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公開番号2024052268
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158863
出願日2022-09-30
発明の名称コーク量の推算方法
出願人一般財団法人石油エネルギー技術センター
代理人個人,個人,個人
主分類C10G 99/00 20060101AFI20240404BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】流動接触分解装置類におけるコーク生成量高精度で推算する新たな手法を提供する。
【解決手段】
流動接触分解装置類におけるコーク生成量をコンピュータにより推算する方法であって、
(1)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FT-ICR-MS)を用いる原料油分析の結果に基づいて、シングルコア分子およびダブルコア分子のいずれかに分類される原料油中の各コア分子の構成成分情報を求めるステップ、および
(2)総環数が4以上である上記各コア分子の構成成分情報に基づき、上記コーク生成量を算出するステップ
を含む方法を提供する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
流動接触分解装置類におけるコーク生成量をコンピュータにより推算する方法であって、
(1)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FT-ICR-MS)を用いる原料油分析の結果に基づいて、シングルコア分子およびダブルコア分子に分類される原料油中の各コア分子の構成成分情報を求めるステップ、および
(2)総環数が4以上である前記各コア分子の構成成分情報に基づき、前記コーク生成量を算出するステップ
を含む、方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記流動接触分解装置類が、流動接触分解(FCC)装置または残油流動接触分解(RFCC)装置である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(1)における前記原料油中のコア分子の構成成分情報が、原料油中のシングルコア分子およびダブルコア分子の存在量または存在割合を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ステップ(1)が、前記原料油中のシングルコア分子およびダブルコア分子を、総環数、芳香族環数およびナフテン環数を含む構造因子に基づいてランピングすることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(2)が、前記コーク生成量を、原料油およびその反応条件毎に予め設定された回帰係数を用いて算出することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(2)において、総環数が4以上である前記コア分子が、コークに変換されるものと推定する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(2)の前記各コア分子における総炭素数とナフテン環数の組合せが、総炭素数が5以上かつナフテン環が2以上、総炭素数が8以上かつナフテン環が2、および総炭素数が9以上かつナフテン環が1以下から選択される少なくとも一つのものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
前記原料油の密度が0.8~1.0である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項9】
前記原料油における残留炭素分が0.1~6.0量%である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項10】
前記原料油は軽質留分または重質留分である、請求項1または2に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流動接触分解装置類におけるコーク生成量の推算方法に関し、より詳細には、RFCCをはじめとする流動接触分解装置類におけるコーク生成量をコンピュータにより推算する方法、当該方法を用いた流動接触分解装置類の運転方法、それらを実行させるコンピュータプログラム、それを記録した記録媒体およびそれを記憶したコンピュータに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
流動接触分解は、重質油をはじめとする石油原料と触媒とを接触させて分解し、製品価値の高い軽質油、中間留分等に変換する反応である。流動接触分解には、主に脱硫減圧軽油(DSVGO)を原料とする流動接触分解(FCC)装置や主に脱硫常圧残油(DSAR)を原料とする残油流動接触分解(RFCC)装置等の流動接触分解装置類が広く使用されており、製油所の収益向上を図る技術開発の鍵と位置付けられている。
【0003】
流動接触分解においては、コーク発生による触媒の反応効率の低下がしばしば問題となることから、コークの付着した触媒は通常、再生塔で燃焼処理され、さらに燃焼後の触媒は再利用に付される。そのため、コーク生成による流動接触分解の効率低下を回避する観点から、原料の性状、触媒の種類を含めた反応条件等に応じてコーク生成量を推算し、最適運転を実現するための様々な検討がなされている。(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかしながら、流動接触分解装置類においては、コークの生成量の推算に利用しうる原料油中の構成成分の分子構造や存在量は何ら報告されておらず、コーク生成量を高精度で推算することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-66203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような技術状況下、本出願人は、鋭意検討した結果、流動接触分解装置類における生成油の得率の推算において、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FT-ICR-MS)により得られる原料油の特定の構成成分情報に基づき、流動接触分解装置類におけるコーク生成量を高精度で推算し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0007】
したがって、本発明は、流動接触分解装置類において、コーク生成量を高精度で推算することを一つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明者らは、以下の本発明を創出した。即ち、本発明の要旨は以下のとおりである。
本発明の一実施態様において、流動接触分解装置類におけるコーク生成量をコンピュータにより推算する方法は、
(1)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析(FT-ICR-MS)を用いる原料油分析の結果に基づいて、シングルコア分子およびダブルコア分子に分類される原料油中の各コア分子の構成成分情報を求めるステップ、および
(2)総環数が4以上である上記各コア分子の構成成分情報に基づき、上記コーク生成量を算出するステップ
を含むことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の別の実施態様においては、上記方法を用いた流動接触分解装置類の運転方法や、それらを実行させるコンピュータプログラム、それを記録した記録媒体およびそれを記憶したコンピュータも提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、流動接触分解装置類において、コーク生成量を高精度で推算することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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