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公開番号
2023156986
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-10-25
出願番号
2023043662
出願日
2023-03-18
発明の名称
RFタグ読取装置
出願人
個人
代理人
主分類
G06K
7/10 20060101AFI20231018BHJP(計算;計数)
要約
【課題】上部に開口を有するRFタグ読取装置においてパッシブ型のRFタグの読取漏れや誤読取を抑える。
【解決手段】収容部103は、上部に開口110があり、RFタグ301が取り付けられた物品300を内部に収容する。側板125は、電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、側部アンテナ161が内面に設置されている。他の3つの側板126,127,128は、電波吸収層を含んでおり、側部アンテナ161が設置されていない。他の3つの側板126,127,128の上端は側部アンテナ161の上縁より高い。側部アンテナ161から送信された電波が開口110から収容部103の外部に漏れても、その電波の強度は小さい。収容部103の外部に漏れた電波によって外部のRFタグが動作したとしても、そのRFタグから送信された応答電波を側部アンテナ161が受信したときに、判別部212はそのRFタグが外部にあると判別することができる。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部と制御部とを有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
前記制御部が、
前記側部アンテナに電波を放射させ、前記側部アンテナが前記RFタグから送信される応答電波を受信したときに当該応答電波からRSSIまたは当該応答電波の強度を取得する送受信部と、
前記送受信部によって取得されたRSSIまたは応答電波の強度に基づいて、当該RSSIまたは応答電波の強度が取得されたRFタグが前記収容部の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する判別部と、
を備え、
前記他の複数の側板の上端が前記側部アンテナの上縁より高いことによって、前記側部アンテナから送信された電波であって前記開口から前記他の複数の側板の上端を超えて前記収容部の外部に漏れる当該電波の強度が、当該電波によって動作したRFタグから送信される応答電波を前記側部アンテナが受信したときに当該RFタグが外部にあると前記判別部が判別可能であるレベルに低下する、
RFタグ読取装置。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記収容部が、前記一方の側板と前記他方の側板との間に位置する収容制限部であって、前記側部アンテナから放射された電波が上下に広がりながら伝搬する空間である前記一方の側板と当該収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該収容制限部と前記他方の側板の間の空間とに当該収容部の内部を分ける当該収容制限部を備える請求項1に記載のRFタグ読取装置。
【請求項3】
前記開口が、前記物品が入った買物カゴを出し入れ可能であり、
前記収容空間が、前記買物カゴの一部または全部を収容可能であり、
前記側部が、前記収容空間に収容された前記買物カゴの中の物品を取り囲む、
請求項2に記載のRFタグ読取装置。
【請求項4】
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部を有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置が設置されている部屋であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
当該部屋の壁が電波吸収層を有しており、前記他方の側板が当該壁に面するように前記RFタグ読取装置が設置されている部屋。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッシブ型のRF(Radio Frequency)タグから情報を読み取るRFタグ読取装置およびそれが設置されている部屋に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、物品に付されたRFタグから情報を読み取る据置式の読取装置であって、RFタグと交信するための電波を放射するアンテナと、そのアンテナを収容し、物品を囲み、該物品よりも広い開口が上向きに形成されたシールド部と、を備え、そのシールド部が上向きに開口した状態で、RFタグから情報を読み取る読取装置が記載されている。
特許文献1に記載の読取装置において、アンテナから放射される電波は読取装置の外部では上方にのみ放射される。シールド部によって電波は読取装置の周囲に広がることが抑制され、他の機器に対する電波の影響を低減させることができる。また、シールド部によって読取装置の周囲にある他の機器からの電波が読取装置の内部に進入することも抑制され、電波の干渉に起因する読取精度の低下を低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-190255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のRFタグは、パッシブ型である。パッシブ型のRFタグには、周波数860~960MHzのUHF(Ultra High Frequency)帯の電波を用いるものがある。このRFタグは、アパレルの棚卸しや物流の入出荷検品、製造業の固定資産管理等に使用される。読取装置は通信範囲内にある複数のRFタグを一括で読み取ることができる。
【0005】
特許文献1には、読取装置は衣料品などの商品を販売する店舗において用いられると記載されている。しかし、店舗には通常天井がある。一方、市販されているRFID(Radio Frequency IDentifier)リーダーは約10m以下の距離でこのRFタグから情報を読み取ることができる。このRFタグと特許文献1に記載の読取装置とを天井がある店舗で用いれば、天井における電波の反射に起因して、読取装置がその外部にあるRFタグから情報を誤って読み取るおそれがある。
【0006】
この他にもRFタグの読取漏れや誤読取を生じる原因が複数あるが、特許文献1にはこれらの原因について何ら記載されていない。従って、特許文献1にはこれらの原因に起因するRFタグの読取漏れや誤読取を抑える手段も記載されていない。
【0007】
本発明の目的は、上部に開口を有するRFタグ読取装置であって、パッシブ型のRFタグの読取漏れや誤読取をできる限り抑えることができるRFタグ読取装置およびそれが設置されている部屋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のRFタグ読取装置は、
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口が上部にあり、当該物品を内部に収容する収容部と制御部とを有し、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている当該物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
前記収容部が、
前記RFタグと交信するための電波を放射するとともに前記RFタグから送信される応答電波を受信する側部アンテナと、
電波を吸収する電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが内面に設置されている一方の側板と、当該一方の側板と対向する他方の側板を含む他の複数の側板であって電波吸収層を含んでおり、前記側部アンテナが設置されていない当該各側板とから成る側部であって、当該収容部の内部に収容された前記物品を取り囲む側部と、
電波吸収層を含む底部と、
を備え、
前記制御部が、
前記側部アンテナに電波を放射させ、前記側部アンテナが前記RFタグから送信される応答電波を受信したときに当該応答電波からRSSIまたは当該応答電波の強度を取得する送受信部と、
前記送受信部によって取得されたRSSIまたは応答電波の強度に基づいて、当該RSSIまたは応答電波の強度が取得されたRFタグが前記収容部の内部にあるかまたは外部にあるかを判別する判別部と、
を備え、
前記他の複数の側板の上端が前記側部アンテナの上縁より高いことによって、前記側部アンテナから送信された電波であって前記開口から前記他の複数の側板の上端を超えて前記収容部の外部に漏れる当該電波の強度が、当該電波によって動作したRFタグから送信される応答電波を前記側部アンテナが受信したときに当該RFタグが外部にあると前記判別部が判別可能であるレベルに低下する。
【0009】
好ましくは、本発明のRFタグ読取装置は、
前記収容部が、前記一方の側板と前記他方の側板との間に位置する収容制限部であって、前記側部アンテナから放射された電波が上下に広がりながら伝搬する空間である前記一方の側板と当該収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該収容制限部と前記他方の側板の間の空間とに当該収容部の内部を分ける当該収容制限部を備える。
【0010】
好ましくは、本発明のRFタグ読取装置は、
前記開口が、前記物品が入った買物カゴを出し入れ可能であり、
前記収容空間が、前記買物カゴの一部または全部を収容可能であり、
前記側部が、前記収容空間に収容された前記買物カゴの中の物品を取り囲む。
(【0011】以降は省略されています)
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