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公開番号2024051223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157268
出願日2022-09-30
発明の名称高炉用原料製造装置及び高炉用原料製造方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C10B 31/02 20060101AFI20240404BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】フェロコークス等の高炉用原料の品質及び生産性を高めること可能な高炉用原料製造方法及び高炉用原料製造装置を提供する。
【解決手段】 高炉用原料製造装置は、乾留炉と、前記乾留炉の上方に設けられかつ、前記乾留炉に炭素含有物質を供給する装入シュートと、を有する。前記乾留炉は、壁部によって囲まれている収容部に向けてガスを吐出するガス噴出部を有する。前記ガス噴出部は、前記乾留炉の前記壁部に設けられている熱供給手段よりも上方でありかつ、前記装入シュートの下方の前記壁部に設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
乾留炉本体と、前記乾留炉本体の上方に設けられかつ、前記乾留炉本体に炭素含有物質を供給する装入シュートと、を有する高炉用原料製造装置において、
前記乾留炉本体は、壁部によって囲まれている収容部に向けてガスを吐出するガス噴出部を有し、
前記ガス噴出部は、前記乾留炉本体の前記壁部に設けられている熱供給手段よりも上方でありかつ、前記装入シュートの下方の前記壁部に設けられている高炉用原料製造装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ガス噴出部は、前記乾留炉本体に堆積された前記炭素含有物質と接しない位置に前記ガスを吐出する吐出口が設けられ、
前記吐出口は、その少なくとも一部が、前記乾留炉本体に堆積された前記炭素含有物質の頂点よりも下方に位置する請求項1に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項3】
前記乾留炉本体は、その奥行方向において互いに対向して配置されている一対の壁部を有し、
前記ガス噴出部は、前記奥行方向に前記ガスを吐出する請求項1又は2に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項4】
前記装入シュートは、前記一対の壁部のうちの一方に設けられ、
前記ガス噴出部は、前記装入シュートが設けられている一方の前記壁部から前記一対の壁部が互いに対向する方向に前記ガスを吐出する請求項3に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項5】
前記ガス噴出部は、前記ガスを15~20m/sの流速で吐出する請求項1又は2に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項6】
前記ガス噴出部は、前記ガスを15~20m/sの流速で吐出する請求項3に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項7】
前記ガス噴出部は、前記ガスを15~20m/sの流速で吐出する請求項4に記載の高炉用原料製造装置。
【請求項8】
前記ガス噴出部は、前記ガスを吐出する吐出口を有し、
前記一対の壁部間の距離と、前記ガス噴出部の前記吐出口の下端から前記乾留炉に供給された前記炭素含有物質の装入物の頂点までの高さが、が次式を満たす、請求項3に記載の高炉用原料製造装置。
0.07≦d/W≦0.15
d:ガス噴出部の吐出口の下端から装入物の頂点までの高さ
W:一対の壁部間の距離
【請求項9】
前記ガス噴出部は、前記ガスを吐出する吐出口を有し、
前記一対の壁部間の距離と、前記ガス噴出部の前記吐出口の下端から前記乾留炉に供給された前記炭素含有物質の装入物の頂点までの高さが、が次式を満たす、請求項4に記載の高炉用原料製造装置。
0.07≦d/W≦0.15
d:ガス噴出部の吐出口の下端から装入物の頂点までの高さ
W:一対の壁部間の距離
【請求項10】
前記ガス噴出部は、前記ガスを吐出する吐出口を有し、
前記一対の壁部間の距離と、前記ガス噴出部の前記吐出口の下端から前記乾留炉に供給された前記炭素含有物質の装入物の頂点までの高さが、が次式を満たす、請求項5に記載の高炉用原料製造装置。
0.07≦d/W≦0.15
d:ガス噴出部の吐出口の下端から装入物の頂点までの高さ
W:一対の壁部間の距離
