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公開番号2024061258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022169098
出願日2022-10-21
発明の名称光学フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人まこと国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240425BHJP(光学)
要約【課題】 偏光子を含むフィルム原反に対して比較的短時間で加湿処理を完了できる方法を提供する。
【解決手段】 偏光子を含むフィルム原反1を加湿することにより、調湿された光学フィルムを製造する方法であって、前記偏光子を有するフィルム原反1に対して、35℃以上且つ80%RH以上の水蒸気を、0.5kPa以上の圧力で吹き付ける。例えば、前記水蒸気を吹付け部7の弧状面部711から前記フィルム原反1に吹き付けることにより、前記フィルム原反1の張力と前記水蒸気の吹き付け圧力が拮抗して、前記フィルム原反1は前記弧状面部711から離れつつ前記弧状面部711に沿って搬送される。
【選択図】 図8
特許請求の範囲【請求項1】
偏光子を含むフィルム原反を加湿することにより、調湿された光学フィルムを製造する方法であって、
前記偏光子を有するフィルム原反に対して、35℃以上且つ80%RH以上の水蒸気を、0.5kPa以上の圧力で吹き付ける、光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記偏光子が、染色され且つ延伸された親水性ポリマーフィルムである、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記フィルム原反が、前記偏光子と、前記偏光子に積層された保護フィルムと、を有する、請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記フィルム原反に対して前記圧力の水蒸気を吹き付ける時間が、10秒以上である、1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記フィルム原反を、所定の雰囲気温度に調整されたチャンバー内に導き、
前記チャンバー内において前記フィルム原反を搬送している間に、前記フィルム原反に対して前記圧力の水蒸気を吹き付ける、請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記チャンバー内の雰囲気温度が、前記水蒸気の温度-5℃以上且つ前記水蒸気の温度+20℃以下の範囲である、請求項5に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記フィルム原反に前記水蒸気を吹き付ける前まで、前記フィルム原反を前記チャンバー内において3秒以上搬送する、請求項6に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記チャンバー内に、複数の吐出孔が形成された弧状面部を有する吹付け部が配置され、
前記フィルム原反を緊張状態で前記弧状面部に沿って搬送している間に、前記吐出孔から前記水蒸気を前記フィルム原反に吹き付けることにより、前記フィルム原反の張力と前記水蒸気の吹き付け圧力が拮抗して、前記フィルム原反が前記弧状面部から離れつつ前記弧状面部に沿って搬送される、請求項5に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記チャンバー内に、複数の点状の吐出孔が形成された平坦面部を有する吹付け部が配置され、
前記フィルム原反を緊張状態で前記吹付け部に沿って搬送している間に、前記水蒸気を、前記吐出孔から前記フィルム原反の一方面に対して鉛直方向に吹き付ける、請求項5に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記フィルム原反が、前記偏光子と、前記偏光子の一方面及びその反対面にそれぞれ積層された第1フィルム及び第2フィルムと、を有し、
前記第1フィルムの透湿度が、前記第2フィルムの透湿度よりも高く、
前記水蒸気を、少なくとも前記第1フィルム側から吹き付ける、請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子を含む光学フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置や偏光サングラスなどの構成材料として、偏光子を含む光学フィルムが使用されている。前記光学フィルムとしては、例えば、偏光子に保護フィルムが積層された積層フィルム、偏光子に位相差フィルムが積層された積層フィルムなどが挙げられる。
前記光学フィルムは、偏光子を含むフィルム原反に対して任意の処理を施して製造されるが、その処理の1つとして、フィルム原反に加湿処理を行うことが知られている。
例えば、特許文献1には、フィルム原反(原料フィルム)の水分率を調整するため、前記フィルム原反を調湿炉の内部に導き、前記調湿炉内の加湿雰囲気下で前記フィルム原反を搬送することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-28285号公報
【発明の概要】
【0004】
前記のように、フィルム原反に加湿処理を行うことにより、経時的に湾曲し難い光学フィルムを製造できる。
しかしながら、特許文献1の加湿方法にあっては、フィルム原反に所定量の水分を含有させるために、比較的長い時間が必要となる。加湿処理が長時間となると、光学フィルムの製造効率が悪くなるだけでなく、装置の大型化を招く。
また、加湿処理時に、偏光子を含むフィルム原反が結露すると、外観不良の光学フィルムが得られるおそれがある。
なお、特許文献1には、調湿炉の外壁面が結露することを防止する方法が開示されている。しかし、特許文献1には、フィルム原反が調湿炉内で結露することを防止するための方法については、一切開示又は示唆されていない。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の第1の目的は、偏光子を含むフィルム原反に対して比較的短時間で加湿処理を行うことができる方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、加湿処理時にフィルム原反が結露することを防止して、光学特性に優れた光学フィルムを製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る光学フィルムの製造方法は、偏光子を含むフィルム原反を加湿することにより、調湿された光学フィルムを製造する方法であって、前記偏光子を有するフィルム原反に対して、35℃以上且つ80%RH以上の水蒸気を、0.5kPa以上の圧力で吹き付ける。
【0007】
本発明の第2の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第1の態様に係る製造方法において、前記偏光子が、染色され且つ延伸された親水性ポリマーフィルムである。
本発明の第3の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第1又は第2の態様に係る製造方法において、前記フィルム原反が、前記偏光子と、前記偏光子に積層された保護フィルムと、を有する。
本発明の第4の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第1乃至第3のいずれかの態様に係る製造方法において、前記フィルム原反に対して前記圧力の水蒸気を吹き付ける時間が、10秒以上である。
【0008】
本発明の第5の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第1乃至第4のいずれかの態様に係る製造方法において、前記フィルム原反を、所定の雰囲気温度に調整されたチャンバー内に導き、前記チャンバー内において前記フィルム原反を搬送している間に、前記フィルム原反に対して前記圧力の水蒸気を吹き付ける。
【0009】
本発明の第6の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第5の態様に係る製造方法において、前記チャンバー内の雰囲気温度が、前記水蒸気の温度-5℃以上且つ前記水蒸気の温度+20℃以下の範囲である。
本発明の第7の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第6の態様に係る製造方法において、前記フィルム原反に前記水蒸気を吹き付ける前まで、前記フィルム原反を前記チャンバー内において3秒以上搬送する。
【0010】
本発明の第8の態様に係る光学フィルムの製造方法は、上記第5の態様に係る製造方法において、前記チャンバー内に、複数の吐出孔が形成された弧状面部を有する吹付け部が配置され、前記フィルム原反を緊張状態で前記弧状面部に沿って搬送している間に、前記吐出孔から前記水蒸気を前記フィルム原反に吹き付けることにより、前記フィルム原反の張力と前記水蒸気の吹き付け圧力が拮抗して、前記フィルム原反が前記弧状面部から離れつつ前記弧状面部に沿って搬送される。
(【0011】以降は省略されています)

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