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公開番号2024043260
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022148349
出願日2022-09-16
発明の名称防音材の設置位置最適化方法
出願人三菱ケミカル株式会社,学校法人早稲田大学
代理人個人,個人,個人
主分類G10K 11/172 20060101AFI20240322BHJP(楽器;音響)
要約【課題】設置可能な防音材の質量制限がある条件下で、防音材の設置位置を最適化し、効果的に制振対象を制振する。
【解決手段】制振対象の構造体の情報から固有振動モードを求めることと、制振対象の構造体に設置可能な防音材の質量上限と、防音材の情報と、に基づいて、防音材の質量上限の範囲において構造体への防音材の設置位置を求めることと、を含む。防音材は、局所共振器または質量体であり、防音材の設置位置を求めることは、構造体の固有振動数が最小となることを目的関数として用いる、または防音材は局所共振器であり、防音材の設置位置を求めることは、固有振動モードにおける局所共振器によるエネルギー散逸の割合であるモード損失係数が最大となることを目的関数として用いる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
制振対象の構造体の情報から固有振動モードを求めることと、
制振対象の前記構造体に設置可能な防音材の質量上限と、前記防音材の情報と、に基づいて、前記防音材の前記質量上限の範囲において前記構造体への前記防音材の設置位置を求めることと、
を含み、
前記防音材は、局所共振器または質量体であり、
前記防音材の設置位置を求めることは、前記構造体の固有振動数が最小となることを目的関数として用いる、防音材の設置位置最適化方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
制振対象の構造体の情報から固有振動モードを求めることと、
前記制振対象の前記構造体に設置可能な防音材の質量上限と、前記防音材の情報と、に基づいて、前記防音材の前記質量上限の範囲において前記構造体への前記防音材の設置位置を求めることと、
を含み、
前記防音材は、局所共振器であり、
前記防音材の設置位置を求めることは、前記固有振動モードにおける前記局所共振器によるエネルギー散逸の割合であるモード損失係数が最大となることを目的関数として用いる、防音材の設置位置最適化方法。
【請求項3】
前記モード損失係数は、前記局所共振器に空間固定の複素バネ定数を適用し、
或る自然数をiとし、
前記固有振動モードのうち、i次の前記固有振動モードに対する前記モード損失係数をηiとし、
固有値の虚部をIm(λr)、実部をRe(λr)とすると、
前記モード損失係数ηiは、前記虚部Im(λr)を前記実部Re(λr)で除した次式(1)で表される、
請求項2に記載の防音材の設置位置最適化方法。
TIFF
2024043260000010.tif
18
170
【請求項4】
前記制振対象の前記構造体の情報は、形状、密度、ヤング率、ポアソン比、固定条件、加振条件を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防音材の設置位置最適化方法。
【請求項5】
前記固有振動モードは、前記制振対象の前記構造体の情報を用い、
前記制振対象の前記構造体と前記防音材からなる系の振動方程式を、有限要素法を用いて解くことで求める、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防音材の設置位置最適化方法。
【請求項6】
前記防音材の情報は、密度および損失係数を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防音材の設置位置最適化方法。
【請求項7】
前記防音材の設置位置を求めることは、
前記構造体において前記防音材を設置可能な領域を細分化することと、
細分化した前記領域を前記目的関数を用いて最適化を行うことと、
を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防音材の設置位置最適化方法。
【請求項8】
前記防音材は、
ゴム弾性を有するシート状の基材と、
前記基材に設けられた共振部と、
を備え、
前記共振部は、基部と、前記基部に支持される錘部と、を有し、
前記錘部は、前記基部よりも大きな質量を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防音材の設置位置最適化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、防音材の設置位置最適化方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
自動車をはじめとする種々の機械の高性能化・高燃費化や建造物の高層化が進んでおり、静音化と軽量化の両立が求められている。そのため、近年では軽量な防音手段の研究開発が進められている。
【0003】
防音材の一種である制振遮音材料の特性は、一般的に質量則に従う。すなわち、騒音低減量の指標として扱われる透過損失は、制振遮音材料の質量と弾性波や音波の周波数との積の対数により決定される。そのため、ある一定周波数の騒音の低減量をより大きくするためには、制振遮音材料の質量を増やさなければならない。しかしながら、制振遮音材料の質量を増やす方法では、機械や建造物の質量や設置箇所の制約により、騒音低減量に限界が生じる。
【0004】
制振遮音材料の質量増加の問題を解決するために、従来から、部材構造の改良がなされている。例えば、石膏ボード、コンクリート、鋼板、ガラス板、樹脂板等の剛性のある平板材を複数枚組み合わせて用いる方法や、石膏ボード等を用いて中空二重壁構造や中空三重壁構造とする方法等が知られている。また、本出願人は先に、質量則を凌駕する遮音性能を実現するために、ゴム弾性を有するシート及び基部と錘部を備えた、局所共振器を2次元で連結した制振遮音シート部材を提案した(特許文献1)。
【0005】
さらに、特許文献2には、振動検出手段と、振動発生手段と、を有するアクティブ制振装置が開示されている。特許文献3、4には、防音材として受動型の動吸振器が設置される構造の設計方法が開示されている。特許文献5には、受動型の動吸振器の設置位置及びその設計方法について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/135409号
特開2016-173164号公報
特開2017-151866号公報
特開2017-110747号公報
特開昭62-233537号公報
【非特許文献】
【0007】
山本祟史,山田祟恭,泉井一浩,西脇眞二,”トポロジー最適化による薄板上の非拘束制振材の配置最適化”,日本機械学会論文集,Vol.80 No809(2014) pp.DR0016
中野陽平,竹澤晃弘,中川興也,北村充,”モード減衰比の向上を目的としたマルチマテリアルトポロジー最適化”,日本機械学会 Dynamics&Design Conference (2016)
Bendsoe M.P.and Sigmund O.“Topology Optimization―Theory, Methods, and Applications”, Springer(2003).
Krister Svanberg,” The method of moving asymptotes-a new method for structural optimization, International Journal for Numerical Methods in Engineering vol.24 359-373(1987)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
制振遮音材料は設置する場所によっても、質量あたりの制振量や遮音量が異なる。そのため、設置可能な制振遮音材料の質量に制限がある条件下で、効果的に制振・遮音を行うためには、制振遮音材料の設置位置を最適化することが重要となる。
【0009】
特許文献2には、装置の設置位置の最適化は記載されているが、振動検出手段と、振動発生手段と、を有するアクティブ制振装置であるため、局所共振器のようなパッシブ制振装置と比較して、装置の大型化および複雑化は避けられない。特許文献3、4には、局所共振器の一種である、受動型の動吸振器が設置される構成が開示されているが、設置位置の最適化には言及されていない。
【0010】
パッシブ型の制振遮音材料を制振対象に設置する場合は、振動の振幅が大きいところにあらかじめ設置することで効果的に制振することが可能である。制振対象の形状や固定条件が単純である場合は、制振遮音材料の効果的な設置位置を容易に推定可能だが、制振対象の形状や固定条件が複雑な場合は、制振遮音材料の効果的な設置位置を決定することは困難である。
(【0011】以降は省略されています)

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