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公開番号2024039716
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2022144291
出願日2022-09-12
発明の名称熱電変換材料および熱電変換素子
出願人artience株式会社
代理人
主分類H10N 10/856 20230101AFI20240315BHJP()
要約【課題】
熱電変換性能と耐薬品性に優れた熱電変換材料を提供すること。
【解決手段】
水素化ニトリルゴム(A)と、導電性材料(B)とを含む熱電変換材料、および該熱電変換材料を含んでなる熱電変換膜と、電極とを有し、前記熱電変換膜と前記電極とが、電気的に接続されていることを特徴とする熱電変換素子。好ましくは熱電変換材料は、水素化ニトリルゴム(A)が、アクリロニトリルに由来する単位を10質量%以上50質量%未満含む熱電変換材料を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水素化ニトリルゴム(A)と、導電性材料(B)とを含む熱電変換材料。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
水素化ニトリルゴム(A)が、アクリロニトリルに由来する単位を10質量%以上50質量%未満含む請求項1記載の熱電変換材料。
【請求項3】
水素化ニトリルゴム(A)の含有率が、導電性材料(B)に対して1質量%以上100質量%以下である請求項1記載の熱電変換材料。
【請求項4】
さらに、無機金属塩、無機塩基および有機塩基からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1記載の熱電変換材料。
【請求項5】
導電性材料(B)が、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェンおよびカーボンブラックからなる群より選ばれた1種以上を含む請求項1記載の熱電変換材料。
【請求項6】
請求項1~5いずれか記載の熱電変換材料を含んでなる熱電変換膜と、電極とを有し、前記熱電変換膜と前記電極とが、電気的に接続されていることを特徴とする熱電変換素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電変換材料および熱電変換素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
熱を電気に変換する熱電変換技術は、自然界における様々な熱に加え、工場・車・家庭から排出される排熱や体温等の微弱な熱エネルギーを電気に変換できるクリーンエネルギーとして注目されている。熱電変換技術に活用される熱電効果は様々存在するが、半導体や金属の組合せにより構成される材料の両端に2つの異なる温度を与えた際、その温度差に応じて材料内に生じた電子勾配により起電力が発生するゼーベック効果を活用したシステムが主流である。
【0003】
熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換できる熱電変換材料は、熱電発電素子やペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。熱電変換素子とは、熱を電力に変換する素子であり、一般的には半導体や金属の組合せによって構成される。代表的な熱電変換素子としては、p型半導体単独、n型半導体単独、またはp型半導体とn型半導体との組合せ、に分類される。より大きな電位差を得るために、熱電変換素子では、一般的に、材料としてp型半導体とn型半導体とを組合せて用いる。
【0004】
また、熱電変換素子は、ペルチェ素子に代表されるように、多数の素子を板状、または円筒状に組合せてなる熱電モジュールとして使用される。熱エネルギーを直接電力に変換することができるため、例えば、体温で作動する腕時計、地上用発電および人工衛星用発電における電源として利用できる。熱電変換素子の性能は、熱電変換材料の性能、およびモジュールの耐久性等に依存する。
【0005】
非特許文献1に記載されているとおり、熱電変換材料の性能を表す指標として、無次元熱電性能指数ZTが用いられる。また、熱電変換材料の性能を表す指標として、パワーファクターPF(=S2・σ)を用いる場合もある。
上記、無次元熱電性能指数ZTは、下記式(1)により表される。
ZT=((S2・σ)/к)・T 式(1)
ここで、Sはゼーベック係数(V/K)、σは導電率(S/m)、Tは絶対温度(K)、およびкは熱伝導率(W/(m・K))である。熱伝導率кは下記式(2)で表される。
к=α・ρ・C 式(2)
ここで、αは熱拡散率(m
2
/s)、ρは密度(kg/m
3
)、およびCは比熱容量(J/(kg・K))である。
すなわち、熱電変換の性能(以下、熱電特性とも称す)を向上させるには、ゼーベック係数または導電率を向上させ、その一方で熱伝導率を低下させることが重要である。
【0006】
近年、従来の無機材料に代えて、有機材料を用いた熱電変換素子に関する検討が進められている。有機材料は、軽量である上に優れた成型性を有し、かつ無機材料よりも優れた可撓性を有するため、それ自身が分解しない温度範囲での汎用性が高い。また、印刷技術等を容易に活用できるため、製造エネルギーや製造コストの面でも無機材料より有利である。
【0007】
例えば、特許文献1には、有機色素骨格を有する高分子分散剤とカーボンナノチューブ(CNT)とを含有する熱電変換材料およびそれを用いた熱電変換素子が開示されている。また、特許文献2には、キャリア輸送特性を有する多環芳香族環とアルキル基を含む置換基とが結合した導電性化合物を含む熱電変換材料およびそれを用いた熱電変換素子が開示されている。しかしながら、特許文献1の発明では、熱電変換素子として十分な性能が得られてはいなかった。また、特許文献2の発明では、導電率が10
-8
~10
-7
S/cmと低く、熱電変換素子として実用的な値を得ることができていない。
また、熱電変換素子を作製するにあたり、耐久性や実用性を向上させるために熱電変換材料に対して封止や積層等様々な加工が必要になる。そのような所作の際には、熱電変換材料に耐薬品性が不可欠であるが、従来知られている熱電変換材料は、耐薬品性に乏しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2015/050113号
国際公開第2015/129877号
【非特許文献】
【0009】
梶川武信著、「熱電変換技術ハンドブック(初版)」、エヌ・ティー・エス出版、19頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、熱電変換性能と耐薬品性に優れた熱電変換材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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