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公開番号2024061860
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-08
出願番号2024041051,2023524112
出願日2024-03-15,2022-09-13
発明の名称半導体基板の洗浄方法、加工された半導体基板の製造方法、及び、剥離及び溶解用組成物
出願人日産化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/304 20060101AFI20240426BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 例えばシロキサン系接着剤を用いて得られる接着層をその表面に有する半導体基板上から、簡便な操作で、より短時間にかつよりきれいに除去(洗浄)することができる、半導体基板の洗浄方法、そのような洗浄方法を含む加工された半導体基板の製造方法、及びそのような洗浄方法に用いられる組成物の提供。
【解決手段】 半導体基板上の接着層を、剥離及び溶解用組成物を用いて剥離及び溶解する工程を含む、半導体基板の洗浄方法であって、前記剥離及び溶解用組成物が、[I]成分:第四級アンモニウム塩、[II]成分:アミド系溶媒、及び[III]成分:下記式(L)で表される溶媒を含むことを特徴とする半導体基板の洗浄方法である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024061860000058.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">16</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">166</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、L1及びL2は、それぞれ独立して、炭素数2~5のアルキル基を表し、L3は、O又はSを表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
半導体基板上の接着層を、剥離及び溶解用組成物を用いて剥離及び溶解する工程を含む、半導体基板の洗浄方法であって、
前記剥離及び溶解用組成物が、
[I]成分:第四級アンモニウム塩、
[II]成分:アミド系溶媒、及び
[III]成分:下記式(L)で表される溶媒
を含むことを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
TIFF
2024061860000040.tif
16
166
(式中、L

及びL

は、それぞれ独立して、炭素数2~5のアルキル基を表し、L

は、O又はSを表す。)
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記剥離及び溶解用組成物が、さらに[IV]成分:下記式(T)または下記式(G)で表される溶媒を含む、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
JPEG
2024061860000041.jpg
18
111
(式中、X

及びX

は、それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基(X

-C(=O)-)を表し、X

は、アルキレン基を表し、nは、2または3を表す。X

は、アルキル基を表す。)
JPEG
2024061860000042.jpg
31
77
(式中、L
11
及びL
12
は、それぞれ独立して、炭素数1~6のアルキル基を表し、L
11
のアルキル基の炭素数とL
12
のアルキル基の炭素数の合計は、7以下である。)
【請求項3】
前記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩である、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項4】
前記アミド系溶媒が、下記式(Z)で表される酸アミド誘導体、または下記式(Y)で表される化合物である、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
TIFF
2024061860000043.tif
38
135
(式中、R

は、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基を表し、R

及びR

は、それぞれ独立して、炭素数1~4のアルキル基を表す。)
TIFF
2024061860000044.tif
34
135
(式中、R
101
は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R
102
は炭素数1~6のアルキレン基又は下記式(Y1)で表される基を表す。)
JPEG
2024061860000045.jpg
26
102
(式中、R
103
は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R
104
は炭素数1~5のアルキレン基を表し、*1は式(Y)中の炭素原子に結合する結合手を表し、*2は式(Y)中の窒素原子に結合する結合手を表す。)
【請求項5】
前記L
1
及びL

が、同一の基である、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項6】
前記接着層が、シロキサン系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリスチレン系接着剤、ポリイミド接着剤及びフェノール樹脂系接着剤から選ばれる少なくとも1種を含む接着剤成分(S)を含む接着剤組成物を用いて得られる膜である、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項7】
前記接着剤成分(S)が、シロキサン系接着剤を含む、請求項6に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項8】
前記シロキサン系接着剤が、ヒドロシリル化反応により硬化するポリオルガノシロキサン成分(A’)を含む、請求項7に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項9】
前記剥離及び溶解する工程が、剥離された接着層を取り除く工程を含む、請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
【請求項10】
半導体基板と、支持基板と、接着剤組成物から得られる接着層とを備える積層体を製造する第1工程、
得られた積層体の半導体基板を加工する第2工程、
支持基板から、半導体基板及び接着層を分離する第3工程、及び
半導体基板上の接着層を剥離及び溶解用組成物を用いて剥離及び溶解して除去する第4工程
を含む、加工された半導体基板の製造方法において、
前記剥離及び溶解用組成物が、
[I]成分:第四級アンモニウム塩、
[II]成分:アミド系溶媒、及び
[III]成分:下記式(L)で表される溶媒
を含むことを特徴とする加工された半導体基板の製造方法。
TIFF
2024061860000046.tif
16
166
(式中、L

