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公開番号2024039327
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022143795
出願日2022-09-09
発明の名称電圧調整装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 3/12 20060101AFI20240314BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】タップ切換の有無を効率的に判定することが可能な電圧調整装置を提供する。
【解決手段】電圧調整装置は、交流を電源から負荷に配電する配電線に2次巻線が直列に接続される直列変圧器と、前記配電線に1次巻線が並列に接続された調整変圧器と、前記調整変圧器の1又は複数の巻線が有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器とを含む電圧調整装置であって、前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、前記電源側の電圧を示す1次側電圧値と、前記負荷側の電圧を示す2次側電圧値とを、時間経過に応じて複数回に亘って取得し、前記取得した1次側電圧値及び2次側電圧値それぞれによる検出電圧比率を算出し、算出した複数の前記検出電圧比率における変化量に基づき、タップ切換の有無を判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
交流を電源から負荷に配電する配電線に2次巻線が直列に接続される直列変圧器と、
前記配電線に1次巻線が並列に接続された調整変圧器と、
前記調整変圧器の1又は複数の巻線が有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器と
を含む電圧調整装置であって、
前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記電源側の電圧を示す1次側電圧値と、前記負荷側の電圧を示す2次側電圧値とを、時間経過に応じて複数回に亘って取得し、
前記取得した1次側電圧値及び2次側電圧値それぞれによる検出電圧比率を算出し、
算出した複数の前記検出電圧比率における変化量に基づき、タップ切換の有無を判定する
電圧調整装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記時間経過において、連続する2つの前記検出電圧比率による差分の絶対値を算出し、
算出した前記差分の絶対値が、予め定められた閾値よりも大きい場合、タップ切換が行われたと判定し、
算出した前記差分の絶対値が、予め定められた閾値以下の場合、タップ切換が行われていないと判定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
前記検出電圧比率は、前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に対応する前記調整変圧器の巻数比による偏差を含む伝達関数に対応する
請求項2に記載の電圧調整装置。
【請求項4】
前記伝達関数は、前記直列変圧器の個数、及び前記直列変圧器の巻数比を含む
請求項3に記載の電圧調整装置。
【請求項5】
前記伝達関数は、前記タップ位置の個数に応じた複数の定数として定義される
請求項4に記載の電圧調整装置。
【請求項6】
順送電状態において、前記伝達関数は、1/(1-K・Ns・Nt(n))にて示される
請求項5に記載の電圧調整装置。
但し、
K:直列変圧器の個数
Ns:直列変圧器の巻数比
Nt(n):調整変圧器における素通しに対する偏差
n:タップ位置
【請求項7】
逆送電状態において、前記伝達関数は、1-K・Ns・Nt(n)にて示される
請求項6に記載の電圧調整装置。
但し、
K:直列変圧器の個数
Ns:直列変圧器の巻数比
Nt(n):調整変圧器における素通しに対する偏差
n:タップ位置
【請求項8】
前記調整変圧器は、1つの巻線を有する単巻変圧器、又は複数の巻線を有する複巻変圧器である
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電圧調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧調整装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
いわゆる間接切換方式による電圧調整装置は、2次巻線が配電線に直列に接続される直列変圧器と、1次巻線が配電線に並列に接続され、2次巻線に複数のタップが設けられた調整変圧器と、該複数のタップを切り換えて直列変圧器の1次巻線に接続するタップ切換器とを備えている。
【0003】
