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公開番号2024059723
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2024021723,2022209874
出願日2024-02-16,2019-05-21
発明の名称発光素子
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H10K 50/11 20230101AFI20240423BHJP()
要約【課題】新規の有機化合物であるベンゾフロピリミジン誘導体またはベンゾチエノピリミジン誘導体を発光層に用いた発光素子を提供する。
【解決手段】一対の電極と、一対の電極間の発光層と、を有し、発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、第1の有機化合物と第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024059723000084.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">43</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">167</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物(ただし、式(1)で表される化合物を除く)と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000068.jpg
27
167
(式(G1)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香族炭化水素環を形成する炭素数は6以上25以下であり、前記芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾール環、またはトリフェニルアミン構造のいずれか一または複数が結合した基を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
JPEG
2024059723000069.jpg
44
167
(式(1)中、Qは酸素または硫黄を表す。また、A

およびA

は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の多環式芳香族炭化水素を示す。また、mは、0乃至4の整数のいずれか一を表す。また、nは、1乃至4の整数のいずれか一を表す。また、R

乃至R
12
は、それぞれ独立に、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3乃至7のシクロアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基のいずれか一を表す。)
続きを表示(約 6,800 文字)【請求項2】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物(ただし、式(1)で表される化合物を除く)と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
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2024059723000070.jpg
27
167
(式(G1)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環または置換もしくは無置換のナフタレン環を表し、前記ベンゼン環または前記ナフタレン環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾール環、またはトリフェニルアミン構造のいずれか一または複数が結合した基を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
JPEG
2024059723000071.jpg
44
167
(式(1)中、Qは酸素または硫黄を表す。また、A

およびA

は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の多環式芳香族炭化水素を示す。また、mは、0乃至4の整数のいずれか一を表す。また、nは、1乃至4の整数のいずれか一を表す。また、R

乃至R
12
は、それぞれ独立に、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3乃至7のシクロアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項3】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000072.jpg
27
167
(式(G1)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環を表し、前記ベンゼン環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾール環、またはトリフェニルアミン構造のいずれか一または複数が結合した基を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項4】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000073.jpg
27
167
(式(G1)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のナフタレン環を表し、前記ナフタレン環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾール環、またはトリフェニルアミン構造のいずれか一または複数が結合した基を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項5】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物(ただし、式(1)で表される化合物を除く)と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000074.jpg
27
167
(式(G1)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

は、同一の置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香族炭化水素環を形成する炭素数は6以上25以下であり、前記芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾール環、またはトリフェニルアミン構造のいずれか一または複数が結合した基を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
JPEG
2024059723000075.jpg
44
167
(式(1)中、Qは酸素または硫黄を表す。また、A

およびA

は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の多環式芳香族炭化水素を示す。また、mは、0乃至4の整数のいずれか一を表す。また、nは、1乃至4の整数のいずれか一を表す。また、R

乃至R
12
は、それぞれ独立に、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3乃至7のシクロアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項6】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000076.jpg
29
167
(式(G2)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香族炭化水素環を形成する炭素数は6以上25以下であり、前記芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一であり、また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、αは置換もしくは無置換のフェニレン基を表し、tは0乃至4の整数を表す。また、Ht
uni
はピロール環構造、フラン環構造、またはチオフェン環構造のいずれか一を有する複素芳香環を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項7】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000077.jpg
34
167
(式(G3)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香族炭化水素環を形成する炭素数は6以上25以下であり、前記芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一であり、また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Ht
uni
はピロール環構造、フラン環構造、またはチオフェン環構造のいずれか一を有する複素芳香環を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項8】
一対の電極と、前記一対の電極間の発光層と、を有し、
前記発光層は、式(G1)で表される第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、有機金属錯体と、を有し、
前記第2の有機化合物は、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体またはジベンゾフラン誘導体であり、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とは、励起錯体を形成する組み合わせである、発光素子。
JPEG
2024059723000078.jpg
37
167
(式(G4)中、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香族炭化水素環を形成する炭素数は6以上25以下であり、前記芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、該置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一であり、また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また、Ht
uni
はピロール環構造、フラン環構造、またはチオフェン環構造のいずれか一を有する複素芳香環を表す。また、R

は、水素、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12のヘテロアリール基のいずれか一を表す。)
【請求項9】
請求項6乃至請求項8のいずれか一において、
前記Ht
uni
は、式(Ht-1)~(Ht-26)のいずれか一で表される、発光素子。
JPEG
2024059723000079.jpg
199
167
(式(Ht-1)~(Ht-26)中、Qは酸素または硫黄を表す。また、R

