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公開番号2024080214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193217
出願日2022-12-02
発明の名称目標距離模擬装置及び目標距離模擬プログラム
出願人日本無線株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01S 7/40 20060101AFI20240606BHJP(測定;試験)
要約【課題】本開示は、目標物と周波数変調レーダ装置との間のダイレクトパスに対する「マルチパス」を模擬することを目的とする。
【解決手段】本開示は、周波数変調レーダ装置1における送信波に対して、複数の種類の遅延のうち一つの種類の遅延を施し、目標距離の概略を模擬する遅延処理部23と、周波数変調レーダ装置1における送信波に対して、周波数シフトを施し、目標距離の概略を補完するように、目標距離の詳細を模擬する周波数シフト部22と、 周波数変調レーダ装置1における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、マルチパスを模擬するスペクトラム拡散部24と、を備えることを特徴とする目標距離模擬装置2である。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
周波数変調方式を用いて目標物と自装置との間の目標距離を測定する周波数変調レーダ装置に対して、前記目標距離を模擬する目標距離模擬装置であって、
前記周波数変調レーダ装置における送信波を入力される送信波入力部と、
前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、複数の種類の遅延のうち一つの種類の遅延を施し、前記目標距離の概略を模擬する遅延処理部と、
前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、周波数シフトを施し、前記目標距離の概略を補完するように、前記目標距離の詳細を模擬する周波数シフト部と、
前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間のマルチパスを模擬するスペクトラム拡散部と、
前記目標距離の概略と、前記目標距離の詳細と、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間のマルチパスと、が模擬された前記周波数変調レーダ装置における送信波を、前記周波数変調レーダ装置における受信波として出力する受信波出力部と、
を備えることを特徴とする目標距離模擬装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記スペクトラム拡散部は、前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、前記周波数変調レーダ装置に対する前記目標物の相対速度のうち、前記周波数変調レーダ装置のビーム方向と垂直な速度成分を模擬し、
前記受信波出力部は、前記周波数変調レーダ装置に対する前記目標物の相対速度のうち、前記周波数変調レーダ装置のビーム方向と垂直な速度成分が模擬された前記周波数変調レーダ装置における送信波を、前記周波数変調レーダ装置における受信波として出力する
ことを特徴とする、請求項1に記載の目標距離模擬装置。
【請求項3】
前記周波数シフト部は、前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、周波数シフトを施し、前記周波数変調レーダ装置に対する前記目標物の相対速度のうち、前記周波数変調レーダ装置のビーム方向と平行な速度成分を模擬し、
前記受信波出力部は、前記周波数変調レーダ装置に対する前記目標物の相対速度のうち、前記周波数変調レーダ装置のビーム方向と平行な速度成分が模擬された前記周波数変調レーダ装置における送信波を、前記周波数変調レーダ装置における受信波として出力する
ことを特徴とする、請求項1に記載の目標距離模擬装置。
【請求項4】
前記スペクトラム拡散部は、前記目標距離の模擬に先立ち、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間の複数の種類のマルチパスに応じて、複数の種類のスペクトラム拡散信号を記憶し、前記目標距離の模擬にあたり、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間の所望の種類のマルチパスに応じて、所望の種類のスペクトラム拡散信号を選択する
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の目標距離模擬装置。
【請求項5】
請求項1に記載の目標距離模擬装置が備える、前記遅延処理部、前記周波数シフト部及び前記スペクトラム拡散部に対して、前記目標距離の概略と、前記目標距離の詳細と、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間のマルチパスと、を模擬するように制御するために、コンピュータにインストールされる目標距離模擬プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、周波数変調方式を用いて目標物と自装置との間の目標距離を測定する周波数変調レーダ装置に対して、目標距離を模擬する目標距離模擬装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
周波数変調レーダ装置は、周波数変調された送信波と、目標物から反射された受信波と、の間のビート周波数に基づいて、目標物と自装置との間の目標距離を測定するものであり、パルスレーダ装置と比較して、連続波を使用することから低電力消費を実現することができ、ナノ秒パルスを増幅するような高周波部品を省略することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6929017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、周波数変調レーダ装置を実地使用しないときに機能試験にかけるために、目標距離模擬装置を用いて、周波数変調レーダ装置に対して、目標物と周波数変調レーダ装置との間の目標距離を模擬しているものの、目標物と周波数変調レーダ装置との間のダイレクトパスに対する「マルチパス」を模擬していなかった。
【0005】
従来技術のマルチパスの発生による解決課題を図1に示す。図1における解決課題として、周波数変調レーダ装置を搭載する飛翔体Fが、ホバリングで停止する。そして、周波数変調レーダ装置は、ビームBを地表面Gに照射し、ダイレクトパスDPの距離(=対地高度の2倍)を測定する。しかし、周波数変調レーダ装置は、ビームBの指向性幅に起因して、ダイレクトパスDPに対するマルチパスMPを排除できない。
【0006】
ここで、マルチパスMPの距離は、ダイレクトパスDPの距離と比べて長く、様々な値をとり得る。よって、周波数変調レーダ装置における送信周波数が、低周波数側から高周波数側へとアップチャープされるときには、周波数変調レーダ装置における受信周波数は、ダイレクトパスDPの距離の半分(=対地高度)に対応する受信周波数と比べて、低周波数側にのみスペクトラム拡散され得る。そして、受信周波数が、低周波数側にのみスペクトラム拡散されるため、ビート周波数は、高周波数側にのみスペクトラム拡散される(送信周波数は、マルチパスMPの発生と無関係である。)。しかし、特許文献1では、受信周波数が低周波数側にのみスペクトラム拡散されるとともに、ビート周波数が高周波数側にのみスペクトラム拡散されるように、目標物と周波数変調レーダ装置との間のダイレクトパスDPに対する「マルチパスMP」を模擬していなかった。
【0007】
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、目標物と周波数変調レーダ装置との間のダイレクトパスに対する「マルチパス」を模擬することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、周波数変調レーダ装置における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、目標物と周波数変調レーダ装置との間のマルチパスを模擬する。
【0009】
具体的には、本開示は、周波数変調方式を用いて目標物と自装置との間の目標距離を測定する周波数変調レーダ装置に対して、前記目標距離を模擬する目標距離模擬装置であって、前記周波数変調レーダ装置における送信波を入力される送信波入力部と、 前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、複数の種類の遅延のうち一つの種類の遅延を施し、前記目標距離の概略を模擬する遅延処理部と、前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、周波数シフトを施し、前記目標距離の概略を補完するように、前記目標距離の詳細を模擬する周波数シフト部と、 前記周波数変調レーダ装置における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間のマルチパスを模擬するスペクトラム拡散部と、前記目標距離の概略と、前記目標距離の詳細と、前記目標物と前記周波数変調レーダ装置との間のマルチパスと、が模擬された前記周波数変調レーダ装置における送信波を、前記周波数変調レーダ装置における受信波として出力する受信波出力部と、を備えることを特徴とする目標距離模擬装置である。
【0010】
この構成によれば、周波数変調レーダ装置における送信波に対して、スペクトラム拡散を施し、目標物と周波数変調レーダ装置との間のマルチパスを模擬することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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