及びL

は、それぞれ独立して、炭素数2~5のアルキル基を表し、L

は、O又はSを表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の洗浄方法、加工された半導体基板の製造方法、及び、剥離及び溶解用組成物に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来2次元的な平面方向に集積してきた半導体ウエハーは、より一層の集積化を目的に平面を更に3次元方向にも集積(積層)する半導体集積技術が求められている。この3次元積層はシリコン貫通電極(TSV:through silicon via)によって結線しながら多層に集積していく技術である。多層に集積する際に、集積されるそれぞれのウエハーは形成された回路面とは反対側(即ち、裏面)を研磨によって薄化し、薄化された半導体ウエハーを積層する。
【0003】
薄化前の半導体ウエハー(ここでは単にウエハーとも呼ぶ)が、研磨装置で研磨するために支持体に接着される。その際の接着は研磨後に容易に剥離されなければならないため、仮接着と呼ばれる。この仮接着は支持体から容易に取り外されなければならず、取り外しに大きな力を加えると薄化された半導体ウエハーは、切断されたり変形したりすることがあり、そのようなことが生じない様に、容易に取り外される。しかし、半導体ウエハーの裏面研磨時に研磨応力によって外れたりずれたりすることは好ましくない。従って、仮接着に求められる性能は研磨時の応力に耐え、研磨後に容易に取り外されることである。例えば研磨時の平面方向に対して高い応力(強い接着力)を持ち、取り外し時の平面方向に交差する方向、すなわち、縦方向に対して低い応力(弱い接着力)を有する性能が求められる。また、加工工程で150℃以上の高温になることがあり、更に、耐熱性も求められる。
【0004】
このような事情の下、半導体分野においては、仮接着剤として、これらの性能を備え得るポリシロキサン系接着剤が主に用いられる。そして、ポリシロキサン系接着剤を用いたポリシロキサン系接着では、薄化した基板を剥離した後に基板表面に接着剤残留物が残存することがよくあるが、その後の工程での不具合を回避するために、この残留物を除去し、半導体基板表面の洗浄を行うための洗浄剤組成物に開発がなされてきている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1には、極性非プロトン性溶剤と第四級アンモニウム水酸化物とを含むシロキサン樹脂の除去剤が開示され、特許文献2には、フッ化アルキル・アンモニウムを含む硬化樹脂除去剤が開示されている。しかしながら、昨今の半導体分野では、新たな洗浄剤組成物への要望が常に存在し、効果的な洗浄剤組成物や洗浄方法への要望は常に存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2014/092022号
米国特許第6818608号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1及び2に記載の洗浄剤組成物は、基板表面上の接着剤残留物を溶解することにより、基板表面上から接着剤残留物を除去しようとしているが、このように、溶解により接着剤残留物を基材表面上から取り除こうとすると、除去に長時間要することがわかった。
【0007】
ところで、本発明者らは、洗浄剤組成物について検討した結果、特定の成分を含有する組成物を用いると、接着層を膨潤させて接着層を基板から剥離できることを見出した。この特定の成分を含有する組成物を用いると、接着層を基板から短時間で除去できる。
ただし、基板表面上から接着剤残留物を、簡便な操作で、より短時間にかつよりきれいに除去するという観点からは改良の余地があり、より効果的な洗浄方法を求めて、新たな洗浄方法やその洗浄方法に用いる組成物の開発が進められている。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、例えばシロキサン系接着剤を用いて得られる接着層をその表面に有する半導体基板上から、簡便な操作で、より短時間にかつよりきれいに除去(洗浄)することができる、半導体基板の洗浄方法、そのような洗浄方法を含む加工された半導体基板の製造方法、及びそのような洗浄方法に用いられる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、半導体基板上の接着層を、特にヒドロシリル化反応により硬化するポリオルガノシロキサン成分(A’)を含むシロキサン系接着剤から得られる硬化膜である接着層を、特定の成分を含有する組成物を用いて洗浄することで、接着層に対し、膨潤させ剥離することと溶解することを一つの洗浄操作で一緒に行い、半導体基板から接着層を取り除くことで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
[1]半導体基板上の接着層を、剥離及び溶解用組成物を用いて剥離及び溶解する工程を含む、半導体基板の洗浄方法であって、
前記剥離及び溶解用組成物が、
[I]成分:第四級アンモニウム塩、
[II]成分:アミド系溶媒、及び
[III]成分:下記式(L)で表される溶媒
を含むことを特徴とする半導体基板の洗浄方法。
TIFF
2024061860000001.tif
16
166
(式中、L

