TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024024847
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022127775
出願日2022-08-10
発明の名称冷却塔および冷却塔の運転方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人
主分類F28F 27/00 20060101AFI20240216BHJP(熱交換一般)
要約【課題】冷却塔の充填材への散水を均一にし、冷却効率の低下を防止することができる冷却塔およびその運転方法を提供する。
【解決手段】冷却塔の上部水槽内の水位を測定し、管理する手段と、上部水槽内の清掃を自動で制御する手段とを備えた冷却塔とし、水位測定値を設定値と比較し、設定値が外れた時間が設定経過時間を超えた場合に、上部水槽底部を自動清掃することによって、冷却塔からの充填材への散水を均一化する冷却塔の運転方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷却水を汲み上げる揚水ポンプと、
該揚水ポンプに連結し前記冷却水を分配する分岐配管と、
分配された前記冷却水を貯水する複数の上部水槽と、
該上部水槽の下部に多段に配置され、前記冷却水を気液接触にて冷却する充填材と、
該充填材の下部に設置された冷却水貯水槽と、
を有する冷却塔であって、
前記複数の上部水槽は、各々に水位測定手段を備え、
前記分岐配管は、自動分配弁を有し、該自動分配弁の開度制御手段を備える
ことを特徴とする冷却塔。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記自動分配弁の開度制御手段は、前記水位測定手段の水位測定値に基づき、複数の上部水槽間の水位測定値の差が小さくなるように、前記自動分配弁の開度を制御する手段であることを特徴とする請求項1に記載の冷却塔。
【請求項3】
前記複数の上部水槽は、各々に底部清掃手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の冷却塔。
【請求項4】
前記底部清掃手段は、前記複数の上部水槽の水位のうち、少なくとも一つの水位が、設定経過時間連続して、水位設定値を超えた場合に、清掃を実行する作動指示制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の冷却塔。
【請求項5】
前記底部清掃手段は、前記複数の上部水槽間の水位の差が、設定経過時間連続して、水位差設定値を超えた場合に、清掃を実行する作動指示制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の冷却塔。
【請求項6】
冷却水を汲み上げ、分岐配管で分配して、複数の上部水槽に貯水した後、前記上部水槽の下部に多段に配置された複数の充填材に、前記貯水された冷却水を散水するとともに、送入した空気を通過させて、前記冷却水を気液接触にて冷却し、冷却水貯水槽に貯水する冷却塔の運転方法において、
前記上部水槽の各々の水位を測定し、該水位測定値に基づいて前記分岐配管に備えた自動分配弁の開度を制御することを特徴とする冷却塔の運転方法。
【請求項7】
前記自動分配弁の開度は、前記複数の上部水槽間の水位測定値の差が小さくなるように制御することを特徴とする請求項6に記載の冷却塔の運転方法。
【請求項8】
前記複数の上部水槽は、各々に底部清掃手段を備え、前記水位測定値に基づいて前記上部水槽の底部を清掃することを特徴とする請求項6に記載の冷却塔の運転方法。
【請求項9】
前記上部水槽底部の清掃は、前記複数の上部水槽の水位のうち、少なくとも一つの水位が、設定経過時間連続して、水位設定値を超えた場合に、清掃を実行することを特徴とする請求項8に記載の冷却塔の運転方法。
【請求項10】
前記上部水槽底部の清掃は、前記複数の上部水槽間の水位の差が、設定経過時間連続して、水位差設定値を超えた場合に、清掃を実行することを特徴とする請求項8に記載の冷却塔の運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却塔および冷却塔の運転方法に関し、特に、冷却塔の上部水槽間の水位を制御する自動分配弁開度制御手段および上部水槽の底部清掃手段を有する冷却塔に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
工場、ビルなどのコンプレッサー、冷凍機で発生した廃熱は、熱交換器を介して冷却水などで冷却されている。熱交換器を通って熱交換が行われ温度上昇した冷却水は、冷却塔内部の充填材を通過して空気と接触することにより放熱し、冷却された後、再度熱交換器に送水され、冷却水として利用される。
【0003】
しかしながら、そのような形で循環を繰り返していると、いずれ冷却塔内部の充填材や冷却水を貯水するための水槽内に塵埃や有機物などが付着することにより、熱交換効率が低下してしまう。このような低下を防止するために、冷却塔の充填材を洗浄することが実施されている。
【0004】
従来、冷却塔の充填材を洗浄する技術としては、例えば、特許文献1には、充填材の表面にノズルで高圧水を吹き付けて付着物を剥離する技術が開示されている。また、特許文献2には、貯水槽内の冷却水の温度を測定し、充填材の洗浄時期を判断し、充填材に向けて予め対向配置されたノズルから高圧水を充填材に吹き付けて洗浄する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-349693号公報
特開2013-83415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の特許文献1および2に記載の従来の方法では、充填材の水流れの不均一は解消されても、充填材への散水を行う上部水槽に塵埃や有機物の堆積があった場合には、上部水槽から充填材への散水の不均一は解消されない。そのため、冷却効率の低下が解消しきれないという問題があった。
