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公開番号2024072359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183094
出願日2022-11-16
発明の名称有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 3/28 20230101AFI20240521BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】、下水や排水等の排水処理に要する動力を低減すると共に、メタン発酵の発酵効率を高めることができる有機性排水の処理方法を提供すること。
【解決手段】以下の工程A~Cを含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
工程A:原水を、粗ろ過設備1で、固形分W1と、上澄液W2、とに分離する工程、
工程B:前記固形分W1を、嫌気性膜分離装置2において、嫌気性微生物を含む嫌気性消化汚泥によって生物処理を行うと共に、前記嫌気性消化汚泥を膜分離装置3を用いて膜分離して膜透過流を得る工程、及び、
工程C:前記工程Aで得られた上澄液W2を散水ろ床設備4によって好気性処理する工程。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程A~Cを含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
工程A:原水を、粗ろ過設備で、固形分と、上澄液と、に分離する工程、
工程B:前記固形分を、嫌気性膜分離装置において、嫌気性微生物を含む嫌気性消化汚泥によって生物処理を行うと共に、前記嫌気性消化汚泥を、膜分離装置を用いて膜分離して膜透過流を得る工程、
及び、
工程C:前記工程Aで得られた上澄液を散水ろ床設備によって好気性処理する工程。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
さらに以下の工程Dを含む、請求項1に記載の有機性排水の処理方法。
工程D:前記工程Bで得られた前記膜透過流中の窒素成分を嫌気性アンモニア酸化反応によって脱窒処理する工程。
【請求項3】
前記工程Dがアナモックス槽で行われる、請求項2に記載の有機性排水の処理方法。
【請求項4】
原水を粗ろ過処理して、固形分と、上澄液と、に分離する粗ろ過設備と、
前記粗ろ過設備で得られた固形分を嫌気性消化汚泥によって嫌気性処理すると共に、前記嫌気性消化汚泥を、膜分離装置によって、膜透過流と、濃縮流と、に分離する嫌気性膜分離装置と、
前記粗ろ過設備で得られた前記上澄液を好気性処理する散水ろ床設備と、
を有することを特徴とする有機性排水の処理装置。
【請求項5】
前記嫌気性膜分離装置が、嫌気性処理する生物反応槽内に膜分離装置が設けられている、請求項4に記載の有機性排水の処理装置。
【請求項6】
前記嫌気性膜分離装置は、汚泥を嫌気性処理する生物反応槽と、生物反応槽の嫌気性消化汚泥を膜分離して膜透過流と濃縮流とに分離する膜分離槽とが、分離して設けられている、請求項4に記載の有機性排水の処理装置。
【請求項7】
さらに、前記嫌気性膜分離装置で得られた前記膜透過流中の窒素成分を嫌気性アンモニア酸化反応によって脱窒する脱窒装置を備えた、請求項4に記載の有機性排水の処理装置。
【請求項8】
前記脱窒装置がアナモックス反応処理装置である、請求項7に記載の有機性排水の処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置に関する。
に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
下水、排水等の有機物を含有する被処理水を処理する水処理方法として、活性汚泥法などの好気性処理法が広く用いられている。このような好気的な活性汚泥法では、曝気を行う際にブロア等の設備が必要となるため、それを稼動させるための動力が必要となり、エネルギーの消費が比較的大きい。
【0003】
これに対し、嫌気性処理法は、有機物を分解する際の曝気を必要としない嫌気性消化汚泥が用いられ、処理に必要なエネルギー需要を大幅に削減することができ、また、バイオガスの形でエネルギー源を生成することができる。この生成されたバイオガスは、水の搬送やその他のプロセスのエネルギー源として使用できる。
このため、エネルギーの消費を抑える等の観点から、嫌気性処理法と膜分離法とを組み合わせた嫌気性膜分離法(以下、嫌気性MBR法とも記す)が注目されている。
【0004】
特許文献1に記載の排水処理システムは嫌気性MBR法の一例である。
図2に基づいて、特許文献1に記載の嫌気性MBR法について説明する。
排水処理システム10はステージA(前段膜ろ過システム)、ステージB(嫌気性MBRシステム)、及び、任意に設けられるステージC(膜ろ過水処理システム)からなる。
ステージAの前段膜ろ過システムは、沈殿槽12、濾過ユニット供給ポンプ14、濾過ユニット16、スラリーポンプ18、および熱交換器20を含む。原水は、沈殿槽12に供給され、排水中の粒子状およびコロイド状物質の多くが沈殿槽12の底に沈降する。沈殿槽12の上澄水は、濾過ユニット供給ポンプ14を使用して濾過ユニット16に供給される。濾過ユニット16内には、MF膜又はUF膜が備えられており、膜透過流24はステージCに送られ、濃縮流26は沈殿槽12に返送される。
【0005】
一方、沈殿槽12内のスラリーは熱交換器20に送られて、熱交換器20内で加熱された後、ステージBの嫌気性MBRシステムに送られる。嫌気性MBRシステムは、嫌気性バイオリアクター30、膜濾過ユニットポンプ32、および膜濾過ユニット34を含んでおり、嫌気性膜分離(AnMBR)のための装置として構成される。
嫌気性バイオリアクター30は、微生物(嫌気性細菌)を使用してスラリー内の有機物質を分解してバイオガスを生成する。
【0006】
嫌気性バイオリアクター30のスラリーは膜濾過ユニット供給ポンプ32を使用して膜濾過ユニット34に送られる。膜濾過ユニット34は、フィルタ36を備えており、スラリーを膜透過流38と濃縮流40とに分離し、濃縮流40は嫌気性バイオリアクター30に返送され、膜透過流38は処理水として排出される。
ステージAの分離サブシステムからの透過物は、必要に応じて、ステージCの膜ろ過水処理システムに送られ、藻類フォトバイオリアクター44および消毒システム46をへて処理水として排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2016/141369号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の排水処理システムは、原水を沈殿槽において上澄水とスラリーとに分離し、上澄水についてはステージAの前段膜ろ過システムにおいて膜分離処理し、スラリーについては嫌気MBRで処理している。この排水処理システムでは沈殿槽の上澄水についても膜分離処理をしているため、この膜分離処理に大きな動力を必要とするという課題があった。
【0009】
本発明は、下水や排水等の排水処理に要する動力を低減すると共に、メタン発酵の発酵効率を高めることができる有機性排水の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明は、以下に記載する通りものである。
以下の工程A~Cを含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
工程A:原水を、粗ろ過設備で、固形分と、上澄液と、に分離する工程、
工程B:前記固形分を、嫌気性膜分離装置において、嫌気性微生物を含む嫌気性消化汚泥によって生物処理を行うと共に、前記嫌気性消化汚泥を、膜分離装置を用いて膜分離して膜透過流を得る工程、
及び、
工程C:前記工程Aで得られた上澄液を散水ろ床設備によって好気性処理する工程。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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