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公開番号2024050219
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156941
出願日2022-09-29
発明の名称水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 1/28 20060101AFI20240403BHJP(上水;下水)
要約【課題】便器本体の周辺スペースをより大きく確保し、レイアウトの自由度を高めることができると共に、リモデル時等においても周辺の建築物を壊すことなく、安価にかつ容易に入れ替えることができるポンプ式の水洗大便器を提供する。
【解決手段】本発明の水洗大便器1は、便器本体2と、貯水タンク4を備えたタンク装置6と、貯水タンクから供給される洗浄水を加圧して便器本体のボウル部14に供給するポンプ装置8と、を有し、便器本体の排水流路16は、その下流側が壁Wの裏側又はキャビネットC内から便器本体側に向かって延びる排水管20に接続されており、タンク装置及びポンプ装置のそれぞれは、便器本体の後方に配置された壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽されることにより便器本体2の外部に配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
汚物を受ける汚物受け面と、この汚物受け面の上縁に形成されるリム部と、を含むボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水流路と、を備えた便器本体と、
洗浄水を貯留する貯水タンクを備えたタンク装置と、
上記貯水タンクから供給される洗浄水を加圧して上記便器本体のボウル部に供給するポンプ装置と、を有し、
上記便器本体の排水流路は、その下流側が上記壁の裏側又は上記キャビネット内から上記便器本体側に向かって延びる排水管に接続されており、
上記タンク装置及び上記ポンプ装置のそれぞれは、上記便器本体の後方に配置された壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽されることにより上記便器本体の外部に配置されていることを特徴とする水洗大便器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
上記貯水タンクの下端位置は、上記便器本体のリム部の上面よりも下方の位置に設定されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項3】
上記ポンプ装置は、上記貯水タンクの最下端よりも上方に配置されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項4】
上記ポンプ装置は、上記貯水タンクに接続される接続部を備え、この接続部は、上記排水管よりも上方に配置されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項5】
上記水洗大便器は、さらに、上記便器本体の上面後方に設けられ且つ便器使用者の局部に対して洗浄水を噴射して洗浄する局部洗浄装置を有し、この局部洗浄装置は、その外郭を形成する外郭部を備えており、
上記貯水タンク内の洗浄水のオーバーフロー水位は、上記便器本体のリム部の上面よりも高い位置に設定され、かつ、上記局部洗浄装置の外郭部の上端よりも低い位置に設定されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項6】
上記便器本体は、上記便器本体の背面側に設けられた後壁部と、この後壁部を前後方向に貫く便器側開口部と、を備えており、
上記タンク装置は、さらに、上記貯水タンクと上記便器本体とを接続し且つ上記貯水タンクからオーバーフローした洗浄水を通水させるオーバーフロー経路を備えており、このオーバーフロー経路は、上記貯水タンク側に接続された上流端と、上記便器本体側に接続された下流端と、を備えており、上記貯水タンクからオーバーフローした洗浄水を上記上流端から上記便器側開口部を経由して上記下流端から上記便器本体まで通水させる請求項5記載の水洗大便器。
【請求項7】
上記ポンプ装置は、その長手方向が鉛直方向に延びるように上記壁の裏側又は上記キャビネット内に配置されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項8】
上記水洗大便器は、さらに、上記壁の裏側又は上記キャビネット内に隠蔽されることにより上記便器本体の外部に配置され且つ上記ポンプ装置を制御する制御装置と、上記壁の表側又は上記キャビネットの外部に配置された外部電源から供給される電力を上記局部洗浄装置に供給する給電用配線と、を有し、
上記便器本体は、上記便器本体の背面側に設けられた後壁部と、この後壁部を前後方向に貫く便器側開口部と、を備えており、
上記給電用配線は、上記外部電源と上記局部洗浄装置とを接続した後、この局部洗浄装置から上記便器側開口部を経由して上記制御装置に接続されている請求項5記載の水洗大便器。
