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公開番号2024080187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193162
出願日2022-12-01
発明の名称量子ドット組成物、それを用いた樹脂組成物、及び波長変換材料
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09K 11/08 20060101AFI20240606BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】蛍光発光効率の劣化が抑制された量子ドット組成物、それを用いた樹脂組成物、及び波長変換材料を提供する。
【解決手段】励起光により蛍光を発する量子ドットを含む量子ドット組成物であって、前記量子ドットはCd又はPbを含まない半導体ナノ粒子コアと半導体ナノ粒子シェルから成り、前記量子ドット表面はホスホン酸誘導体で修飾されたものであることを特徴とする量子ドット組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
励起光により蛍光を発する量子ドットを含む量子ドット組成物であって、前記量子ドットはCd又はPbを含まない半導体ナノ粒子コアと半導体ナノ粒子シェルから成り、前記量子ドット表面はホスホン酸誘導体で修飾されたものであることを特徴とする量子ドット組成物。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記量子ドットが、前記半導体ナノ粒子コア及び前記半導体ナノ粒子コアを覆う単一または複数の半導体ナノ粒子シェルから成るものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
【請求項3】
前記半導体ナノ粒子コアが、ZnS、ZnSe、ZnTe、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AgGaS

、AgInS

、AgGaSe

、AgInSe

、CuGaS

、CuGaSe

、CuInS

、CuInSe

、ZnSiP

、及びZnGeP

の中から単一、複数または混晶として選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
【請求項4】
前記半導体ナノ粒子シェルが、ZnS、ZnSe、ZnTe、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、及びInSbの中から単一、複数または混晶として選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
【請求項5】
前記ホスホン酸誘導体が、下記式(I)で示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
TIFF
2024080187000013.tif
30
158
(式(I)中、R

は1つ以上の炭素原子を有する1価の有機基である。)
【請求項6】
前記ホスホン酸誘導体が、3-フェニル-2-プロペニルホスホン酸、テノホビル、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸、ビニルホスホン酸、n-オクチルホスホン酸、(3-ブロモプロピル)ホスホン酸、(4-ブロモブチル)ホスホン酸、(2-ブロモエチル)ホスホン酸、(4-ブロモフェニル)ホスホン酸、3-ホスホノプロピオン酸、(4-ヒドロキシフェニル)ホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、4-ホスホノ酪酸、プロピルホスホン酸、(4-アミノベンジル)ホスホン酸、(4-アミノフェニル)ホスホン酸、3-ホスホノ安息香酸、メチルホスホン酸、ノニルホスホン酸、ベンズヒドリルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、(アミノメチル)ホスホン酸、(2-フェニルエチル)ホスホン酸、エチルホスホン酸、ブチルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、(2-クロロエチル)ホスホン酸、4-メトキシフェニルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、(4-ヒドロキシベンジル)ホスホン酸、フェニルホスホン酸、(1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル)ホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、(1-アミノエチル)ホスホン酸、ウンデシルホスホン酸、ヘプチルホスホン酸、10-カルボキシデシルホスホン酸、11-アミノウンデシルホスホン酸・臭化水素酸塩、11-ヒドロキシウンデシルホスホン酸、1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-n-ヘキシルホスホン酸、1H,1H,2H,2H-パーフルオロオクチルホスホン酸、1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-n-デシルホスホン酸、11-{2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}ウンデシルホスホン酸、12-メルカプトデシルホスホン酸、及び[11-(アクリロイルオキシ)ウンデシル]ホスホン酸から選択された1種以上のものであることを特徴とする請求項5に記載の量子ドット組成物。
【請求項7】
前記ホスホン酸誘導体が、下記式(II)で示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
TIFF
2024080187000014.tif
31
158
(式(II)中、R

