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公開番号2025179722
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2024086651
出願日2024-05-28
発明の名称工程設計装置
出願人株式会社日立製作所
代理人青稜弁理士法人
主分類G05B 19/418 20060101AFI20251203BHJP(制御;調整)
要約【課題】
製品や作業内容に応じて工程の内容をフレキシブルに変更可能とする工程設計装置を実現する。
【解決手段】
製品情報・作業情報・設備要素情報を蓄積するデータ蓄積部を有し、工程の単位作業を構成する設備の組み合わせ実績情報をデータ蓄積部に蓄積し、組み合わせ実績情報に基づき、各単位作業を構成する設備の組み合わせの候補から対象となる設備の組み合わせを絞り込み、蓄積された前記設備要素情報および作業情報に基づき絞り込まれた前記設備の組み合わせ毎の作業時間および設備金額を算出し、算出された作業時間および設備金額に基づき所定の閾値以下である前記設備の組み合わせを選定し、選定された複数の前記設備の組み合わせに基づき、前記設備の組み合わせに対応する前記単位作業で共用可能な設備を選択し、前記共用可能な設備に基づき工程を設計する工程設計装置。
【選択図】 図24
特許請求の範囲【請求項1】
製品情報・作業情報・設備要素情報を蓄積するデータ蓄積部を有し、
工程の単位作業を構成する設備の組み合わせ実績情報をデータ蓄積部に蓄積し、
前記組み合わせ実績情報に基づき、各単位作業を構成する設備の組み合わせの候補から対象となる設備の組み合わせを絞り込み、
蓄積された前記設備要素情報および作業情報に基づき絞り込まれた前記設備の組み合わせ毎の作業時間および設備金額を算出し、
算出された作業時間および設備金額に基づき所定の閾値以下である前記設備の組み合わせを選定し、
選定された複数の前記設備の組み合わせに基づき、前記設備の組み合わせに対応する前記単位作業で共用可能な設備を選択し、
前記共用可能な設備に基づき工程を設計する工程設計装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1記載の工程設計装置において、
前記製品情報は製品と部品の情報であり、
前記作業情報は製品を製作する一連の単位作業の情報であり、
前記単位作業の情報をまとめて工程を構成し、工程の連なりをプロセスフローとして生産ライン構成を構成する工程設計装置。
【請求項3】
請求項1記載の工程設計装置において、
製品を製作するための工程設備構成を構成し、
製品の工程での処理時間の実績を取得し、
工程設備の設備要素の実際の取引金額や運用におけるコスト金額を取得し、
前記製品情報・前記作業情報・前記設備要素情報の組合せのデータとして登録、更新する工程設計装置。
【請求項4】
請求項1記載の工程設計装置において、
設計した工程設備構成と工程を実際の生産に適用、実装した場合、また改善、改造をした場合に、実際の作業内容と工程設備構成により、製品情報、作業情報、設備要素情報の組合せを登録する工程設計装置。
【請求項5】
請求項1記載の工程設計装置において、
製品と部品の情報、設備要素の情報、単位作業の情報、工程設備構成の情報、工程の情報、プロセスフローの情報、工程間の中間物の情報、工程作業の情報によって生産ラインの構成情報を構成する工程設計装置。
【請求項6】
請求項5記載の工程設計装置において、
注文・需要の情報と、
製品・部品、工程、プロセスフロー、工程作業、中間物の製品の実体に対応する個別の生産対象実体の情報と、
スケジュールとスケジュールに属するタスクの情報と、
によって生産計画のための情報を構成する工程設計装置。
【請求項7】
請求項1記載の工程設計装置において、
(1)製品・部品の対象を生成し、
(2)設備要素の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(3)単位作業の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(4)工程設備構成の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(5)工程の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(6)プロセスフローの対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(7)工程作業の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(8)中間物の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(9)注文・需要の対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(10)個別生産対象を生成し、様々な個別生産対象同士の関係と、他の対象への関係を生成し、
(11)スケジュールとタスクの対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(12)生産実績データの対象を生成し、他の対象への関係を生成し、
(13)実際に生産を行うことができる情報を構成する、
の順序で処理を行う工程設計装置。
【請求項8】
請求項1記載の工程設計装置において、
構成した工程による生産ラインの情報を用いて、設備シミュレーションの処理を行い、生産計画の処理を行い、生産性の評価を行う工程設計装置。
【請求項9】
請求項1記載の工程設計装置において、
