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公開番号2024082907
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022197109
出願日2022-12-09
発明の名称劣化推定装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類G01M 17/007 20060101AFI20240613BHJP(測定;試験)
要約【課題】メモリに記憶させるデータの量が増大することを抑制しつつ、車両部品の劣化度合いを推定できるようにすること。
【解決手段】制御装置50の処理回路51では、コンプレッサインペラ171の応力が所定の制御サイクル毎が取得される。小区間を設定すること、及び、当該小区間での応力の最大値と最小値との平均値である小区間平均値と当該小区間での応力の振幅である小区間振幅とを算出することが繰り返し実行される。中区間を設定すること、及び、当該中区間での応力の最大値と最小値との平均値である中区間平均値と当該中区間での応力の振幅である中区間振幅とを算出することが繰り返し実行される。小区間平均値と小区間振幅とを基に、第1ダメージ値が算出される。中区間平均値と中区間振幅とを基に、第2ダメージ値が算出される。第1ダメージ値及び第2ダメージ値の積算値を基に、コンプレッサインペラ171の劣化度合いの推定値が算出される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に設けられている車両部品の劣化度合いを推定する劣化推定装置であって、
処理回路を備え、
前記処理回路は、
値が変動すると前記車両部品の劣化が進行する可能性のあるパラメータを所定の制御サイクル毎に取得し、
時間の長さが第1時間となるように小区間を設定すること、及び、当該小区間での前記パラメータの最大値と最小値との平均値である小区間平均値と、当該小区間での前記パラメータの振幅である小区間振幅と、を算出することを繰り返し実行し、
前記パラメータがパラメータ下限値以上になった時点を始点とし、前記パラメータが前記パラメータ下限値未満になった時点を終点とする中区間を設定すること、及び、当該中区間での前記パラメータの最大値と最小値との平均値である中区間平均値と、当該中区間での前記パラメータの振幅である中区間振幅と、を算出することを繰り返し実行し、
前記小区間平均値と前記小区間振幅とを基に、前記小区間での前記車両部品の劣化度合いである第1ダメージ値を算出し、
前記中区間平均値と前記中区間振幅とを基に、前記中区間での前記車両部品の劣化度合いである第2ダメージ値を算出し、
前記第1ダメージ値及び前記第2ダメージ値の積算値を基に、前記車両部品の劣化度合いの推定値を算出する
劣化推定装置。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記処理回路は、前記中区間を設定する場合、前記始点からの経過時間が前記第1時間よりも長い状態で前記パラメータが前記パラメータ下限値未満になった時点を当該中区間の前記終点に設定する
請求項1に記載の劣化推定装置。
【請求項3】
前記処理回路は、前記中区間を設定する場合、前記始点からの経過時間が、前記第1時間よりも長い第2時間を越えた状態で前記パラメータが前記パラメータ下限値未満になった時点を当該中区間の前記終点に設定する
請求項2に記載の劣化推定装置。
【請求項4】
前記パラメータは、前記車両部品に加わる応力である
請求項1から請求項3のうち何れか一項に記載の劣化推定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両部品の劣化度合いを推定する劣化推定装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ターボチャージャの疲労故障を診断する方法が開示されている。当該方法では、区間が設定される。すなわち、ターボチャージャの回転速度の変曲点での回転速度が閾値以下となった変曲点が、区間の始点として設定される。また、次回に回転速度が閾値以下になった時点の変曲点が、区間の終点として設定される。レインフロー法によって区間内でサイクルカウントを行うことにより、当該区間の疲労値が算出される。こうした疲労値の算出は、区間が設定される毎に行われる。そして、疲労値の累積値と所定の限界値とを比較することにより、ターボチャージャの疲労故障が診断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-56762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の方法では、変曲点での回転速度が閾値以下になった変曲点が区間の終点として設定される。そのため、回転速度が閾値以下になるまで変曲点が記憶装置に記憶され続けることになる。エンジンの高負荷での運転が続くような場合では、回転速度が閾値以下になかなかならないため、記憶装置に記憶される変曲点の数が非常に多くなる。したがって、上記の方法を実現するためには、記憶容量が比較的多い記憶装置が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための劣化推定装置は、車両に設けられている車両部品の劣化度合いを推定する装置である。当該劣化推定装置は、処理回路を備えている。前記処理回路は、値が変動すると前記車両部品の劣化が進行する可能性のあるパラメータを所定の制御サイクル毎に取得し、時間の長さが第1時間となるように小区間を設定すること、及び、当該小区間での前記パラメータの最大値と最小値との平均値である小区間平均値と、当該小区間での前記パラメータの振幅である小区間振幅と、を算出することを繰り返し実行し、前記パラメータがパラメータ下限値以上になった時点を始点とし、前記パラメータが前記パラメータ下限値未満になった時点を終点とする中区間を設定すること、及び、当該中区間での前記パラメータの最大値と最小値との平均値である中区間平均値と、当該中区間での前記パラメータの振幅である中区間振幅と、を算出することを繰り返し実行し、前記小区間平均値と前記小区間振幅とを基に、前記小区間での前記車両部品の劣化度合いである第1ダメージ値を算出し、前記中区間平均値と前記中区間振幅とを基に、前記中区間での前記車両部品の劣化度合いである第2ダメージ値を算出し、前記第1ダメージ値及び前記第2ダメージ値の積算値を基に、前記車両部品の劣化度合いの推定値を算出する。
【0006】
パラメータが振動することによって、車両部品の劣化が進行する可能性がある。
そこで、上記劣化推定装置では、小区間を設定する毎に、当該小区間での小区間平均値及び小区間振幅が算出される。そして、小区間平均値及び小区間振幅に基づいて第1ダメージ値が算出される。第1ダメージ値は、比較的短い区間でのパラメータの振動に起因する車両部品の劣化の進行度合いを示している。
【0007】
上記劣化推定装置では、中区間を設定する毎に、当該中区間での中区間平均値及び中区間振幅が算出される。そして、中区間平均値及び中区間振幅に基づいて第2ダメージ値が算出される。第2ダメージ値は、比較的長い区間でのパラメータの大きな変動に起因する車両部品の劣化の進行度合いを示している。
【0008】
上記劣化推定装置では、第1ダメージ値と第2ダメージ値とを何れも積算することにより、車両部品の劣化度合いの推定値が算出される。この場合、当該推定値を算出する過程で処理回路のメモリに記憶するデータ数は、上記のようなレインフロー法を用いる場合よりも少なくてすむ。
【0009】
したがって、上記劣化推定装置は、メモリに記憶させるデータの量が増大することを抑制しつつ、車両部品の劣化度合いを推定できる。
なお、上記パラメータを取得するに際して、車載センサの検出値若しくは当該検出値の相関値を物理式に代入することによって当該パラメータを算出してもよい。また、機械学習を施した学習済モデルに上記の検出値若しくは当該検出値の相関値を入力することによって当該パラメータを算出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、劣化推定装置の一実施形態である制御装置と、制御装置の制御対象である内燃機関とを示す構成図である。
図2は、図1の制御装置が実行する複数の処理を示すブロック図である。
図3は、図2の複数の処理のうち、小区間用処理の内容を説明するグラフである。
図4は、図2の複数の処理のうち、中区間用処理の内容を説明するグラフである。
図5は、図1の内燃機関が備えるコンプレッサインペラの平均応力と応力振幅とを示すグラフである。
図6は、図1の内燃機関が備えるコンプレッサインペラの平均応力と応力振幅とを示す修正グッドマン線図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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