【請求項9】
上記便器本体又は上記局部洗浄装置の後方に配置された上記壁又は上記キャビネットの前壁には、点検用開口部が設けられており、上記ポンプ装置の下流側の通水路又は上記オーバーフロー経路は、上記点検用開口部を経由するように配置されている請求項6記載の水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているように、便器本体の後部がキャビネットの前面に対して固定されていると共に、洗浄水を貯留する貯水タンクがキャビネット内に隠蔽された、いわゆる、「壁掛け式の水洗大便器」が知られている。
また、上述した特許文献1に記載されている従来の水洗大便器においては、貯水タンクとして、その内部の洗浄水について重力(位置エネルギー)を利用して下流側(便器本体側)に供給する、いわゆる、「重力給水式の貯水タンク」が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-66673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の水洗大便器においては、貯水タンク内の洗浄水の重力(位置エネルギー)の作用を発揮させるべく、貯水タンク内の水位(例えば、貯水タンク内の待機時の水位等)を可能な限り高く設定すべく、貯水タンクが便器本体よりも上方の位置に設けられている。
このため、便器本体の上方のスペースが制限され、例えば、窓や飾り棚等を設置するスペースとして、有効的に活用することが難しいという問題がある。
そこで、「重力給水式の貯水タンク」を採用した「壁掛け式の水洗大便器」の代わりに、便器本体を床置きした、いわゆる、「床置き式の水洗大便器」を採用し、貯水タンクに貯留された洗浄水をポンプ装置により便器本体に加圧して便器洗浄を行う、いわゆる、「ポンプ式の水洗大便器」を採用した場合には、ポンプ装置等が便器本体の一部に設けられている分だけ、便器本体の前出寸法が大きくなり、水洗大便器の周辺スペースが狭くなるという問題がある。
したがって、いかに、ポンプ式の水洗大便器の周辺スペースをより大きく確保し、レイアウトの自由度を高めるかが、近年要請されている課題となっている。
また、例えば、ポンプ装置等が便器本体の一部に設けられ、貯水タンクが便器本体の後方の壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽されている場合には、ポンプ装置と貯水タンクとが、互いに壁又はキャビネットにより分離されているため、水洗大便器のリモデル等を行う際にも、水洗大便器の周辺の壁又はキャビネット等の建築物を壊す必要があり、安価にかつ容易に水洗大便器を入れ替えることが難しいという問題もある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題や近年要請されている課題を解決するためになされたものであり、便器本体の周辺スペースをより大きく確保し、レイアウトの自由度を高めることができると共に、リモデル時等においても周辺の建築物を壊すことなく、安価にかつ容易に入れ替えることができるポンプ式の水洗大便器を提供すること目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受ける汚物受け面と、この汚物受け面の上縁に形成されるリム部と、を含むボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水流路と、を備えた便器本体と、洗浄水を貯留する貯水タンクを備えたタンク装置と、上記貯水タンクから供給される洗浄水を加圧して上記便器本体のボウル部に供給するポンプ装置と、を有し、上記便器本体の排水流路は、その下流側が上記壁の裏側又は上記キャビネット内から上記便器本体側に向かって延びる排水管に接続されており、上記タンク装置及び上記ポンプ装置のそれぞれは、上記便器本体の後方に配置された壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽されることにより上記便器本体の外部に配置されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、タンク装置及びポンプ装置のそれぞれについて、便器本体の後方に配置された壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽することにより便器本体の外部に配置することができた。
これにより、壁の表側又はキャビネットの外部のスペース(壁の前側又はキャビネットの前方のスペース)に配置された便器本体全体の前出寸法を抑制することができ、水洗大便器全体の前出寸法を抑制することができる。
したがって、水洗大便器の周辺スペースをより大きく確保することができると共に、このようなスペースについて、例えば、窓や飾り棚等を設置するスペースとして活用することができる等、水洗大便器の周辺スペースにおけるレイアウトの自由度を高めることができる。
