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公開番号2024070838
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2023190785
出願日2023-11-08
発明の名称液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
出願人日産化学株式会社
代理人弁理士法人T.S.パートナーズ,個人,個人,個人,個人
主分類G02F 1/1337 20060101AFI20240516BHJP(光学)
要約【課題】アミド交換反応が抑制され、且つ、AC残像に対する耐性に優れた、2種類以上のポリアミック酸を含有する液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び液晶表示素子を提供する。
【解決手段】アミド交換反応が抑制され、且つ、AC残像に対する耐性に優れた、2種類以上のポリイミド前駆体を含有する液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子を提供する。かかる液晶配向剤は、2種類以上の重合体を含有する重合体成分(P)、及び(C)成分を含有する液晶配向剤であって、前記重合体成分(P)が、特定の条件(i)~(iii)の少なくとも一つを満たし、(C)成分の含有量が、液晶配向剤中の全成分を100質量%とした場合、0.1質量%以上、且つ、11質量%未満であり、(C)成分:ヒドロキシ基を1~2つ有する炭素数1~5の化合物(C)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2種類以上の重合体を含有する重合体成分(P)、及び(C)成分を含有する液晶配向剤であって、
前記重合体成分(P)が、以下の条件(i)~(iii)の少なくとも一つを満たし、
(C)成分の含有量が、液晶配向剤中の全成分を100質量%とした場合、0.1質量%以上、且つ、11質量%未満である、前記液晶配向剤。
(i)1種以上の構造単位を有し、下記式(A1)で表される構造単位(a1)を有するポリイミド前駆体(A)を2種類以上含む、重合体成分(P1)。
(ii)前記ポリイミド前駆体(A)と異なる重合体であって、1種以上の構造単位を有し、下記式(B1)で表される構造単位(b1)を有するポリイミド前駆体(B)を2種類以上含む、重合体成分(P2)。
(iii)前記ポリイミド前駆体(A)と、前記ポリイミド前駆体(B)と、を含む、重合体成分(P3)。
TIFF
2024070838000035.tif
36
93
(式(A1)において、X
a1
は下記式(Xa1-1)~(Xa1-8)からなる群から選ばれる4価の有機基を表し、Y
a1
は2価の有機基を表す。)
TIFF
2024070838000036.tif
72
146
(式(Xa1-1)~(Xa1-3)において、R

からR
15
はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基を表し、同一でも異なってもよい。*は結合手を表す。)
TIFF
2024070838000037.tif
36
94
(式(B1)において、X
b1
は炭素数6~30の芳香族基を有する4価の有機基を表し、X
b1
と結合するカルボニル炭素の少なくとも一つはX
b1
の芳香族基と結合する。Y
b1
は2価の有機基を表す。)
(C)成分:ヒドロキシ基を1~2つ有する炭素数1~5の化合物(C)。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記(C)成分が、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブチルアルコール、1-ブタノール、sec-ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及びエチルラクテートから選ばれる少なくとも1種類の化合物である、請求項1に記載の液晶配向剤。
【請求項3】
前記式(A1)において、X
a1
が上記式(Xa1-1)で表される4価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
【請求項4】
前記式(A1)において、X
a1
が下記式(Xa1-1-1)~(Xa1-1-5)からなる群から選ばれる4価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
TIFF
2024070838000038.tif
49
154
(*は結合手を表す。)
【請求項5】
前記式(A1)において、Y
a1
が下記式(3)~(4)からなる群から選ばれる2価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
TIFF
2024070838000039.tif
44
149
(式(3)及び(4)において、R

、R

、及びR
4’
は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、保護されてもよいアミノ基、チオール基、ニトロ基、リン酸基、又は炭素数1~20の1価の有機基を表す。


は、エステル結合、アミド結合、チオエステル結合、又は炭素数2~20の2価の有機基を表す。但し、1,4-フェニレン基、該フェニレン基上の水素原子の1~4つがR

、及びR
4’
で置換されている2価の有機基、又はこれらの2価の有機基同士が連結した2価の有機基を除く。
a3、a4、及びa4’は、それぞれ独立して0~4の整数である。
aは、1~4の整数である。b及びcはそれぞれ独立して1~2の整数である。R

