造が開示されている。
また、特許文献2には、ベースプレートにシアコッター(突出部材)を一体的に形成し、基礎梁の長さ途中部に設けられたモルタル層にシアコッターを埋設した柱支持構造が開示されている。
さらに、特許文献3には、ペースプレートの下面にシアコッターが形成された接合金物によりせん断力の一部を受け持つ構造が開示されている。特許文献3では、打設用型枠の内部に箱抜き用型枠を設けた状態でコンクリートを打設することで、上面に開口する凹部が形成された土台を形成し、当該凹部に接合金物のシアコッターを配置した状態で、凹部にモルタルを充填している。
特許文献1のシアコッター付きのベースプレートは、コンクリートまたはモルタルの打設前に設置する必要があるため、打設作業の妨げになる虞がある。また、シアコッターの周囲に充填不良が生じることがないように、打設作業を慎重に行う必要があった。
また、特許文献2の柱支持構造は、基礎梁の長さ途中部にモルタル層を形成するための空間を形成するため、手間と費用がかかる。
さらに、特許文献3の柱支持構造は、箱抜き用型枠などを利用して、土台に凹部を形成する必要があるため、手間と費用が掛かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-173018号公報
特開2021-173022号公報
特開2021-173023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、コンクリートを密実に充填しやすく、かつ、水平抵抗性能の向上を図ることを可能とした柱支持構造およびこの柱支持構造の構築方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の柱支持構造は、土台と、前記土台にアンカーボルトを介して固定されたベースプレートと、前記土台と前記ベースプレートとの間に介設された補強ベースプレートとを備えている。前記補強ベースプレートには、開口が形成されているとともに、前記アンカーボルトの位置に対応してボルト挿通孔が形成されており、前記補強ベースプレートの下面には、前記土台に埋設されるシアコッターが形成されていて、前記補強ベースプレートは前記ベースプレートに一体に固定されている。
また、この柱支持構造の構築方法は、アンカーフレームを配設するアンカーフレーム設置工程と、鉄筋を配筋する鉄筋組立工程と、型枠を設置する型枠組立工程と、前記型枠内にコンクリートを打設して土台を形成する土台形成工程と、ベースプレートを設置するベースプレート設置工程とを備えている。前記アンカーフレーム設置工程では、前記アンカーフレームに、中央に開口が形成されているとともに前記土台に埋設されるシアコッターが形成された補強ベースプレートを設置するとともに、前記土台の上面から突出するアンカーボルトを配設する。また、前記土台形成工程では、前記開口から前記型枠内にコンクリートを打設する。さらに、前記ベースプレート設置工程では、前記補強ベースプレートの上に前記ベースプレートを設置して、当該ベースプレートを前記補強ベースプレートに一体に固定するとともに、前記補強ベースプレートおよび前記ベースプレートを貫通させた前記アンカーボルトの頭部を前記ベースプレートの上面に固定する。
かかる柱支持構造および柱支持構造の構築方法によれば、補強ベースプレートにシアコッターが形成されているため、柱脚部に作用するせん断力がアンカーボルトのみに集中することを防止し、柱脚部に作用するせん断力を効率よく土台に伝達できる。
また、補強ベースプレートに形成された開口を利用してコンクリートを型枠内に流し込めるので、コンクリートを効率的に充填でき、シアコッターの周囲での打設不良が生じ難くなる。
なお、前記シアコッターは、前記開口を囲むように前記補強ベースプレートの下面から下向きに突設された筒状部分を備えているのが望ましい。このようなシアコッターは、前記補強ベースプレートの下面に鋼管を固定することにより形成すればよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の柱支持構造および柱支持構造の構築方法によれば、コンクリートを密実に充填しやすく、かつ、水平抵抗性能の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第一実施形態の柱支持構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第一実施形態の補強ベースプレートを示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第一実施形態の柱支持構造の構築方法を示すフローチャートである。
第一実施形態の柱支持構造の構築方法の各工程の概要を示す図であって、(a)はアンカーフレーム設置工程、(b)は型枠組立工程である。
第一実施形態の土台形成工程の概要を示す断面図であって、(a)はコンクリート流し込み状況、(b)は養生状況である。
第一実施形態のベースプレート設置工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第二実施形態の柱支持構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第二実施形態の補強ベースプレートを示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第二実施形態の柱支持構造の構築方法を示すフローチャートである。
第二実施形態の柱支持構造の構築方法の各工程の概要を示す図であって、(a)は型枠組立工程、(b)はシアコッター形成工程、(c)は鋼板配設工程である。
図10に続く柱支持構造の構築方法の各工程の概要を示す断面図であって、(a)は土台形成工程、(b)はモルタル充填工程である。
第二実施形態のベースプレート設置工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
変形例に係る柱支持構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、柱脚部の支承とコンクリート製の土台との接合部において、支承のベースプレートの下面に密実にコンクリートを充填でき、かつ、優れた水平抵抗性能を備えた柱支持構造およびこの柱支持構造の構築方法である。図1に本発明の実施形態に係る柱支持構造を示す。
【0009】
<第一実施形態>
第一実施形態の柱支持構造1は、図1(a)および(b)に示すように、土台2と、土台2に埋設されたアンカーボルト3と、アンカーボルト3を介して土台2に固定された支承4とを備えている。土台2と支承4のベースプレート41との間には、補強ベースプレート5が介設されている。
本実施形態の土台2は一辺が800mmの平面視正方形の角柱状を呈した鉄筋コンクリート製である。また、本実施形態の土台2には、M42のアンカーボルト3を埋設する。
【0010】
支承4は、いわゆるボールジョイントであって、図1(a)および(b)に示すように、ベースプレート41と、ベースプレート41の上面に立設された台座42と、台座42に支持された球状支承グローブ43と、台座42の周囲においてベースプレート41の上面に立設された複数のリブ44,44,…とを備えている。
ベースプレート41は、一辺が640mm、厚さが36mmの鋼板からなる。ベースプレート41には、アンカーボルト3の位置に対応して120×100mmのボルト挿通孔45が形成されている。ベースプレート41は、周縁を溶接Wすることにより、補強ベースプレート5に一体に固定されている。
アンカーボルト3の頭部は、土台2の上面から突出しており、ベースプレート41に形成されたボルト挿通孔45を貫通し、ナット31によりベースプレート41の上面に固定されている。本実施形態では、ボルト挿通孔45を覆う座金33に、アンカーボルト3のナット31を締着する。座金33は、200×190mm、厚さが22mmの鋼板からなり、周囲を溶接Wすることによりベースプレート41に固定されている。また、本実施形態では、緩み防止を目的として、ダブルナットとする。
(【0011】以降は省略されています)

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