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公開番号2024037215
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022141880
出願日2022-09-07
発明の名称回転電機の駆動装置および回転電機の駆動方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02P 21/22 20160101AFI20240312BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】トルクを維持しつつ永久磁石の温度上昇を抑制することができる回転電機の駆動装置を提供する。
【解決手段】固定子巻線を備えた固定子と永久磁石を備えた回転子とを有する回転電機10の駆動装置1であって、固定子巻線に相電流を出力する電力変換回路3と、電力変換回路を制御する制御部5とを有し、直流電力の電圧に対する相電圧波高値を変調率としたときに、制御部は永久磁石の温度が予め定められた第1閾値温度よりも高くかつ変調率が予め定められた閾値よりも大きい場合は相電流の電流振幅および電流進角を減少させ、永久磁石の温度が第1閾値温度よりも高くかつ変調率が閾値よりも小さい場合は相電流の電流振幅および電流進角を増加させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
三相以上の固定子巻線を備えた固定子と永久磁石を備えた回転子とを有する回転電機の駆動装置であって、
電源から入力される直流電力を変換して前記固定子巻線に相電流を出力する電力変換回路と、前記電力変換回路を制御する制御部とを有し、
前記直流電力の電圧に対する相電圧波高値を変調率としたときに前記変調率に対して予め閾値が定められており、
前記制御部は、前記永久磁石の温度が予め定められた第1閾値温度よりも高くかつ前記変調率が前記閾値よりも大きい場合は前記電力変換回路から出力する前記相電流の電流振幅および電流進角を減少させ、前記永久磁石の温度が前記第1閾値温度よりも高くかつ前記変調率が前記閾値よりも小さい場合は前記電力変換回路から出力する前記相電流の電流振幅および電流進角を増加させることを特徴とする回転電機の駆動装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記変調率に対して予め定められた前記閾値は、0.6であることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の駆動装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記回転電機の効率が最大となる効率最大電流指令マップと前記回転電機のトルク当たりの電流を最小とする最小電流指令マップとを記憶しており、前記固定子巻線の温度が予め定められた第2閾値温度よりも高い場合は前記最小電流指令マップに基づいて前記回転電機を制御し、前記固定子巻線の温度が前記第2閾値温度以下でかつ前記永久磁石の温度が前記第1閾値温度以下の場合は前記効率最大電流指令マップに基づいて前記回転電機を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の駆動装置。
【請求項4】
前記制御部が前記電力変換回路を制御するキャリア周波数をf