、R

、R
4’
が複数存在する場合、R

、R

、及びR
4’
の構造は同一でも異なってもよい。a3、a4、及びa4’が複数存在する場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。*は結合手を表す。)
【請求項6】
前記式(B1)において、X
b1
が下記式(X
b1
-1)~(X
b1
-13)からなる群から選ばれる4価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
TIFF
2024070838000040.tif
126
149
(*は結合手を表す。)
【請求項7】
前記式(B1)において、X
b1
が、前記式(X
b1
-1)~(X
b1
-7)からなる群から選ばれる4価の有機基である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の液晶配向剤から得られる液晶配向膜。
【請求項9】
下記の工程(1)~(3)を含む、液晶配向膜の製造方法。
工程(1):請求項1~7のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布する工程
工程(2):塗布した前記液晶配向剤を焼成する工程
工程(3):工程(2)で得られた前記膜に配向処理する工程
【請求項10】
前記配向処理が、光配向処理である、請求項9に記載の液晶配向膜の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示素子は、例えば、素子基板とカラーフィルタ基板との間に挟持された液晶層、液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極、液晶層の液晶分子の配向性を制御する液晶配向膜、画素電極に供給される電気信号をスイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)等を備えている。液晶分子の駆動方式としては、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式等の縦電界方式や、IPS(In-Plane Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界方式が知られている。
【0003】
現在、工業的に最も普及している液晶配向膜は、電極基板上に形成された、ポリアミック酸及び/又はこれをイミド化したポリイミドに代表される重合体からなる膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、いわゆるラビング処理を行うことで作製されている(例えば、特許文献1参照)。ラビング処理は、簡便で生産性に優れた工業的に有用な方法である。一方、液晶表示素子の高性能化、高精細化、大型化に伴い、ラビング処理に代わる配向処理方法として、偏光された放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が知られている。光配向法は、光異性化反応を利用したもの、光架橋反応を利用したもの、光分解反応を利用したもの等が提案されている(例えば、特許文献2、非特許文献1参照)。
また、液晶配向膜を形成する液晶配向剤として、特性の異なる2種類以上のポリアミック酸を含有する液晶配向剤が知られている。そのような液晶配向剤では、調製、保存の過程でアミド交換反応が進行し、ポリマー組成が平均化されてしまう、といったことが知られている。(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2016/063834号公報
日本特開2011-107266号公報
WO2012/057337号公報
【非特許文献】
【0005】
「液晶光配向膜」木戸脇、市村 機能材料 1997年11月号 Vol.17、 No.11 13~22ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年では、大画面で高精細な液晶表示素子が主体となり、またスマートフォン、タブレットPCやカーナビゲーションといった小型の表示端末の普及が進み、液晶表示素子に対する高品質化の要求は従来よりも増してさらに高まっている。特に、IPS方式やFFS方式に代表される液晶表示素子に用いられる液晶配向膜には、長期交流駆動によって発生する残像(以下、AC残像ともいう)を抑制するための、高い配向規制力が必要とされる。
特性の異なる2種類以上のポリアミック酸を含有する液晶配向剤を用いる場合、製造コストの観点で好ましい一方、アミド交換反応の問題が発生するため、上記に示すような高いレベルの要求に応えられるものが必ずしも得られない、といった問題が発生する。
【0007】
以上のようなことから、本発明の目的は、アミド交換反応が抑制され、且つ、AC残像に対する耐性に優れた、2種類以上のポリアミック酸を含有する液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び液晶表示素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を行った結果、特定のテトラカルボン酸残基を有する構造単位を含む第一のポリイミド前駆体と、特定のテトラカルボン酸残基を有する第二のポリイミド前駆体と、ヒドロキシ基を有する特定の化合物と、を含む液晶配向剤を用いることが、上記の目的を達成するために極めて有効であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、以下の態様を包含するものである。
2種類以上の重合体を含有する重合体成分(P)、及び(C)成分を含有する液晶配向剤であって、
前記重合体成分(P)が、以下の条件(i)~(iii)の少なくとも一つを満たし、
(C)成分の含有量が、液晶配向剤中の全成分を100質量%とした場合、0.1質量%以上、且つ、11質量%未満である、前記液晶配向剤。
(i)1種以上の構造単位を有し、下記式(A1)で表される構造単位(a1)を有するポリイミド前駆体(A)を2種類以上含む、重合体成分(P1)。
(ii)上記ポリイミド前駆体(A)と異なる重合体であって、1種以上の構造単位を有し、下記式(B1)で表される構造単位(b1)を有するポリイミド前駆体(B)を2種類以上含む、重合体成分(P2)。
(iii)上記ポリイミド前駆体(A)と、上記ポリイミド前駆体(B)と、を含む、重合体成分(P3)。
TIFF
2024070838000001.tif
38
97
(式(A1)において、X
a1
は下記式(Xa1-1)~(Xa1-8)からなる群から選ばれる4価の有機基を表し、Y
a1
は2価の有機基を表す。)
TIFF
2024070838000002.tif
66
133
(式(Xa1-1)~(Xa1-3)において、R

からR
15
はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基を表し、同一でも異なってもよい。*は結合手を表す。)
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2024070838000003.tif
38
98
(式(B1)において、X
b1
は炭素数6~30の芳香族基を有する4価の有機基を表し、X
b1
と結合するカルボニル炭素の少なくとも一つはX
b1
の芳香族基と結合する。Y
b1
は2価の有機基を表す。)
(C)成分:ヒドロキシ基を1~2つ有する炭素数1~5の化合物(C)。
なお、本明細書全体を通して、以下の用語及び略号の意味は、それぞれ、以下のとおりである。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などである。
*は、いずれの場合も、結合手を表す。また、Bocは、tert-ブトキシカルボニル基を表し、Fmocは、9-フルオレニルメトキシカルボニル基を表す。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アミド交換反応が抑制され、且つ、AC残像に対する耐性に優れた、2種類以上のポリイミド前駆体を含有する液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び液晶表示素子を得ることができる。また、該液晶表示素子は、表示不良の少ない高い表示品位を有する。
本発明の上記効果が得られるメカニズムは必ずしも明らかではないが、ほぼ次のように推定される。即ち、ヒドロキシ基を有する化合物を添加することにより、アミック酸中のカルボン酸周辺の環境を変化させ、アミド交換反応を抑制したことで、液晶配向能に優れるポリイミド前駆体が本来の機能を発現し、上記の効果が得られたと考えられる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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