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公開番号2024012874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-31
出願番号2022114650
出願日2022-07-19
発明の名称鉄筋の定着構造
出願人国立大学法人大阪大学,東京鐵鋼株式会社,朝日工業株式会社,株式会社堀江建築工学研究所,株式会社鈴木建築設計事務所,一般社団法人ニューテック研究会
代理人弁理士法人湧泉特許事務所
主分類E04C 5/06 20060101AFI20240124BHJP(建築物)
要約【課題】鉄筋コンクリート構造物1の耐震強度を高める。
【解決手段】鉄筋コンクリート構造物1のL形接合部2a内での梁20から延びる上側主筋21の定着構造において、上側主筋21の先端部がL形接合部2aでかぶりコンクリート5aの内側に直線定着されるとともに補強筋30を掛けられている。補強筋30が、上側主筋21の先端部に掛けられる湾曲した掛止部31と、掛止部31の端部から延びる脚部32とを有している。脚部32が上側主筋21と交差する方向であってかぶりコンクリート5aより内側方向に延びている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
鉄筋コンクリート構造物のコンクリート部材接合部内でのコンクリート部材から延びる鉄筋の定着構造であって、
上記鉄筋の端部が上記接合部でかぶりコンクリートの内側に定着されるとともに補強筋を掛けられ、
この補強筋が、上記鉄筋の端部に掛けられる湾曲した掛止部と、この掛止部の端部から延びる脚部とを有しており、
この脚部が上記鉄筋と交差する方向であって上記かぶりコンクリートより内側方向に延びていることを特徴とする鉄筋の定着構造。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
上記掛止部がU字形状をなしており、
上記脚部が上記掛止部の両端から一対平行に延びていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋の定着構造。
【請求項3】
上記鉄筋が、上記接合部内の第1平面に配置されており、
上記第1平面と対向する第2平面に、上記鉄筋と同方向に延びる他の鉄筋が配置されており、
上記第1平面の鉄筋に掛けられた補強筋の一対の脚部が上記他の鉄筋を挟持していることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋の定着構造。
【請求項4】
3つ以上の上記鉄筋が上記接合部内の第1平面に配置され互いに平行をなし、
上記補強筋がコ字形状をなし、上記掛止部がそれぞれL字形状をなす第1、第2掛止部を含み、これら第1、第2掛止部の一方の端部同士が連結され、上記第1、第2掛止部の他方の端部からそれぞれ上記脚部が延びており、
上記補強筋が、少なくとも2つの上記鉄筋の組に跨るように掛けられ、上記第1平面の鉄筋に複数配置されており、
上記鉄筋の長手方向に隣り合う上記補強筋が異なる組の鉄筋に跨っていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋の定着構造。
【請求項5】
上記補強筋の掛止部の一方の端部から延びる脚部の先端部が、折り曲げ形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋の定着構造。
【請求項6】
上記補強筋が、その長手方向の一端側と他端側とに二等分する線に関して対称に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の鉄筋の定着構造。
【請求項7】
請求項1~6に記載の鉄筋の定着構造における補強筋配筋分量の決定方法であって、
上記補強筋の脚部と、上記かぶりコンクリートより内側のコンクリートとの付着作用により得られる抵抗力が、上記内側のコンクリートによる上記鉄筋を押し出す力以上となるように、上記鉄筋に配筋する補強筋の分量を決定することを特徴とする補強筋配筋分量の決定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート構造物のコンクリート部材中に埋設された鉄筋の定着構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリート構造物を構成する柱や梁などのコンクリート部材やそれらの接合部において、主筋の端部に定着部材を固定しコンクリート中に埋設することにより直線定着する工法が知られている。しかし、直線定着された主筋に補強等がなされていないと、強い地震で大きな繰り返し荷重が付与された時に、コンクリート部材の外側方向に主筋が押し出され、コンクリート部材外側を覆うコンクリートが剥がれるように破壊される。
【0003】
下記特許文献1の図2、図3に示す最上層の柱梁接合部では、梁の上端主筋が、その先端部への定着板の取り付けにより直線定着され、上端主筋を覆うコンクリートの破壊を回避するために、次の方策がなされている。
特許文献1の図2の柱梁接合部では、その上部に柱延長部が設けられている。特許文献1の図3の柱梁接合部では、上端主筋の上からコ字形の補強筋がその開口側を下側にしてその垂直部を柱の帯筋に内接させるように配筋されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-95290号公報(図2、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の図2に示すものでは、最上層の柱梁接合部に対応する箇所で柱延長部によりコンクリートが盛り上がる形状となり、外観を著しく悪化させていた。特許文献1の図3に示すものでは、その補強筋で梁上端主筋に十分な補強をすることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであって、本発明の一態様に係る鉄筋の定着構造は、
鉄筋コンクリート構造物のコンクリート部材接合部内でのコンクリート部材から延びる鉄筋の定着構造であって、
上記鉄筋の端部が上記接合部でかぶりコンクリートの内側に定着されるとともに補強筋を掛けられ、
この補強筋が、上記鉄筋の端部に掛けられる湾曲した掛止部と、この掛止部の端部から延びる脚部とを有しており、
この脚部が上記鉄筋と交差する方向であって上記かぶりコンクリートより内側方向に延びていることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、鉄筋に掛けられた補強筋の脚部がかぶりコンクリートより内側のコンクリートとの付着作用による抵抗を利用して鉄筋を拘束することにより、地震の際に鉄筋が押し出されてコンクリートが破壊されることを防止できる。補強筋はその掛止部を鉄筋に掛けることで配筋できるため、作業性がよい。
【0008】
好ましくは、上記掛止部がU字形状をなしており、
上記脚部が上記掛止部の両端から一対平行に延びていることを特徴とする。
上記構成によれば、一対の平行な脚部がコンクリートとの付着に供されるため、鉄筋を拘束する抵抗を増大させることができる。
【0009】
好ましくは、上記鉄筋が、上記接合部内の第1平面に配置されており、
上記第1平面と対向する第2平面に、上記鉄筋と同方向に延びる他の鉄筋が配筋されており、
上記第1平面の鉄筋に掛けられた補強筋の一対の脚部が上記他の鉄筋を挟持していることを特徴とする。
上記構成によれば、補強筋の脚部が他の鉄筋を挟持することにより、補強筋の位置を安定させることができる。
【0010】
好ましくは、3つ以上の上記鉄筋が上記接合部内の第1平面に配置され互いに平行をなし、
上記補強筋がコ字形状をなし、上記掛止部がそれぞれL字形状をなす第1、第2掛止部を含み、これら第1、第2掛止部の一方の端部同士が連結され、上記第1、第2掛止部の他方の端部からそれぞれ上記脚部が延びており、
上記補強筋が、少なくとも2つの上記鉄筋の組に跨るように掛けられ、上記第1平面の鉄筋に複数配置されており、
上記鉄筋の長手方向に隣り合う上記補強筋が異なる組の鉄筋に跨っていることを特徴とする。
上記構成によれば、3つ以上の鉄筋に対しバランスよく効率的に拘束することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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