【0007】
本発明は、前記の問題点に着目してなされたものであって、冷却塔の充填材への散水を均一にし、冷却効率の低下を防止することができる冷却塔およびその運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前述の目的を達成するため、鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
本発明は、冷却塔の上部水槽に水位測定手段であるレベル計を備え、上部水槽の水位を測定し、各水槽の水位差を算出することにより、各水槽へ冷却水を分配し供給するための自動分配弁の開度を制御することで、各水槽の水位を管理できることを見出した。
【0009】
また、水位の設定値の範囲を外れた場合や、所定の時間を経過しても各水槽間の水位差が解消されない場合に、水位の設定値を外れた上部水槽に対し、その水槽底部を自動で清掃する手段を設けることにより、前記課題を解決することができるとの知見を得た。
【0010】
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものであって、本発明の要旨は、次のとおりである。
〔1〕冷却水を汲み上げる揚水ポンプと、
該揚水ポンプに連結し前記冷却水を分配する分岐配管と、
分配された前記冷却水を貯水する複数の上部水槽と、
該上部水槽の下部に多段に配置され、前記冷却水を気液接触にて冷却する充填材と、
該充填材の下部に設置された冷却水貯水槽と、
を有する冷却塔であって、
前記複数の上部水槽は、各々に水位測定手段を備え、
前記分岐配管は、自動分配弁を有し、該自動分配弁の開度制御手段を備える
ことを特徴とする冷却塔。
〔2〕前記〔1〕において、前記自動分配弁の開度制御手段は、前記水位測定手段の水位測定値に基づき、複数の上部水槽間の水位測定値の差が小さくなるように、前記自動分配弁の開度を制御する手段であることを特徴とする冷却塔。
〔3〕前記〔1〕において、前記複数の上部水槽は、各々に底部清掃手段(底部清掃用ブラシ)を備えることを特徴とする冷却塔。
〔4〕前記〔3〕において、前記底部清掃手段は、前記複数の上部水槽の水位のうち、少なくとも一つの水位が、設定経過時間連続して、水位設定値を超えた場合に、清掃を実行する作動指示制御手段を有することを特徴とする冷却塔。
〔5〕前記〔3〕において、前記底部清掃手段は、前記複数の上部水槽間の水位の差が、設定経過時間連続して、水位差設定値を超えた場合に、清掃を実行する作動指示制御手段を有することを特徴とする冷却塔。
〔6〕冷却水を汲み上げ、分岐配管で分配して、複数の上部水槽に貯水した後、前記上部水槽の下部に多段に配置された複数の充填材に、前記貯水された冷却水を散水するとともに、送入した空気を通過させて、前記冷却水を気液接触にて冷却し、冷却水貯水槽に貯水する冷却塔の運転方法において、
前記上部水槽の各々の水位を測定し、該水位測定値に基づいて前記分岐配管に備えた自動分配弁の開度を制御することを特徴とする冷却塔の運転方法。
〔7〕前記〔6〕において、前記自動分配弁の開度は、前記複数の上部水槽間の水位測定値の差が小さくなるように制御することを特徴とする冷却塔の運転方法。
〔8〕前記〔6〕において、前記複数の上部水槽は、各々に底部清掃手段を備え、前記水位測定値に基づいて前記上部水槽の底部を清掃することを特徴とする冷却塔の運転方法。
〔9〕前記〔8〕において、前記上部水槽底部の清掃は、前記複数の上部水槽の水位のうち、少なくとも一つの水位が、設定経過時間連続して、水位設定値を超えた場合に、清掃を実行することを特徴とする冷却塔の運転方法。
〔10〕前記〔8〕において、前記上部水槽底部の清掃は、前記複数の上部水槽間の水位の差が、設定経過時間連続して、水位差設定値を超えた場合に、清掃を実行することを特徴とする冷却塔の運転方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
熱交換器
7か月前
個人
高効率輻射熱交換槽
11か月前
株式会社ティラド
熱交換器
11か月前
株式会社ティラド
熱交換器
8か月前
東芝キヤリア株式会社
熱交換器
11か月前
株式会社ティラド
熱交換ユニット
8か月前
株式会社ティラド
積層型熱交換器
7か月前
株式会社スイシン
熱交換装置
10か月前
個人
冷媒液注入及び封止方法
1か月前
マルヤス工業株式会社
熱交換器
4か月前
株式会社ティラド
熱交換器の補強構造
7か月前
個人
放熱ニット網
3か月前
日本ピラー工業株式会社
温調容器
11か月前
栗田工業株式会社
洗浄装置
11か月前
株式会社ティラド
プレート積層型熱交換器
3か月前
株式会社ティラド
熱交換器のヘッダタンク
1か月前
株式会社ティラド
熱交換器の誤組防止構造
4か月前
株式会社ティラド
熱交換器のタンク接続構造
10か月前
住友精密工業株式会社
熱交換器
1か月前
個人
ウィック付毛細管挿入縦型ヒートパイプ
9か月前
住友精密工業株式会社
熱交換器
7か月前
株式会社デンソー
熱交換器
7か月前
株式会社デンソー
熱交換器
7か月前
株式会社デンソー
熱交換器
7か月前
株式会社デンソー
熱交換器
4か月前
富士電機株式会社
冷却装置および蒸発器
5か月前
株式会社バルテック
プレート式熱交換器
6か月前
個人
薄型ウイック及び薄型ヒートパイプ
9か月前
株式会社カンファクト
熱伝導部材及び冷却器具
9か月前
株式会社バルテック
プレート式熱交換器
6か月前
株式会社ティラド
カッププレート積層型熱交換器
1か月前
株式会社神戸製鋼所
熱交換器
5か月前
シャープ株式会社
熱交換器、及び、除湿機
2か月前
住友金属鉱山株式会社
煙灰除去装置
9か月前
日野自動車株式会社
熱交換器
3か月前
古河電気工業株式会社
ヒートパイプ
7か月前
続きを見る