~R
71
はそれぞれ1乃至4の置換基を表し、かつそれぞれ独立に水素、炭素数1~6のアルキル基、または置換もしくは無置換のフェニル基のいずれか一を表す。また、Ar

は、置換もしくは無置換の炭素数6乃至13のアリール基を表す。)
【請求項10】
請求項6乃至請求項9のいずれか一において、
Ar

、Ar

、Ar

、およびAr

がそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のベンゼン環または置換もしくは無置換のナフタレン環である、発光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、有機化合物、発光素子、発光装置、電子機器、および照明装置に関す
る。但し、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。すなわち、本発明の一態
様は、物、方法、製造方法、または駆動方法に関する。または、本発明の一態様は、プロ
セス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に
関する。また、具体的には、半導体装置、表示装置、液晶表示装置などを一例として挙げ
ることができる。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
一対の電極間にEL層を挟んでなる発光素子(有機EL素子ともいう)は、薄型軽量、入
力信号に対する高速な応答性、低消費電力などの特性を有することから、これらを適用し
たディスプレイは、次世代のフラットパネルディスプレイとして注目されている。
【0003】
発光素子は、一対の電極間に電圧を印加することにより、各電極から注入された電子およ
びホールがEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質(有機化合物)が励起状
態となり、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。なお、励起状態の種類としては
、一重項励起状態(S

)と三重項励起状態(T

)とがあり、一重項励起状態からの発
光が蛍光、三重項励起状態からの発光が燐光と呼ばれている。また、発光素子におけるそ
れらの統計的な生成比率は、S

:T

=1:3であると考えられている。発光物質から
得られる発光スペクトルはその発光物質特有のものであり、異なる種類の有機化合物を発
光物質として用いることによって、様々な発光色の発光素子を得ることができる。
【0004】
この様な発光素子に関しては、その素子特性を向上させる為に、素子構造の改良や材料開
発等が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-182699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の一態様では、新規の有機化合物を提供する。また、本発明の別の一態様
では、新規の有機化合物であるベンゾフロピリミジン誘導体またはベンゾチエノピリミジ
ン誘導体を提供する。また、本発明の一態様では、発光素子に用いることができる新規な
有機化合物を提供する。また、本発明の一態様では、発光素子のEL層に用いることがで
きる、新規な有機化合物を提供する。また、本発明の一態様である新規な有機化合物を用
いた信頼性の高い新規な発光素子を提供する。また、新規な発光装置、新規な電子機器、
または新規な照明装置を提供する。なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げ
るものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必
要はない。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明
らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出
することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、ベンゾフロピリミジン誘導体またはベンゾチエノピリミジン誘導体で
あり、下記一般式(G1)で表される有機化合物である。また、下記一般式(G1)で表
されるようにベンゾフロピリミジン骨格またはベンゾチエノピリミジン骨格の8位に芳香
族炭化水素環が複数連結(具体的には2乃至4個の芳香族炭化水素環が連結)した構造を
有する。
【0008】
JPEG
2024059723000002.jpg
43
167
【0009】
上記一般式(G1)において、Qは酸素または硫黄を表す。Ar

、Ar

、Ar

、お
よびAr

はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、前記芳香
族炭化水素環の置換基は、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数1乃至6のアルコ
キシ基、または炭素数5乃至7の単環式飽和炭化水素基、または炭素数7乃至10の多環
式飽和炭化水素基、またはシアノ基のいずれか一であり、前記芳香族炭化水素環を形成す
る炭素数は6以上25以下である。また、mおよびnはそれぞれ0または1である。また
、Aは総炭素数12乃至100の基であり、かつ、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレ
ン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ジベンゾチオフェン環を含む複素芳香環、
ジベンゾフラン環を含む複素芳香環、カルバゾール環を含む複素芳香環、ベンゾイミダゾ
ール環、トリフェニルアミン構造のいずれか一または複数を有する。また、R

は、水素
、炭素数1乃至6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5乃至7の単環式飽和炭化
水素基、置換もしくは無置換の炭素数7乃至10の多環式飽和炭化水素基、置換もしくは
無置換の炭素数6乃至13のアリール基、または置換もしくは無置換の炭素数3乃至12
のヘテロアリール基を表す。
【0010】
また、本発明の別の一態様は、ベンゾフロピリミジン誘導体またはベンゾチエノピリミジ
ン誘導体であり、下記一般式(G2)で表される有機化合物である。また、下記一般式(
G2)で表されるようにベンゾフロピリミジン骨格またはベンゾチエノピリミジン骨格の
8位に芳香族炭化水素環が複数連結(具体的には2乃至4個の芳香族炭化水素環が連結)
した構造を有し、4位に少なくとも正孔輸送性を有する骨格を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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