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公開番号2024048577
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154571
出願日2022-09-28
発明の名称開口器用舌圧子及びこれを具備する開口器
出願人国立大学法人大阪大学,株式会社シマファインプレス
代理人個人,個人
主分類A61B 13/00 20060101AFI20240402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】舌圧子片を最適位置に位置付けた上で、患者の噛む力に依存することなく舌圧子片を最適位置で移動不能に保持し、治療時の舌の不慮の動きを確実に防止する開口器用舌圧子及びこれを具備する開口器を提供する。
【解決手段】口を開口させた状態で舌を押さえる舌圧子片12を開口器1に取り付け可能とする開口器用舌圧子4において、開口器1に一端を取り付けたアーム部41と、アーム部41の他端に一端を取り付け、他端に舌圧子片12を設けたロッド部42とを備える。ロッド部42の一端をボール部46に対し回転及び進退可能に設けるとともに、ボール部46を周方向に縮径可能に収縮する4つのスリット49を設ける。一方、アーム部41の他端に設けたボール支持部50を緩接状態から圧接状態に変換することでボール部46に対し摺動不能に締め付けかつ各スリット49を収縮させ、ロッド部42の回転及び進退動を規制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
口を開口させた状態で舌を押さえる舌圧子片を開口器に取り付け可能とする開口器用舌圧子であって、
前記開口器に一端が取り付け可能とされたアーム部と、
前記アーム部の他端に一端が取り付けられたロッド部と、
前記ロッド部の他端に設けられた前記舌圧子片と、
を備えており、
前記ロッド部の一端は、外表面が球面状に形成されたボール部の中心を通る内周部に挿通されているとともに、前記ロッド部が前記ボール部に対し軸線方向に進退可能とされ、
前記ボール部には、前記ロッド部の軸線方向一方側の端部又は軸線方向他方側の端部が開口しかつ当該ロッド部の軸線より半径方向外方へ開口するスリットが設けられている一方、前記アーム部の他端には、前記ボール部の外表面に対し摺動可能に緩接触する緩接状態と前記ボール部の外表面に対し摺動不能に締め付ける圧接状態とに変換されるボール支持部が設けられていて、
前記ボール部は、前記ボール支持部が圧接状態に変換された際に前記スリットにより周方向に収縮し、前記ボール部に対する前記ロッド部の進退動が規制されるようにしていることを特徴とする開口器用舌圧子。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記ボール支持部は、前記ボール部の外表面を摺動する環状のボール受けと、前記ボール部の外表面を摺動し、前記ボール受けに螺着された状態で当該ボール受けに対し進退移動する環状のダイヤルとを備え、
前記ボール受けと前記ダイヤルとは、前記ボール部を挟んで互いに対峙しており、
前記ダイヤルの進出移動により前記ボール受けに対し近付く方向へ移動して前記ボール支持部を圧接状態に変換するようにしている請求項1に記載の開口器用舌圧子。
【請求項3】
前記ボール支持部は、前記ボール部の外表面を周方向から挟む一対の半円弧状部材を備えており、
前記両半円弧状部材の先端同士は回動自在に連結され、前記両半円弧状部材のうちの一方の半円弧状部材の基端は、前記アーム部の他端に設けられているとともに、他方の半円弧状部材の基端を前記一方の半円弧状部材の基端に固定する固定部を備え、前記固定部による前記両半円弧状部材の基端同士の固定により前記ボール支持部を圧接状態に変換している請求項1に記載の開口器用舌圧子。
【請求項4】
前記ロッド部は、外筒とその内部に設けられた軸部材とを備え、
前記ロッド部の他端となる前記外筒の他端には、球体が回転自在に収容され、前記球体は、前記外筒の下端より切欠を介して前記舌圧子片の基端に連結されており、
前記外筒と前記軸部材との間には、前記球体に対する前記軸部材の先端の押圧により前記球体の回転を規制する回転規制手段が設けられている請求項1~請求項3のいずれか1つに記載の開口器用舌圧子。
【請求項5】
