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公開番号2024066983
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-16
出願番号2023142206
出願日2023-09-01
発明の名称磁歪膜および電子デバイス
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H10N 35/80 20230101AFI20240509BHJP()
要約【課題】磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場HTHを低減することが可能な磁歪膜と、それを有する電子デバイスを提供すること。
【解決手段】膜厚の方向に垂直な横断面で、強磁性に寄与する特定元素が周囲よりもリッチなリッチ領域が、網目状に観察される磁歪膜。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
膜厚の方向に垂直な横断面で、強磁性に寄与する特定元素が周囲よりもリッチなリッチ領域が、網目状に観察される磁歪膜。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記横断面で、前記リッチ領域の間に、前記リッチ領域に含まれる前記特定元素の含有量よりも前記特定元素がプアなプア領域が存在し、前記プア領域は、連続的または相互に断続的に連なっている前記リッチ領域に囲まれている部分を有する請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項3】
前記リッチ領域は、膜厚の方向に所定高さ以上で連続している請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項4】
前記横断面で、前記リッチ領域の幅が1~10nmの範囲内である請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項5】
前記横断面で、所定長さの仮想直線に沿って、前記特定元素の極大値が複数観察され、
隣り合う前記極大値の間の距離が、3~15nmの範囲内である請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項6】
前記特定元素の前記極大値は、60nmの長さの前記仮想直線の間に、5つ以上観察される請求項5に記載の磁歪膜。
【請求項7】
非晶質である請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項8】
前記特定元素は、少なくともFeを含む請求項1に記載の磁歪膜。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の磁歪膜を有する電子デバイス。
【請求項10】
前記磁歪膜と圧電体とが積層された積層体を有し、
前記磁歪膜の膜厚方向からみた平面視で前記積層体の一部と重なり、前記積層体を支持する支持部材を有する請求項9に記載の電子デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁歪膜、および磁歪膜を有する電子デバイスに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1および特許文献2に示すような磁歪膜は、外部から磁場が印可されると伸びや縮みなどの変位を発生させる性質(磁歪特性)を有している。磁歪膜は、様々な電子デバイスに応用され、アクチュエータ、スピーカ、磁気センサ、発電デバイス、エネルギー変換デバイスなどの電子デバイスに応用されている。
【0003】
振動アクチュエータやスピーカとして利用する場合は、磁気歪定数dλ/dHが大きいほど電流に対しての立ち上がりが早くなる。また、磁気歪定数dλ/dHが大きいほど、応力に対する磁化の変化(感度)が大きくなる。各電子デバイスにおいて、磁歪膜には大きな磁気歪定数dλ/dHとともに、微小な外部磁場に対しても出力可能とするために、しきい磁場H
TH
の低減も求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2011/016399号
特開平6-220602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場H
TH
を低減することが可能な磁歪膜と、それを有する電子デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場H
TH
を低減することが可能な磁歪膜について鋭意検討した結果、膜厚の方向に垂直な横断面で、強磁性に寄与する特定元素が周囲よりもリッチなリッチ領域が、網目状に観察される磁歪膜が、しきい磁場H
TH
を低減させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明の磁歪膜は、膜厚の方向に垂直な横断面で、強磁性に寄与する特定元素が周囲よりもリッチなリッチ領域が、網目状に観察される。本発明の磁歪膜では、磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場H
TH
が小さいため、微小な外部磁場に対しても応答可能である。
【0008】
好ましくは、前記横断面で、前記リッチ領域の間に、前記リッチ領域に含まれる前記特定元素の含有量よりも前記特定元素がプアなプア領域が存在し、前記プア領域は、連続的または相互に断続的に連なっている前記リッチ領域に囲まれている部分を有する。このようにリッチ領域が網目状に観察される磁歪膜によれば、さらに、磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場H
TH
を低減させることができる。
【0009】
好ましくは、前記リッチ領域は、膜厚の方向に所定高さ以上で連続している。このようにリッチ領域が網目状に観察される磁歪膜によれば、さらに、磁気歪定数dλ/dHが大きく、さらにしきい磁場H
TH
を低減させることができる。
【0010】
好ましくは、前記横断面で、前記リッチ領域の幅が1~10nmの範囲内である。このようにリッチ領域が網目状に観察される磁歪膜によれば、磁気歪定数dλ/dHが大きく、よりさらに、しきい磁場H
TH
を低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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