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公開番号2024065265
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174023
出願日2022-10-31
発明の名称無給水無放流循環式水洗トイレシステム
出願人個人,個人,個人
代理人個人
主分類C02F 9/00 20230101AFI20240508BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】便器から排出される汚水の浄化に優れ、かかる汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得るのに好適な、無給水無放流循環式水洗トイレシステムを提供する。
【解決手段】無給水無放流循環式水洗トイレシステムSにおいて、前処理部2にはヒドロキシラジカル槽202が設けられ、後処理部3には第1の反応槽301が設けられる。ヒドロキシラジカル槽202では、処理水中に含まれている油分をヒドロラジカルによって分解しているので、第1の反応槽301では、そのような油分が多孔質体である杉木材チップに溜まったり、杉木材チップの多孔質を構成する多孔に油分の膜が形成されることで微生物の働きを阻害したりすることは無く、好気性微生物および嫌気性微生物による生分解が促進される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水洗トイレ室の便器から排出される汚水を溜める原水槽と、
前記原水槽内で処理された前記汚水の処理水について前処理をする前処理部と、
前記前処理部で前処理された処理水について後処理をする後処理部と、
前記後処理部で後処理されたきれいな水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給する給水部と、を具備する無給水無放流循環式水洗トイレシステムであって、
前記原水槽は、
前記汚水を微生物による嫌気分解で処理する機能と、
前記汚水中の固形物を粉砕、撹拌する粉砕撹拌手段と、を有し、
前記前処理部は、
前記原水槽で処理された処理水をヒドロキシラジカルによる物理化学的分解で処理するヒドロキシラジカル槽と、
前記ヒドロキシラジカル槽で処理された処理水を微生物による生分解で処理する曝気槽と、
前記曝気槽で処理された処理水中の固形物を沈殿させる沈殿槽と、
前記沈殿槽内の処理水を所定の流量で前記後処理部へ送る流量調整槽と、を具備し、
前記後処理部は、
前記前処理部の流量調整槽から送られてきた処理水を微生物による生分解で処理する手段として、杉木材チップおよび微生物が充填された第1の反応槽と、
前記第1の反応槽で処理された処理水を脱色消臭する手段として、脱色消臭剤が充填された第2の反応槽と、を備え、
前記給水部は、前記脱色消臭後の処理水を便器洗浄水として前記水洗トイレ室に供給すること
を特徴とする無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ヒドロキシラジカルを生成・供給する手段として、前記ヒドロキシラジカル槽はヒドロキシラジカル生成供給部を備えていること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項3】
前記ヒドロキシラジカル生成供給部は、前記ヒドロキシラジカル槽から外に出て同ヒドロキシラジカル槽に戻る循環パイプと、前記循環パイプの途中に設けた循環ポンプと、前記循環ポンプから見て循環パイプの下流に設けたインジェクタと、前記インジェクタの両側に取付けた圧力計と、を備えるとともに、下記(1)から(3)の構成を採用してなることを
特徴とする請求項2に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
(1)前記ヒドロキシラジカル槽内の処理水が前記循環パイプを通じて出入し循環する構成。
(2)前記インジェクタでオゾンを吸入し、吸入したオゾンが前記インジェクタを通過する過程で分解する際に、ヒドロラジカルが生成される構成。
(3)生成された前記ヒドロラジカルが前記循環パイプを通じて前記ヒドロキシラジカル槽に供給される構成。
【請求項4】
前記ヒドロキシラジカルは、前記物理化学的分解として、前記処理水中に含まれている油分を分解する手段として機能すること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項5】
前記杉木材チップは、その大きさが5mmから10mm程度であること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項6】
前記杉木材チップは、多孔質体であって、遠赤外線を放射する形式の加熱炉にて、多孔質表面積が10m

/grになるよう加熱処理されたものであること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項7】
前記加熱炉は、雲母鉱石が張り廻された100℃前後の加熱炉であり、
前記雲母鉱石が発する遠赤外線の波長は5μmから20μmであり、その放射率は93%であること
を特徴とする請求項6に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項8】
前記第1の反応槽では、前記微生物による酸化反応と還元反応が同時に連続的に進行すること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項9】
前記第1の反応槽の上部に、前記処理水中の油分を選択的に吸着するシートが置かれていること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。
【請求項10】
前記貯水タンクでは、同タンク内に少量のオゾンが定期的に送り込まれることで、オゾンによる脱色と消毒が行なわれること
を特徴とする請求項1に記載の無給水無放流循環式水洗トイレシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、便器から排出される汚水の浄化に優れ、かかる汚水を完全に生分解して再利用可能な水を得るのに好適な、無給水無放流循環式水洗トイレシステムに関するものである。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
生活水準が向上するに従い、トイレの水洗化が進んでいる。人々が一日にトイレを利用する回数は、平均8から10回と言われている。
【0003】
トイレの使用後に流す水の量は、以前は20Lぐらいであったが、最近は節約のため平均で10L程度と言われている。
【0004】
女性は通常2から3回流すと言われているが、平均1回とした場合、一人が一日にトイレで流す水の量は、平均で100Lにおよぶと言われている。
【0005】
日本の人口は1億2800万人と言われているので、単純にトイレ使用人口が1億人とした場合、1日にトイレで流す水の量は約1000万トンになり、そのほとんどは生活水である水道水である。
【0006】
世界的には、発展途上国も生活水準が向上し、トイレの水洗化が進んでいるので、世界的規模から見れば、トイレで流す水量は天文学数字になる。
【0007】
国連機構は、2025年には世界人口が80億人を超え、世界的規模で水不足の深刻な状況になると警告している。
【0008】
そこで、世界的水不足の解消に大きく寄与すべく、本発明者は、トイレで使用された汚水を微生物の力を借りて浄化し、最初に水を与えた水を繰り返し再利用できる無給水無放流循環式水洗トイレシステムとして、特許文献1に記載のトイレシステム(以下「従来システム」という)を開発した。
【0009】
前記従来システムは、好気槽(22)を有している。この好気槽(22)には、微生物とその栄養剤を固定してなる杉木材チップが充填されていること、および、充填された杉木材チップは、その組織の一部である水管のキャップが多く開かれ、良質な多孔質体として構成されていること等により、好気槽(22)では、微生物の繁殖が活発化し、微生物による生分解で汚水を処理するように構成してある。
【0010】
しかしながら、従来のシステムでは、汚水中に油分が含まれていること、および、その油分は、好気槽(22)の微生物による生分解では時間が掛かり過ぎ、好気槽(22)に蓄積され、多孔質体である杉木材チップに溜まり、杉木材チップの多孔質を構成する孔に油分の膜(油膜)が形成されることで、微生物の働きを阻害するおそれがあることから、好気槽(22)で微生物による生分解を十分に行うことができず、便器から排出される汚水の浄化に優れたものとはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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