構成した工程による生産ラインの情報は、各対象のデータの種類を意味するクラスと、クラス間の関係で表現される生産オントロジーとしてライン設計のための知識として管理され、
クラスの対象を生成し、対象間の関係を生成するか、もしくは対象間の関係を属性として生成する、ことによって生産ラインを構成する工程設計装置。
【請求項10】
請求項1記載の工程設計装置において、
前記製品情報、作業情報、設備要素情報は、製品・部品のクラス、単位作業のクラス、設備要素のクラスと、相互のクラスの間の関係によって、三つ組みのオントロジーとして表現されて、ライン構成最適化のための知識を管理する工程設計装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一連の加工、組立の工程よりなる生産ラインにおける製品生産において、製品の一連の製造過程の、各工程における装置の構成を求めて、ラインの構成とする工程設計装置に関する。この処理を実現するための情報処理方法、及びデータの構成に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
特に製品を製作するための一連の組立手順や加工手順といった作業手順を決めた際に、各作業を実現するために必要な設備、人の一組を決めて工程設備を決めて、工程とその順序、すなわちプロセスフローを決定する手段、そのための工程設計装置に関する。
【0003】
近年、製造業の情報化、特にIoTや無線通信技術に関連する情報通信技術とAIといった情報処理技術の高度化に対応して、サイバーフィジカルシステム(CPS:Cyber-Physical_System)、もしくはサイバーフィジカル生産システム(CPPS:Cyber-Physical_Production_System)やデジタルツイン(DT:Digital_Twin)といった生産方式が実際の生産に適用される。ISO、IECといった国際的な標準とも対応し、生産活動は情報技術に基づいて、その計画は生産性の最適化やサステナブルであることを目指す。
【0004】
加工、組立作業を中心とする工場においては、従来の生産設備や作業員活動に関して情報化が旧来より進められてきたが、特にロボットの廉価、技術普及が進み、IoTといった局所的な機器の運用自動化も普及する。情報技術を基盤として生産を進めるためには、設備および生産方法についての情報を、“ことば”として対象にして、対象間の関係を表現することが要件であって、また適切な“ことば”であることはIndustry5.0の人中心生産の基盤でもある。そのため、生産オントロジーが考案される。オントロジーとは実在論哲学のことでもあるが、ここではそれに由来する、情報処理に関する知識表現方法を意味する。生産オントロジーによれば、対象同士の関係を構成することにより生産ラインの情報を構成でき、ライン構成を決定でき、また最適化処理によってライン構成最適化もされる。
【0005】
ライン構成の情報は生産実施において活用される。
【0006】
またライン構成のための情報はデータベースに格納、蓄積され、新規のライン設計、およびラインの改善のために活用される。特に本発明では、ライン設計のための、製品・部品、単位的な作業、設備要素の関係によるライン構成方法、最適化方法を提案する。
【背景技術】
【0007】
一般に、製品生産のためには工場が必要であり、生産目的の製品を製造できる生産設備で生産ラインを構築し、または稼働中の生産ラインの場合は、生産ラインの構成を変更することで、生産を実現する。生産に必要となる生産設備を導入するためには、まずは製品の情報から、その加工、組立の過程を工程設計し、各工程での加工、組立の能力を鑑みて装置を選定し、一通りそろえる。製品の生産に必要となる工程は、工程設計の結果で判明する。
【0008】
近年の製造業の情報化に伴い、CPS、デジタルツインDTといった概念での生産方式が構築されることとなる。生産実施のその都度の情報を収集すること、現実の設備と対応する設備構成をもって情報空間で工程設計、スケジューリングといった生産準備から、実際の生産の制御の処理もシミュレーションして、事前に評価可能となる。CPSやDTの環境においては、設備構成を表現するためのモデルを情報空間に備える。
【0009】
生産ラインの情報モデルについては、オントロジーと呼ばれる表現方法が利用される。具体的にはW3Cという標準化団体による、XML(extended_markup_language)、RDF(resource_description_framework)、OWL(web_ontology_language)といった一連のデータ記述のための仕様に従ってデータを表現して、情報処理を実装することを目的とする。その上で、表現される事物(モノとコト、実体と現象、空間的と時間的、在る事物と仕様的事物、など)が目的のために合理的であって、情報処理の観点で十分で扱いやすく、人・社会において合意が取れることが要求されるものである。
【0010】
生産ラインの構築や再構成のためには、生産ラインの工程を表現するためのセルを単位的に扱う。セルとは加工や組立、また搬送などの生産ラインで製品、部品、ワーク(製造中の製品)を取り扱う設備のことであり、ロボット、搬送装置、部品供給装置、作業台といった個々の装置から構成されるものである。他にはセンサや部分的な作業や制御を実現するためのPLC(programmable_logic_controller、ラダー制御)用の機器も含まれる。これら装置、機器を構成要素、もしくはリソースと呼ぶ。
(【0011】以降は省略されています)

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