タップ切換器は、直列変圧器の1次巻線に接続するタップを切り換えるための切換スイッチと、タップ切換を行う過程でタップ間に流れる矯絡電流を制限する限流抵抗器等の限流素子と、該限流素子のタップ間への接続及び切り離しを行う矯絡用スイッチとを有する。限流抵抗器及び矯絡用スイッチは直列に接続されている。タップ切換器は、切換スイッチ及び矯絡用スイッチを所定のシーケンスでオンオフすることにより、調整変圧器から直列変圧器の1次巻線に印加する調整電圧の大きさ及び極性を切り換える。
【0004】
限流抵抗器及び矯絡用スイッチの直列回路には、機械接点を有する電磁接触器等の開閉器が並列に接続されている(特許文献1参照)。この開閉器は、切換スイッチが制御不能になった場合及び配電線における短絡事故等の原因によってタップ切換器に大電流が流れた場合に閉路されるようになっている。この場合の機械接点としては、電源喪失の場合に閉路されるようにb接点(常閉接点)が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-312612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された開閉器は、タップ切換の有無を効率的に判定する観点について考慮されていない。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タップ切換の有無を効率的に判定することが可能な電圧調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、交流を電源から負荷に配電する配電線に2次巻線が直列に接続される直列変圧器と、前記配電線に1次巻線が並列に接続された調整変圧器と、前記調整変圧器の1又は複数の巻線が有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器とを含む電圧調整装置であって、前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、前記電源側の電圧を示す1次側電圧値と、前記負荷側の電圧を示す2次側電圧値とを、時間経過に応じて複数回に亘って取得し、前記取得した1次側電圧値及び2次側電圧値それぞれによる検出電圧比率を算出し、算出した複数の前記検出電圧比率における変化量に基づき、タップ切換の有無を判定する。
【0009】
本態様にあたっては、電圧調整装置は、直列変圧器、調整変圧器、及び負荷時タップ切換器を含み、負荷時タップ切換器は、調整変圧器のタップを切り換えて選択するための切換スイッチと、切換スイッチをオン又はオフして前記タップを切り換える制御を行う制御部を備える。これにより、負荷時タップ切換器の制御部が、調整変圧器のタップを切り換えることにより、配電線の電圧を調整することができる。制御部は、電圧調整装置に接続される電源の側における電圧を示す1次側電圧値と、電圧調整装置に接続される負荷の側における電圧を示す2次側電圧値とを、取得する。例えば、電源が単相電源である場合、配電線は、u相の配電線と、v相の配電線とを含み、これら配電線の間には、計測用変圧器が設けられているものであってもよい。計測用変圧器は、配電線における電源側及び負荷側の双方に設けられている。制御部は、電源側及び負荷側の双方の計測用変圧器から出力される1次側電圧値及び2次側電圧値を、実質的に同じ時点(時刻)にて取得する。制御部は、取得した1次側電圧値(V1m)及び2次側電圧値(V2m)の比率となる検出電圧比率(Gm=V2m/V1m)を算出する。制御部は、1次側電圧値及び2次側電圧値の取得、及び取得した1次側電圧値及び2次側電圧値の検出電圧比率を算出する処理を、所定の周期(計測サイクル)にて繰り返し実施することを継続する。制御部は、取得した1次側電圧値及び2次側電圧値と、これら電圧値にて算出した検出電圧比率とを、1次側電圧値及び2次側電圧値の取得時点(計測時点)と関連付けて、記憶部に記憶する。従って、記憶部には、各計測時点における検出電圧比率それぞれが、経時ログデータとして記憶されるものとなる。制御部は、これら時間経過に応じて算出された複数の検出電圧比率において、例えば、計測時点が異なる2つの検出電圧比率の変化量を算出し、当該変化量に基づき、タップ切換の有無、すなわち、これら2つの計測時点間にて、タップが切り換えられたか否かを判定する。これにより、タップ切換の検出を効率的に実施することができ、例えば、SVR(Step Voltage Regulator)、TVR(Thyristor Voltage Regulator)又はLVR(Low Voltage Regulator)等において、電圧調整指令の出力状態等を用いたタップ位置の検出に関する処理を不要とすることができる。
【0010】
本開示の一態様に係る電圧調整装置においては、前記制御部は、前記時間経過において、連続する2つの検出電圧比率による差分の絶対値を算出し、算出した前記差分の絶対値が、予め定められた閾値よりも大きい場合、タップ切換が行われたと判定し、算出した前記差分の絶対値が、予め定められた閾値以下の場合、タップ切換が行われていないと判定する。
(【0011】以降は省略されています)

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