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公開番号2024052618
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2023168852
出願日2023-09-28
発明の名称合わせガラス用中間膜及びその製造方法、並びに合わせガラス
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C03C 27/12 20060101AFI20240404BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】光学歪みの発生を抑制でき、遮音性に優れた合わせガラス用中間膜及びその合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供する。
【解決手段】本発明の合わせガラス用中間膜1は、第1の樹脂層10と、第1の樹脂層10の厚さ方向(Z方向)の両側に配置された一対の第2の樹脂層20とを備え、一対の第2の樹脂層20の一部分は厚さ方向(Z方向)で相互に接続し、一対の第2の樹脂層20が厚さ方向で相互に接続している接続部分に隣接する第1の樹脂層10の端部11の断面形状が矩形形状ではない。本発明の合わせガラス用中間膜の製造方法は本発明の合わせガラス用中間膜を共押出で製造する。本発明の合わせガラスは第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、第1の合わせガラス部材及び前記第2の合わせガラス部材の間に配置された合わせガラス用中間膜1とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の厚さ方向の両側に配置された一対の第2の樹脂層とを備え、
前記一対の第2の樹脂層の一部分は厚さ方向で相互に接続し、
前記一対の第2の樹脂層が厚さ方向で相互に接続している接続部分に隣接する前記第1の樹脂層の少なくとも一部の端部の断面形状が矩形形状ではない合わせガラス用中間膜。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記第1の樹脂層のガラス転移温度が15℃未満であり、
前記第2の樹脂層のガラス転移温度が15℃以上である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項3】
前記一対の第2の樹脂層が厚さ方向で相互に接続している接続部分が、前記合わせガラス用中間膜の外周に沿った端部の少なくとも一部を構成する請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項4】
前記一対の第2の樹脂層の接続部分が構成する端部の前記合わせガラス用中間膜の外周からの長さは20cm以下である請求項3に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項5】
前記合わせガラス用中間膜の厚さに対する前記第1の樹脂層の厚さの割合が40%以下である箇所を有するか、又は前記合わせガラス用中間膜の厚さに対する前記第2の樹脂層の厚さの割合が40%以下である箇所を有する請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項6】
前記第1の樹脂層の端部の傾斜角度が0.01μm/cm以上300μm/cm以下である請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項7】
前記第1の樹脂層の厚さが10μm以上2000μm以下である請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項8】
前記第2の樹脂層のガラス転移温度と前記第1の樹脂層のガラス転移温度との間の温度差が10℃以上である請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項9】
厚さ方向及び平面方向の少なくとも1つの方向に並ぶ複数の前記第1の樹脂層を備え、
隣接する前記第1の樹脂層の間に前記第2の樹脂層が介在する請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項10】
第1の端と前記第1の端の反対側の第2の端を有し、
前記第2の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さが前記第1の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さよりも大きい請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラス用中間膜及びその製造方法、並びにその合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片の飛散量が少なく、安全性に優れている。このため、上記合わせガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に広く使用されている。上記合わせガラスは、2つのガラス板の間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより、製造されている。上記合わせガラス用中間膜としては、例えば、2層以上の構造を有する多層の中間膜がある。
【0003】
上記合わせガラス用中間膜の一例として、下記の特許文献1には、樹脂組成物A又は樹脂Aからなる部位Aと、樹脂組成物B又は樹脂Bからなる部位Bとを水平方向に有する中間層が2枚の被覆層により挟持されている合わせガラス用中間膜が開示されている。このような構成により、合わせガラス用中間膜は遮音性に優れたものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-88785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の中間膜を用いた合わせガラスでは、表面に凹凸形状を形成するために、エンボスプレス加工すると、部位A及び部位Bの境界付近で、形成される凹凸形状に乱れが生じ、これにより光学歪みが発生するという問題が生ずる。
【0006】
本発明の目的は、光学歪みの発生を抑制でき、遮音性に優れた合わせガラス用中間膜及びその製造方法、並びにその合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討の結果、第1の樹脂層と、第1の樹脂層の厚み方向の両側に配置された一対の第2の樹脂層とを備えた合わせガラス用中間膜において、第1の樹脂層のガラス転移温度及び端部の断面形状、並びに第2の樹脂層のガラス転移温度を調整することにより、上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[14]を提供する。