また、水洗大便器のリモデル等を行う際にも、水洗大便器の周辺の壁又はキャビネット等の建築物を壊すことなく、壁の前側又はキャビネットの前方の便器本体を交換するだけでよいため、安価にかつ容易に水洗大便器を入れ替えることができる。
【0007】
本発明において、好ましくは、上記貯水タンクの下端位置は、上記便器本体のリム部の上面よりも下方の位置に設定されている。
このように構成された本発明においては、便器本体の後方に配置された壁の裏側又はキャビネット内に隠蔽された従来の貯水タンクでは、その内部の洗浄水について重力(位置エネルギー)を利用して下流側(便器本体側)に供給する、いわゆる、「重力給水式の貯水タンク」が採用されていたため、貯水タンク内の洗浄水の重力(位置エネルギー)の作用を発揮させるために、貯水タンク内の水位(例えば、貯水タンク内の待機時の水位等)を可能な限り高く設定すべく、貯水タンクの下端位置を便器本体のリム部の上面よりも上方の位置に設定していた。
これに対し、本発明では、ポンプ装置により貯水タンクから供給される洗浄水を加圧して便器本体のボウル部に供給する、いわゆる、「ポンプ式の貯水タンク」が採用されていることにより、貯水タンクの下端位置を便器本体のリム部の上面よりも下方の位置に設定することができる。
したがって、便器本体の上方のスペース等について、より大きく確保することができ、例えば、窓や飾り棚等を設置するスペースとして、有効的に活用することができる。
また、貯水タンクの下端位置が便器本体のリム部の上面よりも下方の位置に設定されていることにより、貯水タンク内の洗浄水の重力(位置エネルギー)の作用が発揮し難い状況であっても、ポンプ装置の加圧力により貯水タンク内の洗浄水を便器本体のボウル部に十分に供給することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、上記ポンプ装置は、上記貯水タンクの最下端よりも上方に配置されている。
このように構成された本発明においては、ポンプ装置がタンク装置の貯水タンクの最下端よりも上方に配置されているため、ポンプ装置及びタンク装置の全体の高さ寸法を抑制することができる。
したがって、便器本体の後方の壁の裏側又はキャビネット内におけるポンプ装置及びタンク装置の上方空間における設計の自由度を高めることができる。
また、ポンプ装置がタンク装置の貯水タンクの最下端よりも上方に配置されていることにより、ポンプ装置やその周辺機器のメンテナンス時等において、施工者がポンプ装置やその周辺機器にアクセスしやすくすることができるため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、上記ポンプ装置は、上記貯水タンクに接続される接続部を備え、この接続部は、上記排水管よりも上方に配置されている。
このように構成された本発明においては、貯水タンクに接続されるポンプ装置の接続部が、壁の裏側又はキャビネット内から便器本体側に向かって延びる排水管よりも上方に配置されているため、ポンプ装置やその周辺機器のメンテナンス時等において、施工者がポンプ装置やその周辺機器にアクセスしやすくすることができるため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、上記水洗大便器は、さらに、上記便器本体の上面後方に設けられ且つ便器使用者の局部に対して洗浄水を噴射して洗浄する局部洗浄装置を有し、この局部洗浄装置は、その外郭を形成する外郭部を備えており、上記貯水タンク内の洗浄水のオーバーフロー水位は、上記便器本体のリム部の上面よりも高い位置に設定され、かつ、上記局部洗浄装置の外郭部の上端よりも低い位置に設定されている。
このように構成された本発明においては、仮に、貯水タンク内の洗浄水のオーバーフロー水位が便器本体のリム部の上面よりも低い位置に設定されている場合、例えば、便器本体側で詰まりが発生すると、便器本体側が満水になる前に、便器本体の後方の壁の裏側又はキャビネット内において、貯水タンク内の洗浄水がオーバーフロー水位を超えて機外漏水が発生する可能性がある。
また、貯水タンク内の洗浄水のオーバーフロー水位が、局部洗浄装置の外郭部の上端よりも高い位置に設定されている場合、便器本体側で詰まりが発生すると、便器本体側が満水となり、便器本体内の洗浄水がリム部の上面から溢れるため、使用者は便器本体側の漏水に気づくことができるが、このような漏水が局部洗浄装置の外郭部の上端を超えるようになると、局部洗浄装置の外郭部の上端よりも上方のスペースに窓や飾り棚等を設置することができなくなる可能性がある。
そこで、本発明においては、貯水タンク内の洗浄水のオーバーフロー水位が便器本体のリム部の上面よりも高い位置に設定され、かつ、局部洗浄装置の外郭部の上端よりも低い位置に設定されているため、便器本体側で詰まりが発生して便器本体内の洗浄水がリム部の上面から溢れた場合には、使用者が便器本体側の漏水に気づくことができると共に、局部洗浄装置の外郭部の上端よりも上方のスペースに窓や飾り棚等を設置することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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