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公開番号2024083261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2023199518
出願日2023-11-26
発明の名称固液分離装置、固液分離装置の分離液監視装置
出願人巴工業株式会社
代理人個人
主分類C02F 11/14 20190101AFI20240613BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】凝集剤の薬注条件が適正であるか否かを自動で判定することのできる固液分離装置、及び固液分離装置の分離液監視装置を提供する。
【解決手段】本発明の固液分離装置は、固形分を含む処理液に凝集剤を添加する薬注装置と、前記処理液を固液分離する分離装置と、前記分離装置から排出される分離液の泡の画像データを取得する監視部、前記監視部が取得した画像データの少なくとも分離液の泡の量から前記凝集剤の薬注条件を判定する判定部を含む分離液監視装置と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
固形分を含む処理液に凝集剤を添加する薬注装置と、
前記処理液を固液分離する分離装置と、
前記分離装置から排出される分離液の泡の画像データを取得する監視部、前記監視部が取得した画像データの少なくとも分離液の泡の量から前記凝集剤の薬注条件を判定する判定部を含む分離液監視装置と、を備えたことを特徴とする固液分離装置。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記分離液監視装置は、前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部をさらに備え、少なくとも前記分離液の泡の量と前記分離液中の固形分の量及び/又は凝集粒子の大きさから前記凝集剤の薬注条件を判定することを特徴とする請求項1に記載の固液分離装置。
【請求項3】
前記分離液監視装置が出力する判定結果は、薬注量適正、薬注量過多、薬注量不足、薬注量適正であるが凝集反応状態が悪いのいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の固液分離装置。
【請求項4】
前記分離液の泡の画像データを取得する監視部は、前記分離液を放出する液受けボックスに配置され、該液受けボックスに放出される分離液の画像データを取得することを特徴とする請求項1に記載の固液分離装置。
【請求項5】
前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部は、前記分離液が流れる流路の一部を構成する透明性部材を介して該分離液の画像データを取得することを特徴とする請求項2に記載の固液分離装置。
【請求項6】
前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部は、前記分離液をサンプリングするポンプと、前記ポンプの吐出側に設けた背圧弁をさらに備え、
前記ポンプから前記背圧弁の間で、前記透明性部材を介して前記分離液の画像データを取得することを特徴とする請求項5に記載の固液分離装置。
【請求項7】
固形分を含む処理液を固液分離する分離装置から排出される分離液の画像データを取得する監視部と、
前記監視部が取得した画像データを解析して前記分離液の泡の量の情報を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする固液分離装置の分離液監視装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固形分を含む処理液を固液分離する固液分離装置、及び固液分離装置の分離液監視装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
固形分を含む処理液を固液分離する装置として、デカンタと称される遠心分離装置が知られている。デカンタは、例えば下水処理施設内に設置され、汚泥を含む下水由来の処理液を脱水ケーキと分離液に固液分離する。図12は、デカンタの基本構造を、概略的に示している。横型のデカンタ1は、水平軸廻りに回転するボウル11とスクリューコンベア12を備えている。なお、図示は省略するが、ボウル11とスクリューコンベア12が鉛直軸廻りに回転する竪型のデカンタも知られている。
【0003】
ボウル11は、一端側又は両端が円錐形状に形成された円筒形状体で構成されている。スクリューコンベア12は、ボウル11内で固液分離された固形分を搬送するスクリュー羽根12aを備えている。スクリューコンベア12は、回転中心軸線に沿って空洞になっており、遠心分離される処理液の供給ノズル13が、スクリューコンベア12と接触しないように僅かなクリアランスをもって挿入されている。遠心分離される処理液は、凝集剤が添加された後、供給ノズル13を介してデカンタ1に供給する。供給ノズル13の先端から吐出される処理液は、スクリューコンベア12内の処理液室に供給され、遠心力の作用によって外周面に形成されている供給口14から吐出されて、ボウル11内に供給される。
【0004】
このような構成において、下水処理施設内の沈殿槽等で処理が施された下水由来の処理液を連続的にボウル11内に供給すると共に、ボウル11を所定の回転数で回転させると、遠心力の作用によりボウル11内にて処理液が固形相と液相とに分離される。固形分は、スクリューコンベア12によってボウル11の一端側に向けて搬送され、円錐形状となっている部分で液から離脱して、固形分出口15を介して脱水ケーキとして排出される。一方、液相(分離液)は、反対側の分離液出口16から溢流して排出される。
【0005】
上述のデカンタ1で所望の含水率の脱水ケーキを得るための制御因子としては、ボウル11の回転速度で設定される遠心力、ボウル11とスクリューコンベア12の差速、スクリューコンベア12のトルク値、薬液である凝集剤の添加量などがある。近年においては、これら制御因子を適正な値に調整するために、人工知能(Artificial Intelligence; AI)を利用する制御技術の開発が進んでいる。そのため、凝集剤の薬注条件が適正であるか否かを、例えば制御部を構成するコンピューターなどで自動で判定できる手法の確立が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6938159号公報
特許第7236190号公報
特開平5-177153号公報
特許第6701251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、凝集剤の薬注条件を自動で判定することが可能となる固液分離装置、及び固液分離装置の分離液監視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)本発明の固液分離装置は、固形分を含む処理液に凝集剤を添加する薬注装置と、前記処理液を固液分離する分離装置と、前記分離装置から排出される分離液の泡の画像データを取得する監視部、前記監視部が取得した画像データの少なくとも分離液の泡の量から前記凝集剤の薬注条件を判定する判定部を含む分離液監視装置と、を備えたことを特徴とする。
(2)前記分離液監視装置は、前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部を備え、少なくとも前記分離液の泡の量と前記分離液中の固形分の量及び/又は凝集粒子の大きさから前記凝集剤の薬注条件を判定する。
(3)前記分離液監視装置が出力する判定結果は、薬注量適正、薬注量過多、薬注量不足、薬注量適正であるが凝集反応状態が悪いのいずれかを含む。
(4)前記分離液の泡の画像データを取得する監視部は、前記分離液を放出する液受けボックスに配置され、該液受けボックスに放出される分離液の画像データを取得する。
(5)前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部は、前記分離液が流れる流路の一部を構成する透明性部材を介して該分離液の画像データを取得する。
(6)前記分離液に残存する固形分の画像データを取得する監視部は、前記分離液をサンプリングするポンプと、前記ポンプの吐出側に設けた背圧弁をさらに備え、前記ポンプから前記背圧弁の間で、前記透明性部材を介して前記分離液の画像データを取得する。
(7)本発明の固液分離装置の分離液監視装置は、固形分を含む処理液を固液分離する分離装置から排出される分離液の画像データを取得する監視部と、前記監視部が取得した画像データを解析して前記分離液の泡の量の情報を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、固液分離装置から排出される分離液の泡の画像データを判定材料に用いたことにより、例えばコンピューターで画像データを解析して、凝集剤の薬注条件の適否を判定することが可能となる。従って、近年において開発が進められている人工知能(Artificial Intelligence; AI)を利用した固液分離装置の自動制御の実現に貢献することができる。
【0010】
さらに、本発明によれば、分離液の泡の量に着目したことにより、現在の凝集剤の薬注条件が適正であるか否かを精度良く判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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