[1]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の厚さ方向の両側に配置された一対の第2の樹脂層とを備え、前記一対の第2の樹脂層の一部分は厚さ方向で相互に接続し、前記一対の第2の樹脂層が厚さ方向で相互に接続している接続部分に隣接する前記第1の樹脂層の少なくとも一部の端部の断面形状が矩形形状ではなく、前記第1の樹脂層のガラス転移温度が15℃未満であり、前記第2の樹脂層のガラス転移温度が15℃以上である合わせガラス用中間膜。
[2]前記第1の樹脂層のガラス転移温度が15℃未満であり、前記第2の樹脂層のガラス転移温度が15℃以上である、上記[1]に記載の合わせガラス用中間膜。
[3]前記一対の第2の樹脂層が厚さ方向で相互に接続している接続部分が、前記合わせガラス用中間膜の外周に沿った端部の少なくとも一部を構成する上記[1]又は[2]に記載の合わせガラス用中間膜。
「4」前記一対の第2の樹脂層の接続部分が構成する端部の前記合わせガラス用中間膜の外周からの長さは20cm以下である上記[3]に記載の合わせガラス用中間膜。
[5]前記合わせガラス用中間膜の厚さに対する前記第1の樹脂層の厚さの割合が40%以下である箇所を有するか、又は前記合わせガラス用中間膜の厚さに対する前記第2の樹脂層の厚さの割合が40%以下である箇所を有する上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[6]前記第1の樹脂層の端部の傾斜角度が0.01μm/cm以上300μm/cm以下である上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[7]前記第1の樹脂層の厚さが10μm以上2000μm以下である上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[8]前記第2の樹脂層のガラス転移温度と前記第1の樹脂層のガラス転移温度との間の温度差が10℃以上である上記[1]~[7]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[9]厚さ方向及び平面方向の少なくとも1つの方向に並ぶ複数の前記第1の樹脂層を備え、隣接する前記第1の樹脂層の間に前記第2の樹脂層が介在する上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[10]第1の端と前記第1の端の反対側の第2の端を有し、前記第2の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さが前記第1の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さよりも大きい上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜。
[11]前記第2の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さと前記第1の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さとの間の厚さの差が50μm以上である上記[10]に記載の合わせガラス用中間膜。
[12]前記第2の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さと前記第1の端における前記合わせガラス用中間膜の厚さとの間の厚さの差が50μm以上2000μm以下であり、前記端部以外の第1の樹脂層の厚さは実質的に一定であるか、又は前記第1の樹脂層の断面形状が楔形状である上記[10]又は[11]に記載の合わせガラス用中間膜。
[13]上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜を共押出で製造する、合わせガラス用中間膜の製造方法。
[14]第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、前記第1の合わせガラス部材及び前記第2の合わせガラス部材の間に配置された、上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の合わせガラス用中間膜とを備えた合わせガラス。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光学歪みの発生を抑制でき、遮音性に優れた合わせガラス用中間膜及びその製造方法、並びその合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を模式的に示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA-A断面図であり、図1(c)は図1(a)のB-B断面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図7は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図9は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図10は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図11は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図12は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図13は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図14は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図15は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図16は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図17は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図18は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の変形例を模式的に示す断面図である。
図19は、本発明の一実施形態に係る合わせガラスを模式的に示す断面図である。
図20は、比較例1の合わせガラス用中間膜を模式的に示す断面図である。
図21は、比較例2の合わせガラス用中間膜を模式的に示す断面図である。
図22は、第1の樹脂層の端部の傾斜角度の算出方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[合わせガラス用中間膜]
以下、図1を参照して本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を詳細に説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜の平面図であり、図1(b)は図1(a)のA-A断面図であり、図1(c)は図1(a)のB-B断面図である。
(【0011】以降は省略されています)

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