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公開番号2024040060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2022144895
出願日2022-09-12
発明の名称グリース組成物、転がり軸受および潤滑方法
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10M 169/02 20060101AFI20240315BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】低騒音性、高温高速耐久性を両立するグリース組成物、および該グリース組成物が封入された転がり軸受を提供する。
【解決手段】グリース組成物7は、基油と増ちょう剤と添加剤を含み、基油が合成炭化水素油とエステル油との混合油であり、増ちょう剤が脂肪族ジウレア化合物であり、グリース組成物の初期酸価が2.0mgKOH/g以上であり、添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、および亜鉛(Zn)の元素を含み、グリース組成物7に含まれるこれら元素の合計量が、グリース組成物全量に対して0.50質量%以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基油と増ちょう剤と添加剤を含むグリース組成物であって、
前記基油が合成炭化水素油とエステル油との混合油であり、前記増ちょう剤が脂肪族ジウレア化合物であり、前記グリース組成物の初期酸価が2.0mgKOH/g以上であることを特徴とするグリース組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、および亜鉛(Zn)の元素を含み、前記グリース組成物に含まれるこれら元素の合計量が、前記グリース組成物全量に対して0.50質量%以上であることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
前記添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、およびカルシウム(Ca)の元素を含み、前記グリース組成物に含まれるこれら元素の合計量が、前記グリース組成物全量に対して0.50質量%以上であることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
【請求項4】
前記グリース組成物に含まれる前記元素の合計量が、前記グリース組成物全量に対して1.5質量%以下であることを特徴とする請求項2または請求項3記載のグリース組成物。
【請求項5】
前記グリース組成物を高温環境下に曝した際の該グリース組成物の酸価の経時的変化は、前記初期酸価の値から低下した後、上昇していくという挙動を示すことを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース組成物。
【請求項6】
前記脂肪族ジウレア化合物は、ジイソシアネート成分と2種類の異なる脂肪族モノアミンとを反応して得られる脂肪族ジウレア化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース組成物。
【請求項7】
前記添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、およびカルシウム(Ca)の元素を含み、前記グリース組成物に含まれるこれら元素の合計量が、前記グリース組成物全量に対して0.50質量%以上1.5質量%以下であり、
前記脂肪族ジウレア化合物は、ジイソシアネート成分と2種類の異なる脂肪族モノアミンとを反応して得られる脂肪族ジウレア化合物であり、
前記基油の40℃における動粘度が40mm

/s~70mm

/sであることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
【請求項8】
内輪と、外輪と、該内輪および外輪の間に介在する複数の転動体と、該転動体の周囲に封入されたグリース組成物とを有する転がり軸受であって、
前記グリース組成物が請求項1または請求項2記載のグリース組成物であることを特徴とする転がり軸受。
【請求項9】
モータ用軸受であることを特徴とする請求項8記載の転がり軸受。
【請求項10】
転がり軸受を、合成炭化水素油およびエステル油の混合油からなる基油と脂肪族ジウレア化合物からなる増ちょう剤を含むグリース組成物によって潤滑させる潤滑方法であって、
前記グリース組成物において、酸価の値を、初期酸価の値から低下させた後、上昇させることを特徴とする転がり軸受の潤滑方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリース組成物、該グリース組成物が封入された転がり軸受、および転がり軸受の潤滑方法に関し、特に、家電や産業機器などに用いられる産業機械用モータ、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)などに用いられる駆動用モータなどの高温高速回転で使用され、低騒音と長寿命が要求される転がり軸受に用いられるグリース組成物およびその転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
電動モータに代表される電機機械などの回転支持部に使用される軸受は、内部に潤滑用のグリースが封入されている。このような軸受では、当該グリースを鉄板もしくは芯金にゴム材を加硫接着したゴムシールなどの密封板(シール部材)を用いて密封する形式が一般的に採用されている。
【0003】
近年、これらの軸受は高温高速化が進み、静音性を維持したまま、更なる高温高速耐久性(グリース寿命の長寿命化)に優れることが要求されている。また、静音性の観点などから、耐フレッチング性も求められる。
【0004】
従来から、これらの用途に用いられるグリース組成物としては、主に、基油、増ちょう剤、酸化防止剤の成分などが調整されてきた。例えば、特許文献1では、駆動用モータ軸受のグリース組成物として、特定のジウレア化合物に特定のエステル油を使用したグリース組成物が提案されている。また、特許文献2では、特定の動粘度を有する基油を用いたグリース組成物を潤滑剤として使用することにより、耐フレッチング性を向上させた転がり軸受が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2013/015413号
特開2004-352858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の知見では、低騒音性を維持して、更なる高温高速耐久性が要求される近年のモータ用軸受などのグリース組成物としては不十分である。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、低騒音性、高温高速耐久性を両立するグリース組成物、該グリース組成物が封入された転がり軸受、および転がり軸受の潤滑方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のグリース組成物は、基油と増ちょう剤と添加剤を含むグリース組成物であって、上記基油が合成炭化水素油とエステル油との混合油であり、上記増ちょう剤が脂肪族ジウレア化合物であり、上記グリース組成物の初期酸価が2.0mgKOH/g以上であることを特徴とする。本発明において、グリース組成物の初期酸価とは、調製されたグリース組成物が使用される前(例えば、グリース組成物や該グリース組成物が封入された転がり軸受の出荷時、販売時など)の全酸価(TAN)のことである。
【0009】
上記添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、および亜鉛(Zn)の元素を含み、上記グリース組成物に含まれるこれら元素の合計量が、上記グリース組成物全量に対して0.50質量%以上であることを特徴とする。
【0010】
上記添加剤は、硫黄(S)、リン(P)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、およびカルシウム(Ca)の元素を含み、上記グリース組成物に含まれるこれら元素の合計量が、上記グリース組成物全量に対して0.50質量%以上であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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