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公開番号2024064000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172253
出願日2022-10-27
発明の名称酸化物蛍光体、発光装置及び酸化物蛍光体の製造方法
出願人日亜化学工業株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類C09K 11/66 20060101AFI20240507BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】赤色光から近赤外光の波長範囲に発光ピークを有する酸化物蛍光体を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される組成を有する、酸化物蛍光体。
(Li1-uM1 u)4(Ge1-vM2 v)wOx:Cry,M3 z (1)
(前記式(1)中、M1は、Na、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M2は、Si、Ti、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M3は、Ni、Eu、Fe、Mn、Nd、Tm、Ho、Er及びYbからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、u、v、w、x、y及びzは、それぞれ0≦u≦0.3、0≦v≦0.5、3.5≦w≦15、9≦x≦32、0.005≦y≦1.0、0≦z≦0.5を満たす。)
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される組成を有する、酸化物蛍光体。
(Li
1-u





(Ge
1-v







:Cr

,M


(1)
(前記式(1)中、M

は、Na、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M

は、Si、Ti、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M

は、Ni、Eu、Fe、Mn、Nd、Tm、Ho、Er及びYbからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、u、v、w、x、y及びzは、それぞれ0≦u≦0.3、0≦v≦0.5、3.5≦w≦15、9≦x≦32、0.005≦y≦1.0、0≦z≦0.5を満たす。)
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記式(1)中、w、x及びyが、それぞれ5≦w≦15、10≦x≦28、0.005≦y<0.5を満たす、請求項1に記載の酸化物蛍光体。
【請求項3】
前記式(1)中、M

は、Si又はHfのいずれかの元素である、請求項2に記載の酸化物蛍光体。
【請求項4】
700nm以上1050nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記発光ピーク波長を有する発光スペクトルの半値全幅が100nm以上である、請求項1から3のいずれかに記載の酸化物蛍光体。
【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載の酸化物蛍光体と、365nm以上650nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記酸化物蛍光体を照射する発光素子と、を備える、発光装置。
【請求項6】
Liを含む第1化合物と、Geを含む第2化合物と、Crを含む第3化合物とを含み、必要に応じてNa、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種の第1元素M

を含む第4化合物と、必要に応じてSi、Ti、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される少なくとも1種の第2元素M

を含む第5化合物と、必要に応じてNi、Eu、Fe、Mn、Nd、Tm、Ho、Er及びYbからなる群から選択される少なくとも1種の第3元素M

を含む第6化合物と、を準備することと、
酸化物蛍光体の組成1モルにおける前記Li及び必要に応じて含まれる第1元素M

の合計のモル比を4としたときに、前記Liのモル比が0.7以上1.0以下の範囲内の数値と4の積であり、前記第1元素M

のモル比が0以上0.3以下の範囲内の変数uと4の積であり、前記Ge及び必要に応じて含まれる前記第2元素M

の合計のモル比が3.5以上15以下の範囲内の変数wであり、前記Geのモル比が0.5以上1.0以下の範囲内の数値と前記変数wの積であり、前記第2元素M

のモル比が0以上0.5以下の範囲内の変数vと前記変数wの積であり、前記Crのモル比が0.005以上1.0以下の範囲内の変数yであり、必要に応じて含まれる第3元素M

のモル比が0以上0.5以下の範囲内の変数zとなるように前記第1化合物と、前記第2化合物と、前記第3化合物と、必要に応じて前記第4化合物、前記第5化合物又は前記第6化合物と、を調整して混合した原料混合物を準備することと、
前記原料混合物を、酸素を含む雰囲気中で、800℃以上1200℃以下の範囲内の温度で熱処理して、酸化物蛍光体を得ることと、を含み、前記第1化合物、前記第2化合物及び前記第3化合物からなる群から選択される少なくとも1種が酸化物である、酸化物蛍光体の製造方法。
【請求項7】
前記熱処理する温度が、900℃以上1000℃以下の範囲内である、請求項6に記載の酸化物蛍光体の製造方法。
【請求項8】
前記熱処理する雰囲気が大気雰囲気である、請求項6又は7に記載の酸化物蛍光体の製造方法。
【請求項9】
下記式(1)で表される組成となるように、前記原料混合物を準備する、請求項6又は7に記載の酸化物蛍光体の製造方法。
(Li
1-u





(Ge
1-v







:Cr

,M


(1)
(前記式(1)中、u、v、w、x、y及びzは、それぞれ0≦u≦0.3、0≦v≦0.5、3.5≦w≦15、9≦x≦32、0.005≦y≦1.0、0≦z≦0.5を満たす。)
【請求項10】
下記式(1)で表される組成となるように、前記原料混合物を準備する、請求項6又は7に記載の酸化物蛍光体の製造方法。
(Li
1-u





