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公開番号2024053643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022159975
出願日2022-10-04
発明の名称セメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法
出願人戸田建設株式会社,太洋基礎工業株式会社,NPO法人地盤防災ネットワーク
代理人個人
主分類E02D 1/00 20060101AFI20240409BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】サンプリングによる一軸圧縮強度試験に依ることなく、改良前後の電気比抵抗の計測によって、改良体の一軸圧縮強度を評価可能とする。
【解決手段】事前に、セメント系固化材添加量と一軸圧縮強さ(qu)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と電気比抵抗の比(Rimp/Runimp)との第2相関図を得る第1手順と、前記第1相関図及び第2相関図に基づいて、目標とする電気比抵抗の比(Rk)を設定する第2手順と、地盤改良前後にそれぞれ、地盤に縦方向に形成した貫入孔を用いて電気検層による電気比抵抗(Runimp、Rimp)を計測し、電気比抵抗の比(Rimp/Runimp)が前記目標とする電気比抵抗の比(Rk)以下である条件を満たすかどうかで目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されているかを判断する第3手順とからなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
セメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法であって、
事前に、セメント系固化材添加量と、一軸圧縮強さ(qu)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)との第2相関図を得る第1手順と、
前記第1相関図に基づいて、目標とする一軸圧縮強さ(quck)から目標とするセメント系固化材添加量を求め、次いで前記第2相関図に基づいて、前記目標とするセメント系固化材添加量から目標とする電気比抵抗の比(Rk)を設定する第2手順と、
地盤改良前後にそれぞれ、地盤に縦方向に形成した貫入孔を用いて電気検層による電気比抵抗(Runimp、Rimp)を計測し、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)が前記目標とする電気比抵抗の比(Rk)以下である条件を満たすかどうかで、目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されているかを判断する第3手順とからなることを特徴とするセメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
セメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法であって、
事前に、セメント系固化材添加量と、液状化強度比(RL)又は粘着力(c)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)との第2相関図を得る第1手順と、
前記第1相関図に基づいて、目標とする液状化強度比(RL)又は粘着力(c)から目標とするセメント系固化材添加量を求め、次いで前記第2相関図に基づいて、前記目標とするセメント系固化材添加量から目標とする電気比抵抗の比(Rk)を設定する第2手順と、
地盤改良前後にそれぞれ、地盤に縦方向に形成した貫入孔を用いて電気検層による電気比抵抗(Runimp、Rimp)を計測し、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)が前記目標とする電気比抵抗の比(Rk)以下である条件を満たすかどうかで、目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されているかを判断する第3手順とからなることを特徴とするセメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法。
【請求項3】
セメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法であって、
事前に、セメント系固化材添加量と、一軸圧縮強さ(qu)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と、未改良地盤の導電率(σunimp)と改良地盤の導電率(σimp)の比(σunimp/σimp)との第2相関図を得る第1手順と、
前記第1相関図に基づいて、目標とする一軸圧縮強さ(quck)から目標とするセメント系固化材添加量を求め、次いで前記第2相関図に基づいて、前記目標とするセメント系固化材添加量から目標とする導電率の比(σk)を設定する第2手順と、
地盤改良前後にそれぞれ、地盤に縦方向に形成した貫入孔を用いて電気検層による導電率(σunimp、σimp)を計測し、未改良地盤の導電率(σunimp)と改良地盤の導電率(σimp)の比(σunimp/σimp)が前記目標とする導電率の比(σk)以下である条件を満たすかどうかで、目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されているかを判断する第3手順とからなることを特徴とするセメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧噴射撹拌工法、深層混合処理工法 ソイルセメント工法等のセメント系固化材を用いた地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、埋立て地等の軟弱地盤の地盤強化のために、セメント系固化材を用いた高圧噴射撹拌工法、深層混合処理工法、ソイルセメント工法等の地盤改良工法によって地盤改良工事が行われている。この地盤改良工事では、セメント系固化材による改良体がしっかりと造成されているかを確認する施工確認調査が行われる。
【0003】
セメント系地盤改良工法の施工確認調査として最も一般的な方法は、硬化後にコアサンプリングによって採取した供試体の一軸圧縮強度(qu)によって評価する方法である。しかし、試料のサンプリングと室内での一軸圧縮試験に時間とコストが掛かるという問題と、一軸圧縮強度試験の材齢は28日強度であるため、改良体に問題があることが分かっても時間が経過しているため再施工などの処置が難しいなどの問題があった。
【0004】
上記一軸圧縮強度試験以外の方法により改良地盤の品質を直接的に評価する方法としては、地表から実施する物理探査(表面波探査、高密度電気探査、弾性波探査、地震探査)や弾性波を用いたトモグラフィ探査(下記特許文献1参照)、音響トモグラフィ探査(下記特許文献2、3等参照)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-45366号公報
特開2015-214838号公報
特開2019-143432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記地表から実施する物理探査の場合は、深度に関係無く品質評価の精度が低いという問題があり、前記弾性波を用いたトモグラフィ探査の場合は、精度を確保しようとすると探査距離を10m以下にしなければならないという問題があり、更に音響トモグラフィ探査の場合は、広範囲な調査が可能なものの調査が大掛かりであるとともに、地層と音波の伝播特性との関係が場所によって異なることがあるため、解析にはキャリブレーションを要するなど、改良直後の品質評価が難しいという問題の他、測定機器自体が高価であるなどの問題があった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、サンプリングによる一軸圧縮強度試験に依ることなく、改良前後の電気比抵抗の計測によって、改良体の一軸圧縮強度を評価可能としたセメント系地盤改良工法の改良効果の評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、セメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法であって、
事前に、セメント系固化材添加量と、一軸圧縮強さ(qu)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)との第2相関図を得る第1手順と、
前記第1相関図に基づいて、目標とする一軸圧縮強さ(quck)から目標とするセメント系固化材添加量を求め、次いで前記第2相関図に基づいて、前記目標とするセメント系固化材添加量から目標とする電気比抵抗の比(Rk)を設定する第2手順と、
地盤改良前後にそれぞれ、地盤に縦方向に形成した貫入孔を用いて電気検層による電気比抵抗(Runimp、Rimp)を計測し、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)が前記目標とする電気比抵抗の比(Rk)以下である条件を満たすかどうかで、目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されているかを判断する第3手順とからなることを特徴とするセメント系地盤改良工法による地盤改良効果の評価方法が提供される。
【0009】
上記請求項1記載の発明では、セメント系地盤改良工法による地盤改良効果(一軸圧縮強さ)を評価するに当たって、原位置土を用いた室内実験によって、事前に、セメント系固化材添加量と、一軸圧縮強さ(qu)との第1相関図を得るとともに、セメント系固化材添加量と、改良地盤の電気比抵抗(Rimp)と未改良地盤の電気比抵抗(Runimp)の比(Rimp/Runimp)との第2相関図を得るようにする(第1手順)。
【0010】
次に、前記第1相関図に基づいて、目標とする一軸圧縮強さ(quck)から目標とするセメント系固化材添加量を求め、次いで前記第2相関図に基づいて、前記目標とするセメント系固化材添加量から目標とする電気比抵抗の比(Rk)を設定する(第2手順)。すなわち、セメント系固化材添加量を介して、目標とする一軸圧縮強さ(quck)を得るための電気比抵抗の比(Rimp/Runimp)を設定するようにする。地盤改良前後に測定した電気比抵抗の比(Rimp/Runimp)が前記目標とする電気比抵抗の比(Rk)以下である場合には、目標とする一軸圧縮強さ(quck)が確保されていることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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