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公開番号2024055999
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024033575,2023548296
出願日2024-03-06,2023-03-28
発明の名称回路基板の製造方法及び回路基板
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H05K 3/20 20060101AFI20240412BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】高温及び低温の熱サイクルに晒されてもクラックが発生しにくい回路基板及びその回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の回路基板1は、第1のセラミックス及び第1の樹脂を含む第1のセラミックス-樹脂複合材層10と、第1のセラミックス-樹脂複合材層10の上に設けられた金属パターン20と、第2のセラミックス及び第2の樹脂を含み、第1のセラミックス-樹脂複合材層10の上に設けられた第2のセラミックス-樹脂複合材層30とを含む回路基板1であり、第2のセラミックス-樹脂複合材層30は、金属パターン20の側面21における第1のセラミックス-樹脂複合材層側の端部211を少なくとも被覆する。本発明の回路基板の製造方法は、第1のセラミックスと第1の樹脂組成物の半硬化物とを含む第1の半硬化物複合体シートの上に、金属パターンを形成する金属パターン形成工程、及び金属パターンの少なくとも一部を加圧する加圧工程を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1のセラミックス及び第1の樹脂を含む第1のセラミックス-樹脂複合材層と、
前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に設けられた金属パターンと、
第2のセラミックス及び第2の樹脂を含み、前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に設けられ、前記金属パターンと嵌合した第2のセラミックス-樹脂複合材層とを含む回路基板であって、
前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記金属パターンの側面における前記第1のセラミックス-樹脂複合材層側の端部を少なくとも被覆し、
前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に積層されたセラミックス-樹脂複合材層であり、
前記第2のセラミックスが多孔質セラミックスである回路基板。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記金属パターンの側面の全部を被覆する請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1のセラミックスが多孔質セラミックスである請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記第1のセラミックスがフィラーである請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスは、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、及び窒化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のセラミックスを含む請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂が熱硬化性樹脂である請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項7】
前記金属パターンが金属箔を切断加工して得られた金属箔切断加工品である請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項8】
前記切断加工がせん断加工であり、
前記金属パターンにおける前記第1のセラミックス-樹脂複合材層側の面が、前記金属パターンにおける切断面にダレが生じた側の面である請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の前記金属パターン側の面とは反対側の面に設けられたメタルベース板をさらに含む請求項1又は2に記載の回路基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は回路基板の製造方法及びその製造方法により得られる回路基板に関し、特に、パワーモジュールに使用される回路基板の製造方法及びその製造方法により得られる回路基板に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
ハイブリッド自動車、電気自動車、鉄道などの電動化輸送機器、モーターを利用するエアコンなどの家電製品、産業機器において電力変換デバイスが欠かせない。電力変換デバイスの中で、変換効率が高いデバイスとして、パワー半導体素子が挙げられる。パワー半導体素子は、電力変換回路において電気制御スイッチとして、オン及びオフの状態維持及びオン及びオフ間の状態遷移を行う。パワー半導体素子は、オフ状態では、電源や負荷からの電流の流通を阻止し、オン状態では電源や負荷からの電流の流通を許容する。このようなパワー半導体素子を搭載する基板には、優れた放熱性及び絶縁性を確保するため、例えば、メタルベース基板が用いられる。メタルベース基板は、例えば、無機フィラー含有エポキシ樹脂を用いてメタルベース板の片面に金属箔を貼り合わせた積層板である(例えば、特許文献1参照)。メタルベース基板は、優れた放熱性を有し、セラミック基板に比べて製造コストが低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-49062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワーモジュールの想定される使用時の最低温度は寒冷地での外気温に相当し、-40℃から-50℃程度と想定される。一方、パワーモジュールの想定される使用時の最高温度は、半導体素子の高出力化に伴い上昇する傾向にあり、特にワイドギャップ半導体であるSiC素子を用いた場合には、250℃程度の高温動作も想定される。このため、パワーモジュールでは低温及び高温の過酷な熱サイクルが繰り返されることが想定される。パワーモジュールに使用される回路基板では、配線と基板との間の熱膨張率の差が大きいため、低温及び高温の過酷な熱サイクルが繰り返されると、熱応力により回路基板にクラックが発生するおそれがある。特許文献1に記載のメタルベース板は、そのような熱応力に耐えることができる強度を有しているものの、パワーモジュールのさらなる高性能化に伴い、低温及び高温の熱サイクルにおいて、さらにクラックが発生しにくい回路基板が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、高温及び低温の熱サイクルに晒されてもクラックが発生しにくい回路基板及びその回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究を進めたところ、金属パターンの端部をセラミックス-樹脂複合材層で被覆することにより、熱サイクル試験によるクラックの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。本発明は、以下を要旨とする。
[1]第1のセラミックス及び第1の樹脂を含む第1のセラミックス-樹脂複合材層と、前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に設けられた金属パターンと、第2のセラミックス及び第2の樹脂を含み、前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に設けられた第2のセラミックス-樹脂複合材層とを含む回路基板であって、前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記金属パターンの側面における前記第1のセラミックス-樹脂複合材層側の端部を少なくとも被覆する回路基板。
[2]前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の上に積層されたセラミックス-樹脂複合材層である上記[1]に記載の回路基板。