(単位はHz)、前記永久磁石の磁化方向の厚さをW(単位はm)、前記永久磁石の比透磁率をμ

、前記永久磁石の導電率をσ(単位はS/m)、真空透磁率をμ

としたときに、前記キャリア周波数は、


> 8/(π×μ

×μ

×σ×W


を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の駆動装置。
【請求項5】
前記電力変換回路は、炭化ケイ素を用いた6つの半導体スイッチング素子がフルブリッジで接続されたインバータ回路であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の駆動装置。
【請求項6】
前記回転電機は、複数の前記永久磁石が周方向外側に向かってV字状に2層以上に配置されて1つの磁極が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の駆動装置。
【請求項7】
三相以上の固定子巻線を備えた固定子と永久磁石を備えた回転子とを有する回転電機に対して、電源から入力される直流電力を変換して前記固定子巻線に相電流を出力する回転電機の駆動方法であって、
前記直流電力の電圧に対する相電圧波高値を変調率としたときに前記変調率に対して予め閾値が定められており、
前記永久磁石の温度が予め定められた第1閾値温度よりも高くかつ前記変調率が前記閾値よりも大きい場合は前記相電流の電流振幅および電流進角を減少させ、前記永久磁石の温度が前記第1閾値温度よりも高くかつ前記変調率が前記閾値よりも小さい場合は前記相電流の電流振幅および電流進角を増加させることを特徴とする回転電機の駆動方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、回転電機の駆動装置および回転電機の駆動方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
永久磁石を有する回転電機においては、永久磁石の温度が上昇して減磁が発生した場合トルクが低下する。この減磁を防止する制御方法として、回転電機の永久磁石の温度に応じて回転電機の電流を抑制する制御方法およびキャリア周波数を変更する制御方法がある。例えば、永久磁石の推定温度に応じて固定子巻線に流れる電流が過電流か否かを判定し、判定結果に基づいて電流を制限する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、永久磁石の温度が所定の閾値を超えた場合に、キャリア周波数を同期制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-114167号公報
特開2019-170098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の回転電機の制御技術では、永久磁石の温度を上昇させる要因が示されておらず、動作状態に応じて永久磁石の減磁が最小になるように制御できず、トルクを維持しつつ永久磁石の温度上昇を抑制することができないという問題があった。
【0005】
本願は、上述の課題を解決するためになされたもので、トルクを維持しつつ永久磁石の温度上昇を抑制することができる回転電機の駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の回転電機の駆動装置は、三相以上の固定子巻線を備えた固定子と永久磁石を備えた回転子とを有する回転電機の駆動装置であって、電源から入力される直流電力を変換して固定子巻線に相電流を出力する電力変換回路と、電力変換回路を制御する制御部とを有している。そして、直流電力の電圧に対する相電圧波高値を変調率としたときに変調率に対して予め閾値が定められており、制御部は、永久磁石の温度が予め定められた第1閾値温度よりも高くかつ変調率が閾値よりも大きい場合は電力変換回路から出力する相電流の電流振幅および電流進角を減少させ、永久磁石の温度が第1閾値温度よりも高くかつ変調率が閾値よりも小さい場合は電力変換回路から出力する相電流の電流振幅および電流進角を増加させる。
【発明の効果】
【0007】
本願の回転電機の駆動装置においては、制御部が、永久磁石の温度が予め定められた第1閾値温度よりも高くかつ変調率が閾値よりも大きい場合は電力変換回路から出力する相電流の電流振幅および電流進角を減少させ、永久磁石の温度が第1閾値温度よりも高くかつ変調率が閾値よりも小さい場合は電力変換回路から出力する相電流の電流振幅および電流進角を増加させるので、トルクを維持しつつ永久磁石の温度上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1に係る回転電機の駆動装置の構成図である。
実施の形態1に係る回転電機の断面図である。
実施の形態1に係る制御部のブロック構成図である。
実施の形態1における三角波と正弦波との比較によって定義される変調率を示す模式図である。
実施の形態1における三角波と正弦波との比較によって出力される矩形波相電圧の模式図である。
実施の形態1における電流振幅と電流進角との定義を示す図である。
実施の形態1における変調率と直流母線電圧に対する高調波電圧との関係を示す特性図である。
実施の形態1における変調率と永久磁石の渦電流損との関係を示す特性図である。
実施の形態1に係る回転電機における電流進角と電流振幅との関係を示す特性図である。
実施の形態1における回転数とトルクとの関係における変調率が0.6の切り替わりを示す図である。
実施の形態1における変調率を小さくする場合の電流振幅と電流進角との制御を示す図である。
実施の形態1における変調率を大きくする場合の電流振幅と電流進角との制御を示す図である。
実施の形態1に係る回転電機の駆動装置における駆動方法を示すフローチャートである。
実施の形態2に係る制御部のブロック構成図である。
実施の形態2に係る回転電機の駆動装置における駆動方法を示すフローチャートである。
実施の形態2に係る回転電機の駆動装置における電流振幅と電流進角との制御を示す模式図である。
実施の形態2に係る回転電機の駆動装置における電流振幅と電流進角との制御を示す模式図である。
実施の形態2に係る回転電機の駆動装置における永久磁石温度の変化を示す特性図である。
実施の形態3における変調率と直流母線電圧に対する高調波電圧との関係を示す特性図である。
実施の形態3における永久磁石の厚さに対する永久磁石の渦電流損の除去に必要となるキャリア周波数を示す図である。
実施の形態1から3に係る回転電機の駆動装置の制御部を実現するハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願を実施するための実施の形態に係る回転電機の駆動装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る回転電機の駆動装置の構成図である。本実施の形態の回転電機の駆動装置1は、直流電源90と回転電機10との間に設けられている。直流電源90は、充放電が可能な二次電池である。駆動装置1は、電力開閉器70および入力端子11を介して直流母線1a、1bで直流電源90と接続されており、出力端子12を介して交流母線2aで回転電機10と接続されている。駆動装置1は、駆動電力および回生電力を回転電機10との間で授受する。
(【0011】以降は省略されています)

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