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公開番号2024042207
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146765
出願日2022-09-15
発明の名称回路基材及びその製造方法
出願人信越ポリマー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H05K 3/12 20060101AFI20240321BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】 薄型化や耐薬品性、追従性を向上させ、導電材料を高温で熱処理して導電パターン層の機能を向上させることができ、位置ずれして取り付けに支障を来すのを払拭できる回路基材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 柔軟性を有する剥離層1と、剥離層1に剥離可能に形成される絶縁層3と、絶縁層3に銀含有ペーストで積層形成される導電パターン層4と、導電パターン層4の一部に接着される接着層8と、導電パターン層4の残部に積層形成される複数の変形抑制層9とを備え、剥離層1を、厚さ10μm以上250μm以下のシリコーンエラストマー2としてJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアA硬度を10以上60以下とし、絶縁層3を、樹脂で積層形成してその厚さを10μm以上20μm以下とし、銀含有ペーストを、160℃以上の熱処理で体積抵抗率が低下する銀錯体ペーストインクと銀ナノペーストインクのいずれかとする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
柔軟性を有する剥離層と、この剥離層に剥離可能に形成される絶縁層と、この絶縁層に少なくとも銀含有ペーストにより積層形成される導電パターン層と、この導電パターン層の一部に接着される接着層と、導電パターン層の残部に積層形成される変形抑制層とを含み、
剥離層を、厚さ10μm以上250μm以下のシリコーンエラストマーとし、このシリコーンエラストマーのJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアA硬度を10以上60以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の破断伸びを100%以上1000%以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の引張強さを4MPa以上12MPa以下とし、
絶縁層を、樹脂により積層形成してその厚さを10μm以上とし、
銀含有ペーストを、160℃以上の熱処理により体積抵抗率が低下する銀錯体ペーストインクと銀ナノペーストインクのいずれかとしたことを特徴とする回路基材。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
絶縁層を、熱硬化性ポリオール系の樹脂により積層形成し、この樹脂のJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアD硬度を60以上75以下、JIS K 7171に準拠して測定した場合の曲げ弾性率を500MPa以上2500MPa以下とした請求項1記載の回路基材。
【請求項3】
銀含有ペーストの銀錯体ペーストインクは、チキソトロピー指数が1.7以上1.8以下、固形分が30%wt以上33%wt以下、160℃以上で熱処理された場合の導電パターン層の体積抵抗率を10μΩ・cm以下とするペーストインクである請求項1又は2記載の回路基材。
【請求項4】
銀含有ペーストの銀ナノペーストインクは、熱重量示差熱分析法により測定した場合の銀濃度が50wt%以上、溶剤組成が非水溶性溶剤あるいはアルコール・グリコール混合溶剤のペーストインクである請求項1又は2記載の回路基材。
【請求項5】
柔軟性を有する剥離層に厚さ10μm以上の絶縁層を樹脂により剥離可能に積層形成し、この絶縁層に少なくとも銀含有ペーストを印刷して熱処理することにより導電パターン層を積層形成し、この導電パターン層の一部に接着剤を塗布して硬化させることで接着層を積層するとともに、導電パターン層の残部に変形抑制層を積層形成する請求項1又は2に記載された回路基材の製造方法であって、
剥離層を、厚さ10μm以上250μm以下のシリコーンエラストマーとし、このシリコーンエラストマーのJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアA硬度を10以上60以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の破断伸びを100%以上1000%以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の引張強さを4MPa以上12MPa以下とし、
銀含有ペーストを、160℃以上の熱処理により体積抵抗率が低下する銀錯体ペーストインクと銀ナノペーストインクのいずれかとすることを特徴とする回路基材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用電子機器、産業用電子機器、情報端末機器、家電機器等に使用される回路基材及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来における回路基材は、図示しないが、例えば屈曲可能な基材と、この基材の表面に複数の電極等が配列される導電パターンと、基材の表面に積層されて導電パターンを被覆する保護シートとを備えた自己容量型の静電容量センサに形成され、操作パネルの裏面側に対向設置された後、導電パターンの複数の電極に導体である指が操作パネルを介し選択的に接近すると、電極と指との間の静電容量が変化してタッチ座標を検出する(特許文献1、2参照)。
【0003】
基材は、例えば化学的・物理的高機能性に加え、品質の安定性・均一性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の肉厚の樹脂フィルム等により形成される。また、導電パターンは、基材の表面に所定の導電材料、例えば銀インクやカーボンナノチューブ等がパターン印刷され、熱処理されて乾燥硬化することで形成される。保護シートは、特に限定されるものではないが、例えば弱粘着性を有するシリコーン製の透明シートにより形成され、基材の表面に粘着されて導電パターンに外部から塵埃等が付着するのを有効に防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017‐201272号公報
特開2010‐244776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来における静電容量センサは、以上のように構成され、基材が肉厚の樹脂フィルムの場合、近年要望の強い薄型化を図ることが困難となる。また、基材がポリエチレンテレフタレート樹脂の樹脂フィルムの場合には、薄型化の他、耐薬品性を向上させることも容易ではなく、しかも、樹脂フィルムが脆くなるので、補強を要することがある。
【0006】
また、基材がポリエチレンテレフタレート樹脂の樹脂フィルムの場合、基材の表面に所定の導電材料をパターン印刷して熱処理するとき、ポリエチレンテレフタレート樹脂の耐熱性に配慮して150℃以下の温度で熱処理される。しかしながら、導電材料が150℃以下の温度で熱処理される場合には、導電材料の機能を充分に発揮させることができないことがある。例えば、導電材料が金属化に160℃以上の高温加熱を要する導電インクの場合、150℃以下の温度で熱処理すると、有機物の残存に伴う高抵抗を抑止できないので、導電パターンの体積抵抗率を20μΩ・cm以下にすることがきわめて困難となる。
【0007】
さらに、静電容量センサの保護シートがシリコーンの単なる透明シートの場合、操作パネルが弓なりに湾曲してその曲率が高いようなときには、操作パネルの曲面に保護シートが適切に追従して密接しなかったり、位置ずれして静電容量センサの貼着に支障を来すおそれがある。
【0008】
本発明は上記に鑑みなされたもので、薄型化や耐薬品性、追従性の向上を図ることができ、導電材料を高温で熱処理して導電パターン層の機能を向上させることができ、しかも、位置ずれして取り付けに支障を来すおそれを払拭することのできる回路基材及びその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においては上記課題を解決するため、柔軟性を有する剥離層と、この剥離層に剥離可能に形成される絶縁層と、この絶縁層に少なくとも銀含有ペーストにより積層形成される導電パターン層と、この導電パターン層の一部に接着される接着層と、導電パターン層の残部に積層形成される変形抑制層とを含み、
剥離層を、厚さ10μm以上250μm以下のシリコーンエラストマーとし、このシリコーンエラストマーのJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアA硬度を10以上60以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の破断伸びを100%以上1000%以下、JIS K 6251に準拠して測定した場合の引張強さを4MPa以上12MPa以下とし、
絶縁層を、樹脂により積層形成してその厚さを10μm以上とし、
銀含有ペーストを、160℃以上の熱処理により体積抵抗率が低下する銀錯体ペーストインクと銀ナノペーストインクのいずれかとしたことを特徴としている。
【0010】
なお、絶縁層を、熱硬化性ポリオール系の樹脂により積層形成し、この樹脂のJIS K 6253に準拠して測定した場合のショアD硬度を60以上75以下、JIS K 7171に準拠して測定した場合の曲げ弾性率を500MPa以上2500MPa以下とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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