(Ge
1-v







:Cr

,M


(1)
(前記式(1)中、u、v、w、x、y及びzは、それぞれ0≦u≦0.3、0≦v≦0.5、5≦w≦15、10≦x≦28、0.005≦y<0.5、0≦z≦0.5を満たす。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、酸化物蛍光体、発光装置及び酸化物蛍光体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
赤色光から近赤外光の波長範囲に発光強度を有する発光装置は、例えば赤外線カメラ、赤外線通信、植物育成、栽培用の光源、生体認証の1種である静脈認証、青果等の食品の糖度を非破壊で測定する食品成分分析機器等への使用が望まれている。赤色光から近赤外光の波長範囲とともに、可視光の波長範囲においても発光する発光装置も望まれている。
【0003】
このような発光装置として、発光ダイオード(LED)と蛍光体とを組み合わせた発光装置が挙げられる。
また、発光装置に組み合わされる蛍光体として、赤色光から近赤外光の波長範囲に比較的大きな発光スペクトルの発光強度を有する蛍光体(以下、「近赤外発光蛍光体」ともいう。)が挙げられる。
【0004】
特許文献1には、近赤外発光蛍光体として、680nm以上760nm以下の波長範囲内に発光ピーク波長を有し、組成が例えばCaYAlO

:Mn
4+
で表される蛍光体が開示されている。上述したような各用途に適した、より半値全幅が広く、発光ピーク波長がより長い波長範囲にある発光スペクトルを有する近赤外発光蛍光体が求められる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2020-528486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、赤色光から近赤外光の波長範囲に発光ピーク波長を有し、発光スペクトルの半値全幅が広い酸化物蛍光体、それを用いた発光装置及び酸化物蛍光体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一態様は、下記式(1)で表される組成を有する、酸化物蛍光体である。
(Li
1-u





(Ge
1-v







:Cr

,M


(1)
(前記式(1)中、M

は、Na、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M

は、Si、Ti、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、M

は、Ni、Eu、Fe、Mn、Nd、Tm、Ho、Er及びYbからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、u、v、w、x、y及びzは、それぞれ0≦u≦0.3、0≦v≦0.5、3.5≦w≦15、9≦x≦32、0.005≦y≦1.0、0≦z≦0.5を満たす。)
【0008】
第二態様は、前記酸化物蛍光体と、365nm以上650nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記酸化物蛍光体を照射する発光素子と、を備える発光装置である。
【0009】
第三態様は、Liを含む第1化合物と、Geを含む第2化合物と、Crを含む第3化合物とを含み、必要に応じてNa、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種の第1元素M

を含む第4化合物と、必要に応じてSi、Ti、Zr、Sn及びHfからなる群から選択される少なくとも1種の第2元素M

を含む第5化合物と、必要に応じてNi、Eu、Fe、Mn、Nd、Tm、Ho、Er及びYbからなる群から選択される少なくとも1種の第3元素M

を含む第6化合物と、を準備することと、酸化物蛍光体の組成1モルにおける前記Li及び必要に応じて含まれる第1元素M

の合計のモル比を4としたときに、前記Liのモル比が0.7以上1.0以下の範囲内の数値と4の積であり、前記第1元素M

のモル比が0以上0.3以下の範囲内の変数uと4の積であり、前記Ge及び必要に応じて含まれる前記第2元素M

の合計のモル比が3.5以上15以下の範囲内の変数wであり、前記Geのモル比が0.5以上1.0以下の範囲内の数値と前記変数wの積であり、前記第2元素M

のモル比が0以上0.5以下の範囲内の変数vと前記変数wの積であり、前記Crのモル比が0.005以上1.0以下の範囲内の変数yであり、必要に応じて含まれる第3元素M

のモル比が0以上0.5以下の範囲内の変数zとなるように前記第1化合物と、前記第2化合物と、前記第3化合物と、必要に応じて前記第4化合物、前記第5化合物又は前記第6化合物と、を調整して混合した原料混合物を準備することと、前記原料混合物を、酸素を含む雰囲気中で、800℃以上1200℃以下の範囲内の温度で熱処理して、酸化物蛍光体を得ることと、を含み、前記第1化合物、前記第2化合物及び前記第3化合物からなる群から選択される少なくとも1種が酸化物である、酸化物蛍光体の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、赤色光から近赤外光の波長範囲に発光ピーク波長を有し、発光スペクトルの半値全幅が広い酸化物蛍光体、それを用いた発光装置及び酸化物蛍光体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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