[3]前記第2のセラミックス-樹脂複合材層は、前記金属パターンの側面の全部を被覆する上記[1]又は[2]に記載の回路基板。
[4]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスのうちの少なくとも一方のセラミックスが多孔質セラミックスである上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の回路基板。
[5]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスのうちの少なくとも一方のセラミックスがフィラーである上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の回路基板。
[6]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスは、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、及び窒化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のセラミックスを含む上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の回路基板。
[7]前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂が熱硬化性樹脂である上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の回路基板。
[8]前記金属パターンが金属箔を切断加工して得られた金属箔切断加工品である上記[1]~[7]のいずれか1つに記載の回路基板。
[9]前記切断加工がせん断加工であり、前記金属パターンにおける前記第1のセラミックス-樹脂複合材層側の面が、前記金属パターンにおける切断面にダレが生じた側の面である上記[8]に記載の回路基板。
[10]前記第1のセラミックス-樹脂複合材層の前記金属パターン側の面とは反対側の面に設けられたメタルベース板をさらに含む上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の回路基板。
[11]第1のセラミックスと第1の樹脂組成物の半硬化物とを含む第1の半硬化物複合体シートの上に、金属パターンを形成する金属パターン形成工程、及び前記金属パターンの少なくとも一部を加圧する加圧工程を含む回路基板の製造方法。
[12]第2のセラミックスと第2の樹脂組成物の半硬化物とを含む第2の半硬化物複合体シートを前記第1の半硬化物複合体シートの上に配置する第2の半硬化物複合体シート配置工程をさらに含み、前記第2の半硬化物複合体シートは前記金属パターンに嵌合する開口部を有し、前記加圧工程は、前記第1の半硬化物複合体シートの上に形成した前記金属パターンの少なくとも一部とともに、前記第1の半硬化物複合体シートの上に配置した前記第2の半硬化物複合体シートを加圧し、前記第2の半硬化物複合体シート配置工程は、前記第1の半硬化物複合体シートの上に形成した前記金属パターンに、前記第2の半硬化物複合体シートの前記開口部を嵌合して、前記第2の半硬化物複合体シートを前記第1の半硬化物複合体シートの上に配置するか、又は前記金属パターン形成工程は、前記第1の半硬化物複合体シートの上に配置した前記第2の半硬化物複合シートの開口部に嵌合する金属パターンを前記第1の半硬化物複合体シートの上に形成する上記[11]に記載の回路基板の製造方法。
[13]前記加圧工程で加圧される部分の前記金属パターンの厚さが前記第2の半硬化物複合体シートの厚さに略等しい上記[12]に記載の回路基板の製造方法。
[14]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスのうちの少なくとも一方のセラミックスが多孔質セラミックスである上記[11]~[13]のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
[15]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスのうちの少なくとも一方のセラミックスがフィラーである上記[11]~[13]のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
[16]前記第1のセラミックス及び前記第2のセラミックスは、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、及び窒化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のセラミックスを含む上記[11]~[15]のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
[17]前記金属パターンが金属箔を切断加工して得られた金属箔切断加工品である上記[11]~[16]のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
[18]前記切断加工がせん断加工であり、前記金属パターン形成工程で前記第1の半硬化物複合体シートの上に形成した前記金属パターンにおける前記第1の半硬化物複合体シート側の面が、前記金属パターンにおける切断面にダレが生じた側の面である上記[17]に記載の回路基板の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高温及び低温の熱サイクルに晒されてもクラックが発生しにくい回路基板及びその回路基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1(a)は、本発明の一実施形態の回路基板の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA-A断面図である。
図2は、本発明の一実施形態の回路基板の分解図である。
図3は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の断面図である
図4は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の断面図である
図5は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の断面図である
図6は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の断面図である
図7は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の分解図である
図8は、本発明の一実施形態の回路基板の変形例の斜視図である
図9(a)及び(b)は、本発明の一実施形態の回路基板の製造方法を説明するための図である。
図10(a)及び(b)は、本発明の一実施形態の回路基板の製造方法の変形例を説明するための図である。
図11(a)~(c)は、本発明の一実施形態の回路基板の製造方法の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[回路基板]
図を参照して、本発明の一実施形態の回路基板を説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態の回路基板の斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA-A断面図である。図2は、本発明の一実施形態の回路基板の分解図である。
【0010】
本発明の一実施形態の回路基板1は、第1のセラミックス及び第1の樹脂を含む第1のセラミックス-樹脂複合材層10と、第1のセラミックス-樹脂複合材層10の上に設けられた金属パターン20と、第2のセラミックス及び第2の樹脂を含み、第1のセラミックス-樹脂複合材層10の上に設けられた第2のセラミックス-樹脂複合材層30とを含み、第2のセラミックス-樹脂複合材層30は、金属パターン20の側面21における第1のセラミックス-樹脂複合材層側の端部211を少なくとも被覆する。また、本発明の一実施形態の回路基板1は、第1のセラミックス-樹脂複合材層10の金属パターン側の面11とは反対側の面12に設けられたメタルベース板40をさらに含む。なお、金属パターン20の側面21における第1のセラミックス-樹脂複合材層側の端部211は、金属パターンの側面の第1のセラミックス-樹脂複合材層側の部分であればよい。
(【0011】以降は省略されています)

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