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成型コークス、特にフェロコークス等の高炉において使用される高炉用原料製造装置及び高炉用原料製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の観点から、鉄鋼業界においてCO

ガスの発生量の低減が求められている。このため、化石燃料の使用量の削減は、急務となっている。鉄鋼業においては、高炉内で鉄鉱石を炭素(石炭をコークス炉で乾留して製造したコークス)で還元することにより、溶銑を製造している。そして、コークス原単位の低減のため、フェロコークスを高炉用原料として用いる技術の開発が行われている。フェロコークスは、石炭に鉄鉱石を一定量混合して塊成化した後、乾留処理を施すことでコークス中に微細な金属鉄粒子を分散させたものであり、金属鉄の触媒作用によりコークスの反応性を高めた成型コークスである。
【0003】
フェロコークスの乾留方法として、竪型の乾留炉を用いる方法が提案されている。特許文献1には、上部に乾留ゾーン、下部に冷却ゾーンを有する竪型乾留炉が開示されている。竪型乾留炉におけるフェロコークスの製造方法は、装入装置を用いて炭素含有物質と鉄含有物質とからなる成型物を竪型乾留炉に装入する装入工程と、乾留ゾーンにおいて加熱ガスを吹き込むと共に成型物を乾留しフェロコークスを製造する乾留工程と、冷却ゾーンにおいて冷却ガスを吹き込むことでフェロコークスを冷却する冷却工程と、竪型乾留炉の炉頂部の排出口から炉内ガスを排出する炉内ガス排出工程と、冷却ゾーン下部からフェロコークスを排出するフェロコークス排出工程とを有している。
【0004】
乾留工程では、乾留ゾーンの中間部分の低温ガス吹き込み羽口から低温ガスを、乾留ゾーンの下部の高温ガス吹き込み羽口から高温ガスを、それぞれ炉内に吹き込むことで成型物を加熱する。冷却工程では、冷却ゾーンの下部の冷却ガス吹き込み羽口から冷却ガスを吹き込むことで、フェロコークスの冷却を行う。
【0005】
ここで、フェロコークスの生産量を増加させるためには、竪型乾留炉の容積を大きくする必要がある。一般的に、装入物は、斜めに傾いた装入シュートを用いて斜め方向を装入方向として装入されるが、加熱ガスおよび冷却ガスは、竪型乾留炉の奥行方向(装入物の装入方向の水平成分に平行)に噴射されるため、ガスを炉内中央部まで浸透させるには奥行方向の内寸を一定以下に抑える必要がある。よって、竪型乾留炉は奥行方向に比べて炉幅方向(乾留炉横断面において奥行方向と直交する方向)を長い内寸として構成し、大きな容積を確保している。
【0006】
また、特許文献2には、材料の均一装入(搬送)方法として、搬送路の幅方向中央部から出口側へ向かって放射状に下る傾斜面を有する分散誘導部を設けることで、材料を放射状に分散させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-057970号公報
特開2011-162271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、奥行方向に比べて炉幅方向のサイズを大きくした構造を有する竪型乾留炉では、炉幅方向のサイズに対応して炭素含有物質を均等に分散させるために、装入シュートを炉幅方向の全ての位置に対応するよう多数配置することが困難である。一方、成型物と装入シュートの壁面とが衝突すること又は、成型物同士が衝突することで生成した粉体は偏析しやすく、竪型乾留炉の炉内底部において、装入シュート側に密集する傾向にある。これは、装入シュート内を通過する過程で、装入物中の粉体の大部分が成型物の間をすり抜けて沈降することで、乾留炉へ到達するまでに装入物が成型物層(上層)と粉体層(下層)との2層に分離することを原因とする。1トンの成型物を装入した場合、乾留炉内に突入する際の装入物の厚みは、最大で150mm程度になるが、成型物はその下側に存在する粉体分高い位置から装入されるため、装入口から離れた位置まで飛来しやすい一方で、下層の粉体は装入口近傍に落下する。
【0009】
また、竪型乾留炉の炉内底部において、堆積した成型物は、安息角に応じて形成された山形の斜面となる。そして、形成された山形の斜面は、頂部に近くなる程傾斜が大きくなる。そのため、粉体は、装入口から離れた位置に着地した場合であっても、装入口側に多少押し戻されて静止する。よって、粉体は、着地してから静止するまでの移動距離が大きくなる。即ち、成型物による山形の斜面は、乾留炉の奥行方向の分散を低減させ、粉体の著しい偏在を引き起こす。粉体の偏析によって、炉内のガス流れが不均一となり、成型物の乾留不良等の問題が生じる。
【0010】
また、特許文献2に開示された分散誘導部は、粉体の飛距離に影響しないため、当該分散誘導部を設置しても、装入口側の粉体偏析を解消できない。
(【0011】以降は省略されています)

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