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公開番号2024069038
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2022179806
出願日2022-11-09
発明の名称食品飲料排水の脱色方法
出願人水ing株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C02F 1/56 20230101AFI20240514BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】色度の高い食品飲料排水を脱色するに際し、凝集汚泥の生成量を抑制しながらも高水準の色度低減効果を得ることが可能な脱色方法を提供する。
【解決手段】生物処理を受けた後の色度が450以上の食品飲料排水に、カチオン性置換基を有するタンニン誘導体を添加し、前記排水を撹拌する工程1と、工程1を実施後の前記排水にアニオン性高分子凝集剤を添加し、前記排水を撹拌する工程2と、工程2を実施後の前記排水から着色成分を固液分離し、色度が低下した処理水を得る工程3と、を実施することを含む食品飲料排水の脱色方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生物処理を受けた後の色度が450以上の食品飲料排水に、カチオン性置換基を有するタンニン誘導体を添加し、前記排水を撹拌する工程1と、
工程1を実施後の前記排水にアニオン性高分子凝集剤を添加し、前記排水を撹拌する工程2と、
工程2を実施後の前記排水から着色成分を固液分離し、色度が低下した処理水を得る工程3と、
を実施することを含む食品飲料排水の脱色方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
工程1において、カチオン性置換基を有するタンニン誘導体は、前記排水に対して固形物換算で50~300mg/Lとなるように添加する請求項1に記載の脱色方法。
【請求項3】
カチオン性置換基を有するタンニン誘導体には、トリメチルアンモニウムクロリド基を有するタンニン誘導体が含まれる請求項1に記載の脱色方法。
【請求項4】
工程2において、アニオン性高分子凝集剤は、前記排水に対して固形物換算で0.01~10mg/Lとなるように添加する請求項1に記載の脱色方法。
【請求項5】
工程1において、カチオン性置換基を有するタンニン誘導体が添加される前の前記排水のpHが5~9である請求項1に記載の脱色方法。
【請求項6】
工程1、工程2、及び工程3をそれぞれ別の槽内で実施する請求項1に記載の脱色方法。
【請求項7】
工程2を実施前に、工程1を実施後の前記排水にアニオン性高分子凝集剤以外の有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して撹拌する工程1’を実施することを含む請求項1に記載の脱色方法。
【請求項8】
工程1’において、有機凝結剤は、前記排水に対して固形物換算で5~200mg/Lとなるように添加する請求項7に記載の脱色方法。
【請求項9】
工程1’において、無機凝集剤は、前記排水に対して固形物換算で50~500mg/Lとなるように添加する請求項7に記載の脱色方法。
【請求項10】
工程1、工程2、工程3、及び工程1’をそれぞれ別の槽内で実施する請求項7に記載の脱色方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品飲料排水の脱色方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
醤油、コーヒー飲料、麦茶飲料等の製造の際に生じる排水は非常に濃く着色しており、これらの排水(以下、「着色排水」という)の浄化処理においては脱色処理が施されるのが一般的である。脱色処理の技術としては、従来、凝集沈殿処理、生物学的処理(生物処理)、オゾン(O
3
)等の酸化剤を用いた酸化処理等が知られているが、生物学的処理では着色排水に対する色度低減効果が不十分であり、また酸化処理では十分な色度低減効果を得るためにイニシャルコスト及びランニングコストが増大してしまうという問題がある。
【0003】
一方、凝集沈殿処理の場合は、生物学的処理に比べて色度低減効果が高く、また酸化処理のようなコスト面の問題もないため、着色排水の脱色に適していると言える。凝集沈殿処理としては、排水に無機凝集剤を添加して凝集汚泥と処理水とに分離する方法が知られているが、色度低減効果の更なる向上を図るべく、無機凝集剤の代わりに凝結剤又は有機高分子凝集剤を用いる方法や、これらを組み合わせて用いる方法も提案されている(特開平6-226265号公報、特開2001-162285号公報)。
【0004】
特開2001-79309号公報には、水よりコロイド状物質を除くための植物性凝固/凝集剤として、第四級アンモニウムタンニン酸塩が記載されている。
【0005】
特開2001-79563号公報には、ピロカテキンタンニン、Acacia mearnsii樹皮の水性抽出液であり、カチオン特性を有する植物起源の有機凝固/凝集剤が記載されている。
【0006】
特開昭61-97362号公報には、赤キャベツを酸性の水、又はアルコール水に浸漬して得た色素抽出液にタンニン及び又はタンニン酸を添加し、共存する蛋白質その他の夾雑物を共沈させ、上澄部を採取することを特徴とする赤キャベツ色素の製造法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-226265号公報
特開2001-162285号公報
特開2001-79309号公報
特開2001-79563号公報
特開昭61-97362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、凝集沈殿処理による上記従来の脱色方法にあっては、例えば、着色排水の色度を十分に低減するために非常に多くの無機凝集剤や有機凝結剤を添加する必要があり、その結果、多量の汚泥が発生してしまう。また、上記の特許文献に記載されているように、第四級アンモニウムタンニン酸塩等のタンニン誘導体が凝集剤として知られているが、着色排水に対する脱色効果には改善の余地が残されている。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みて創作されたものであり、一側面において、色度の高い食品飲料排水を脱色するに際し、凝集汚泥の生成量を抑制しながらも高水準の色度低減効果を得ることが可能な脱色方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、カチオン性置換基を有するタンニン誘導体及びアニオン性高分子凝集剤を用いて所定の手順に従って食品飲料排水から着色成分を固液分離することが有利であることを見出した。本発明は当該知見に基づき完成したものであり、以下に例示される。
(【0011】以降は省略されています)

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