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公開番号2024035748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140410
出願日2022-09-02
発明の名称モータ装置
出願人国立大学法人大阪大学,株式会社A.H.MotorLab,NASCA株式会社
代理人弁理士法人プロウィン
主分類H02P 27/06 20060101AFI20240307BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】駆動時における循環電流や鉄損の発生を抑制し、出力を最大化することが可能なモータ装置を提供する。
【解決手段】回転軸を中心に回転可能に配置された回転子と、内周に複数のティース部が形成された固定子を有するモータ部(10)と、モータ部(10)に電力を供給するスイッチインバータ部(20)と、電源からの電圧を昇圧または降圧してスイッチインバータ部(20)に供給する昇降圧回路部(30)と、モータ部(10)の各相の電流値を検出するセンサ部(60)と、スイッチインバータ部(20)に含まれる各スイッチを制御するスイッチ制御部(40)と、昇降圧回路部(30)の動作を制御する昇降圧制御部(50)とを備え、昇降圧制御部(50)は電流値に基づいて昇降圧回路部(30)からの出力電圧を制御するモータ装置(100)。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸を中心に回転可能に配置された回転子と、内周に複数のティース部が形成された固定子を有するモータ部と、
前記モータ部に電力を供給するスイッチインバータ部と、
電源からの電圧を昇圧または降圧して前記スイッチインバータ部に供給する昇降圧回路部と、
前記モータ部の各相の電流値を検出するセンサ部と、
前記スイッチインバータ部に含まれる各スイッチを制御するスイッチ制御部と、
前記昇降圧回路部の動作を制御する昇降圧制御部とを備え、
前記昇降圧制御部は、前記電流値に基づいて、前記昇降圧回路部からの出力電圧を制御することを特徴とするモータ装置。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
請求項1に記載のモータ装置であって、
前記スイッチ制御部は前記スイッチインバータ部をパルス制御し、
前記昇降圧制御部は、前記各相の前記電流値が第1電流値以下の場合に前記各相の調整フラグを真状態に設定し、
前記電流値が前記第1電流値以上の範囲にある相をヒステリシス制御対象相として選定し、
前記ヒステリシス制御対象相について前記電流値が前記第1電流値よりも大きい第2電流値を上回った場合に前記調整フラグを偽状態に設定し、
前記ヒステリシス制御対象相の前記調整フラグが何れか一つでも偽状態の場合に、前記昇降圧回路部からの出力電圧を低下させることを特徴とするモータ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のモータ装置であって、
前記昇降圧制御部は前記電源からの電圧を降圧率に基づいて低下させる降圧回路であり、
前記出力電圧の低下は前記降圧回路の前記降圧率を増大させるものであり、
前記ヒステリシス制御対象相の前記調整フラグが全て真状態の場合に、前記降圧率を維持することを特徴とするモータ装置。
【請求項4】
請求項2に記載のモータ装置であって、
前記昇降圧制御部が昇圧回路であり、前記出力電圧の低下は前記昇圧回路の昇圧率を低下させるものであることを特徴とするモータ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のモータ装置であって、
前記スイッチ制御部は前記スイッチインバータ部をベクトル制御し、
前記昇降圧制御部は、前記電流値に基づいて前記各相の電圧デューティ比が所定の比率となるように、前記昇降圧回路部からの出力電圧を制御することを特徴とするモータ装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一つに記載のモータ装置であって、
前記回転子が強磁性体で構成されたスイッチトリラクタンスモータであり、
前記複数のティース部には、A相、B相、C相、D相、E相およびF相の6相巻線が周方向に沿って順に巻回されていることを特徴とするモータ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ装置に関し、特に、回転子に強磁性体を用いるスイッチトリラクタンスモータのモータ装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から様々な技術分野において、交流の周波数を変化させることで回転数を制御でき、安定した回転数を得られる三相モータが動力源として用いられている。また、回転子に強磁性体を用いるスイッチトリラクタンスモータも提案されている。
【0003】
また本願出願人らは、9つのスイッチでスイッチインバータ(9スイッチインバータ)を構成し、6相の巻線を備えるスイッチトリラクタンスモータを駆動するモータ装置を提案している(特許文献1を参照)。さらに、スイッチインバータを6つのスイッチと3つのダイオードで構成して、6相の巻線を備えるスイッチトリラクタンスモータを駆動するモータ装置を提案している(特許文献2を参照)。
【0004】
図8は、従来のスイッチトリラクタンスモータを用いたモータ装置の構成を示す模式図であり、図8(a)は9スイッチインバータを用いた例であり、図8(b)は改良型9スイッチインバータを用いた例である。図8(a)(b)に示したように、従来のモータ装置は、モータ部10とスイッチインバータ部20を備えている。また、モータ部10はA相からF相までの6相の巻線が含まれており、スイッチインバータ部20の各相に対応するスイッチ間が各相の巻線に接続されている。スイッチインバータ部20は、A相スイッチとD相スイッチ、E相スイッチとB相スイッチ、C相スイッチとF相スイッチが同列に接続され、3列が並列接続されている。図8(a)に示した9スイッチインバータでは、各相のスイッチ間に中間スイッチが接続されており、図8(b)に示した改良型9スイッチインバータでは、各相のスイッチ間に中間ダイオードが逆接続されている。
【0005】
図8(a)(b)に示した従来のモータ装置では、特許文献1,2に示したように、スイッチインバータ部20の各相スイッチをベクトル駆動またはパルス制御で制御することで、スイッチトリラクタンスモータを継続的に駆動できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第7010405号公報
特許第7076688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来のモータ装置をパルス制御した場合には、各相の巻線に流れる電流値を制限するために、電流値が上限値を超えた相のスイッチをオフするヒステリシス制御を併用すると、循環電流が発生するという問題があった。
【0008】
図9は、従来のモータ装置で発生する循環電流を説明する模式図であり、図9(a)はA相スイッチがオン状態を示し、図9(b)はA相スイッチをオフに切り替えた直後の状態を示している。A相スイッチがオン状態では、電源からA相スイッチを経てモータ部10のA相巻線に電流が流れているが、A相スイッチがオフに切り替わった直後には、D相巻線から中間ダイオードを介してA相巻線に循環電流が流れてしまう。ヒステリシス制御では、各相の巻線に流れる相電流を検出して、相電流が上限値を超えた場合には対応する相のスイッチをオフにし、相電流が下限値を下回った場合には対応する相のスイッチをオンにする。このようにヒステリシス制御では各相のスイッチが頻繁にオン状態とオフ状態で切り替えられるため、循環電流が発生しやすい。
【0009】
ヒステリシス制御を用いずにパルス制御するために、スイッチインバータ部20に供給される電圧を小さくして、各相に流れる最大電流値を抑制することも可能である。しかし最大電流値が抑制されるため、モータ装置の出力の最大値が抑制されてしまう。
【0010】
また、従来のモータ装置をベクトル制御した場合には、スイッチに印加される電圧のデューティ比が低いと、相電流に含まれる高調波成分が多くなり、モータ部10での鉄損が増加してモータ部10の出力効率が低下するという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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