及びL

は、それぞれ独立して、炭素数2~5のアルキル基を表し、L

は、O又はSを表す。)
[2]前記剥離及び溶解用組成物が、さらに[IV]成分:下記式(T)または下記式(G)で表される溶媒を含む、[1]に記載の半導体基板の洗浄方法。
JPEG
2024061860000002.jpg
18
111
(式中、X

及びX

は、それぞれ独立して、アルキル基、またはアシル基(X

-C(=O)-)を表し、X

は、アルキレン基を表し、nは、2または3を表す。X

は、アルキル基を表す。)
JPEG
2024061860000003.jpg
31
77
(式中、L
11
及びL
12
は、それぞれ独立して、炭素数1~6のアルキル基を表し、L
11
のアルキル基の炭素数とL
12
のアルキル基の炭素数の合計は、7以下である。)
[3]前記第四級アンモニウム塩が、含ハロゲン第四級アンモニウム塩である、[1]または[2]に記載の半導体基板の洗浄方法。
[4]前記アミド系溶媒が、下記式(Z)で表される酸アミド誘導体、または下記式(Y)で表される化合物である、[1]~[3]のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
TIFF
2024061860000004.tif
38
135
(式中、R

は、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基を表し、R

及びR

は、それぞれ独立して、炭素数1~4のアルキル基を表す。)
TIFF
2024061860000005.tif
34
135
(式中、R
101
は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R
102
は炭素数1~6のアルキレン基又は下記式(Y1)で表される基を表す。)
JPEG
2024061860000006.jpg
26
102
(式中、R
103
は水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R
104
は炭素数1~5のアルキレン基を表し、*1は式(Y)中の炭素原子に結合する結合手を表し、*2は式(Y)中の窒素原子に結合する結合手を表す。)
[5]前記L
1
及びL

が、同一の基である、[1]~[4]のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
[6]前記接着層が、シロキサン系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリスチレン系接着剤、ポリイミド接着剤及びフェノール樹脂系接着剤から選ばれる少なくとも1種を含む接着剤成分(S)を含む接着剤組成物を用いて得られる膜である、[1]~[5]のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
[7]前記接着剤成分(S)が、シロキサン系接着剤を含む、[6]に記載の半導体基板の洗浄方法。
[8]前記シロキサン系接着剤が、ヒドロシリル化反応により硬化するポリオルガノシロキサン成分(A’)を含む、[7]に記載の半導体基板の洗浄方法。
[9]前記剥離及び溶解する工程が、剥離された接着層を取り除く工程を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の半導体基板の洗浄方法。
[10]半導体基板と、支持基板と、接着剤組成物から得られる接着層とを備える積層体を製造する第1工程、
得られた積層体の半導体基板を加工する第2工程、
支持基板から、半導体基板及び接着層を分離する第3工程、及び
半導体基板上の接着層を剥離及び溶解用組成物を用いて剥離及び溶解して除去する第4工程
を含む、加工された半導体基板の製造方法において、
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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