前記請求項1~請求項4のいずれか1つに記載の開口器用舌圧子を具備することを特徴とする開口器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科や口腔外科の分野において患者の口を強制的に開口させる開口器に取り付けられた状態で舌の動きを規制する開口器用舌圧子及びこれを具備する開口器に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、歯科や口腔外科の分野において歯部や口腔部などの診断、治療あるいは処置をする際に、患者が口を開口させた状態で舌が邪魔とならないように口腔内での動きを規制しておくようにした開口器用舌圧子は知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このような開口器用舌圧子は、患者自身の上顎及び下顎の歯で上下から噛んだ際に口を開口させた状態に保つ開口器のソケットに嵌入されるボール部が先端寄りに設けられ、開口器により口を開口させた状態で舌を押さえる舌圧子片を先端に有するロッド部を備えている。この場合、ロッド部には、当該ロッド部をボール部に対して進退移動させるハンドルが設けられている。
【0004】
開口器のソケットは、外表面が球面状に形成されたボール部の嵌入位置を手前奥方向へ2段階に変更可能とし、いずれか一方の嵌入位置に嵌入されたボール部を回転させてロッド部の角度及び進出位置を調整することで、舌圧子片を最適な位置に位置付けるようにしている。この状態で、患者自身の上顎及び下顎の歯によって開口器を上下から噛むことで、口を開口させた状態に保ちつつ、ソケット内でボール部を回転不能に押圧してロッド部の角度及び進出位置を固定し、ロッド部の角度及び進出位置が調整された位置で舌圧子片を移動不能に固定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
US5588836A明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記従来の開口器用舌圧子では、ロッド部が角度調整された位置での舌圧子片の固定を患者の噛む力に依存しているため、治療時に噛む力が緩むと、ソケット内でのボール部の押圧力が低下してロッド部の角度が変更され、舌圧子片が移動して舌が不慮に動くおそれがある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、舌圧子片を最適位置に位置付けることができ、患者の噛む力に依存することなく舌圧子片を最適位置に保持して治療時の舌の不慮の動きを確実に防止することができる開口器用舌圧子及びこれを具備する開口器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明では、口を開口させた状態で舌を押さえる舌圧子片を開口器に取り付け可能とする開口器用舌圧子を前提とする。また、前記開口器に一端が取り付け可能とされたアーム部と、前記アーム部の他端に一端が取り付けられたロッド部と、前記ロッド部の他端に設けられた前記舌圧子片とを備える。更に、前記ロッド部の一端を、外表面が球面状に形成されたボール部の中心を通る内周部に挿通するとともに、前記ロッド部を前記ボール部に対し軸線方向に進退可能とする。また、前記ボール部に、前記ロッド部の軸線方向一方側の端部又は軸線方向他方側の端部が開口しかつ当該ロッド部の軸線より半径方向外方へ開口するスリットを設ける。一方、前記アーム部の他端に、前記ボール部の外表面に対し摺動可能に緩接触する緩接状態と前記ボール部の外表面に対し摺動不能に締め付ける圧接状態とに変換されるボール支持部を設ける。そして、前記ボール部を、前記ボール支持部が圧接状態に変換された際に前記スリットにより周方向に収縮させ、前記ボール部に対する前記ロッド部の進退動を規制するようにしている。
【0009】
また、前記ボール支持部に、前記ボール部の外表面を摺動する環状のボール受けと、前記ボール部の外表面を摺動し、前記ボール受けに螺着された状態で当該ボール受けに対し進退移動する環状のダイヤルとを設ける。更に、前記ボール受けと前記ダイヤルとを、前記ボール部を挟んで互いに対峙させている。そして、前記ダイヤルの進出移動により前記ボール受けに対し近付く方向へ移動して前記ボール支持部を圧接状態に変換するようにしていてもよい。
【0010】
また、前記ボール支持部に、前記ボール部の外表面を周方向から挟む一対の半円弧状部材を設ける。更に、前記両半円弧状部材の先端同士を回動自在に連結し、前記両半円弧状部材のうちの一方の半円弧状部材の基端を、前記アーム部の他端に設けるとともに、他方の半円弧状部材の基端を前記一方の半円弧状部材の基端に固定する固定部を設ける。そして、前記固定部による前記両半円弧状部材の基端同士の固定により前記ボール支持部を圧接状態に変換していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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