は1つ以上の炭素原子を有する2価の有機基である。)
【請求項8】
前記ホスホン酸誘導体が、m-キシレンジホスホン酸、o-キシリレンジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、4-ホスホノ安息香酸、アレンドロン酸、1,4-ブチレンジホスホン酸、グリシン-N,N-ビス(メチレンホスホン酸)、p-キシリレンジホスホン酸、ゾレドロン酸、1,3-プロピレンジホスホン酸、1,5-ペンチレンジホスホン酸、1,4-フェニレンジホスホン酸、1,2-エチレンジホスホン酸、1,6-ヘキシレンジホスホン酸、ミノドロナート、及び1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸から選択された1種以上のものであることを特徴とする請求項7に記載の量子ドット組成物。
【請求項9】
前記ホスホン酸誘導体が、下記式(III)で示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット組成物。
TIFF
2024080187000015.tif
55
158
(式(III)中、R

は1つ以上の炭素原子を有する3価の有機基である。)
【請求項10】
前記ホスホン酸誘導体が、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)であることを特徴とする請求項9に記載の量子ドット組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、量子ドット組成物、それを用いた樹脂組成物、及び波長変換材料に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
粒子径がナノサイズの半導体粒子から成る量子ドットは、光吸収により生じた励起子がナノサイズの空間に閉じ込められることによりその半導体ナノ粒子のエネルギー準位が離散的となり、またそのバンドギャップは粒子径に依存する。このため量子ドットの蛍光発光は高効率でその発光スペクトルはシャープである。また、粒子径によりバンドギャップが変化するという特性から発光波長を制御できる特徴を有しており、固体照明やディスプレイの波長変換材料としての応用が期待される(特許文献1)。
【0003】
優れた蛍光発光特性を示す量子ドットとして、CdやPbを含む量子ドットが挙げられる。しかしながら、CdやPbは人体、環境に対しての毒性が高いために、欧州連合のRoHS指令を始めとして、世界各地でその使用の制限が検討されつつある。そのため、これらの毒性元素を含まない量子ドットが検討されている。
【0004】
また、量子ドットを波長変換材料として用いる実装方法として、量子ドットを樹脂材料中に分散させ、透明フィルムで量子ドットを含有した樹脂組成物をラミネートすることで、波長変換フィルムとしてバックライトユニットに組み込む方法が提案されている(特許文献2)。
【0005】
しかしながら、量子ドットは、粒子径がナノメートルサイズと小さいため、比表面積が大きく、表面エネルギーが高く表面活性であることから、不安定化しやすい。このため、量子ドット表面のダングリングボンドや酸化反応などにより表面欠陥が生じ易く、これが蛍光発光特性の劣化の原因となる。現在得られている量子ドットはこのような安定性に関する問題を有し、熱や湿度、光励起などにより発光特性の劣化を引き起こすことが知られている。
【0006】
これらの劣化を防ぐために、合成後の量子ドット表面にはリガンドと呼ばれる有機配位子が配位している。このリガンドが配位することで、溶媒や樹脂中における分散性を改善させるとともに、欠陥が不動態化されることで蛍光発光効率の劣化を抑制させることができる。
【0007】
しかし、量子ドット表面に対して、適切なリガンドが選択されていないと、熱や光照射の外部影響により、リガンドが量子ドット表面から脱離してしまい、結果的に蛍光発光効率が劣化してしまう。
【0008】
量子ドットの蛍光発光効率の経時変化は、ディスプレイに使用する場合において色ムラや発光ムラ、ドット落ちなどの欠陥となるため、量子ドットの安定性は重要な問題である。
【0009】
このような問題に対し、ポリマーや無機酸化物等で量子ドット表面を被覆させる方法(特許文献3)や、酸素、湿度透過性の低いガスバリア性フィルムを用いることによる量子ドットの安定性を向上させる方法(特許文献4)が検討されている。
【0010】
しかしながら、このような安定性を改善させるための量子ドット表面の被覆を行う工程において、量子ドットの蛍光発光効率を維持できず、特性の劣化が起こることが問題となっている。また、バリアフィルムによる安定化についても、フィルム端面からの酸素・水蒸気の拡散による劣化が進行する問題がある。さらにタブレットやスマートフォンなどのモバイル用途では、波長変換フィルムの薄膜化が求められるが、一般的にバリアフィルムは20~200μm程度の厚さがあり、フィルム両面を保護するため、厚さが少なくとも40μm以上厚くなってしまうため、波長変換フィルムの厚さを薄くすることに限界が生じる。
(【0011】以降は省略されています)

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