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公開番号2024070417
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022180892
出願日2022-11-11
発明の名称電力変換装置および回転電機装置
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240516BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転電機装置全体の効率の低下を抑制しつつ、制御回路の電子部品を過熱から保護できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】直流電源に接続された正極側のスイッチング素子と負極側のスイッチング素子とを直列に接続するとともに交流電源に接続する外部接続点が夫々設けられた三相のアームを複数組有したパワー回路、制御基板に設けられスイッチング素子を制御する制御回路、および、制御基板の温度を検出する温度センサ、を備えた電力変換装置であって、制御回路は、スイッチング損失の異なる複数の制御方式を三相のアームの組ごとに切換え可能であって、温度センサによって検出された温度が判定温度よりも高くなった場合は、複数組の三相のアームのひと組の制御方式をスイッチング損失が小さい制御方式へ切換える電力変換装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直流電源の正極側に接続された正極側のスイッチング素子と、前記直流電源の負極側に接続された負極側のスイッチング素子と、前記正極側のスイッチング素子と前記負極側のスイッチング素子を直列に接続するとともに交流電源に接続する外部接続点と、が夫々設けられた三相のアームを複数組有したパワー回路、
制御基板に設けられ、前記スイッチング素子を制御する制御回路、および、
前記制御基板の温度を検出する温度センサ、を備えた電力変換装置であって、
前記制御回路は、スイッチング損失の異なる複数の制御方式を前記三相のアームの組ごとに切換え可能であって、前記温度センサによって検出された温度が予め定められた判定温度以下の場合は、すべての組の前記三相のアームの制御方式を第一の制御方式とし、前記温度が前記判定温度よりも高い場合は、ひと組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式よりもスイッチング損失が小さい第二の制御方式とし、他の組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式とする電力変換装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第一の制御方式が三相変調制御方式であり、前記第二の制御方式が二相変調制御方式である請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第一の制御方式が三相変調制御方式であり、前記第二の制御方式が矩形波通電方式である請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記温度が前記判定温度以下の場合は、すべての組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式とし、前記温度が前記判定温度よりも高く且つ、前記判定温度よりも高い予め定められた第二の判定温度以下の場合は、前記ひと組の前記三相のアームの制御方式を前記第二の制御方式とし、他の組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式とし、前記温度が前記第二の判定温度よりも高い場合は、前記ひと組の前記三相のアームの制御方式を前記第二の制御方式よりもスイッチング損失が小さい第三の制御方式とし、他の組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記第一の制御方式が三相変調制御方式であり、前記第二の制御方式が二相変調制御方式であり、前記第三の制御方式が矩形波通電方式である請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記三相のアームの組ごとに前記スイッチング素子の温度を検出するスイッチング素子温度センサを備え、
前記制御回路は、前記制御方式を前記第一の制御方式から前記第二の制御方式へ切換える場合に、前記スイッチング素子温度センサの検出した温度が最も高い組の前記三相のアームの制御方式を切換える請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記制御回路は、前記ひと組の前記三相のアームの制御方式を前記第一の制御方式から前記第二の制御方式へ切換える場合に、前記第二の制御方式のキャリア周波数を前記第一の制御方式のキャリア周波数よりも低い周波数に設定する請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記パワー回路と前記制御回路が一体に構成された請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
回転電機と、
前記回転電機の軸方向の一方側に配置された請求項1から8のいずれか一項に記載の電力変換装置と、を備えた回転電機装置であって、
前記制御基板と前記回転電機の間に前記パワー回路が配置され、
前記パワー回路と前記回転電機の間に冷却媒体が通過する冷却媒体流路を設けたヒートシンクが配置された回転電機装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、電力変換装置および回転電機装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電力の出力形態を変換するために電力変換装置が用いられる。電力変換装置として、交流電力を直流電力へ変換するAC/DCコンバータ(Alternate Current / Direct Current Converter)、直流電力から交流電力へ変換するインバータ(Inverter)等が存在する。これらの電力変換装置は、スイッチング素子を備えた構成であることが多い。
【0003】
電力変換装置としては、直流電源の正極側に接続された正極側のスイッチング素子と、直流電源の負極側に接続された負極側のスイッチング素子とを直列に接続し、その接続点を交流電源に接続したアームを三相分設けたインバータ回路が広く知られている。このような電力変換装置は、直流電源から電流を供給し、三相交流電動機を回転させる電動機装置に適用される。また、交流発電機の発電した電流を三相のアームにより直流電流に変換する、発電機装置に適用される。そして、直流電源から電流を供給し交流電流に変換して回転電機を駆動し、また回転電機によって発電された交流電流を直流電流に変換して直流電源を充電する回転電機装置にも適用される。
【0004】
電力変換装置において、スイッチング素子の通電、遮断を制御して電力を変換するが、この時のスイッチング損失によってスイッチング素子が発熱する。スイッチング素子及びスイッチング素子周辺の温度が高くなった場合に、電力変換装置を保護するために出力を低減する過熱保護制御が実施される。
【0005】
回転電機装置の過熱保護制御として、スイッチング素子の制御方式を切換えて、発熱を抑制する手段が存在する。スイッチング素子周辺に温度センサを設け、検出された温度が所定値を超えたときに、スイッチング素子の制御方式を三相変調制御方式から二相変調制御方式に切換える技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-118697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の技術では、スイッチング素子周辺の温度が上昇した場合に、三相変調制御方式に比較してスイッチング回数が2/3となる二相変調制御方式に、電力変換器の制御を切換えている。一般的には二相変調制御方式はスイッチング素子のスイッチング回数が少なくなるため、スイッチング損失は小さくなる。しかし、二相変調制御方式では高調波成分が大きくなるので、回転電機装置では、駆動される回転電機側での損失が大きくなる。このため回転電機装置全体での効率は低下する。
【0008】
また、特許文献1の技術では、スイッチング素子を制御する制御回路の過熱状態の検出については触れられていない。制御回路に用いられる電子部品は、スイッチング素子に用いられる半導体素子に比べて耐熱性が低い場合が多い。そして、スイッチング素子の発熱から制御回路の電子部品が受熱して過熱状態となり、制御回路の電子部品の性能の低下、寿命の短縮を招く恐れがある。
【0009】
本願は、上記の問題点を解決するためになされたもので、回転電機装置全体の効率の低下を抑制しつつ、制御回路の電子部品を過熱から保護できる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願に開示される電力変換装置は、
直流電源の正極側に接続された正極側のスイッチング素子と、直流電源の負極側に接続された負極側のスイッチング素子と、正極側のスイッチング素子と負極側のスイッチング素子を直列に接続するとともに交流電源に接続する外部接続点と、が夫々設けられた三相のアームを複数組有したパワー回路、
制御基板に設けられ、スイッチング素子を制御する制御回路、および、
制御基板の温度を検出する温度センサ、を備えた電力変換装置であって、
制御回路は、スイッチング損失の異なる複数の制御方式を三相のアームの組ごとに切換え可能であって、温度センサによって検出された温度が予め定められた判定温度以下の場合は、すべての組の三相のアームの制御方式を第一の制御方式とし、温度が判定温度よりも高い場合は、ひと組の三相のアームの制御方式を第一の制御方式よりもスイッチング損失が小さい第二の制御方式とし、他の組の三相のアームの制御方式を第一の制御方式とするものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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