TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025178084
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024226490,2024083524
出願日2024-12-23,2024-05-22
発明の名称植物性残渣および食物残渣からの堆肥の製造方法および同方法により製造された堆肥
出願人株式会社トワード
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C05F 9/00 20060101AFI20251128BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】本開示は、野菜残渣および食物残渣を含む原料からの堆肥製造を課題とする。
【解決手段】本開示は、植物性残渣および食物残渣から、植物育成に有用な堆肥を効率的かつ安定的に製造する新規方法を本発明者らが発見し、完成させたものである。本開示の方法を実施することにより、植物性残渣(例えば、野菜残渣)および食物残渣(例えば、惣菜の廃棄ごみや、パン・デザートの残渣)を含む原料から、還元障害を起こしにくい堆肥を製造することが可能となる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、植物性残渣および食物残渣を含む原料から堆肥を製造する方法および同方法により製造された堆肥に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
農地や家庭において発生する野菜残渣や、外食産業の工場等から出る食物残渣は重大な問題である。野菜残渣や食物残渣の処理方法として堆肥化が挙げられるが、野菜残渣や食物残渣は水分量が多く、また一般的に堆肥化の原料として多用される畜糞に比べて窒素量が少ないため、安定な堆肥化は難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明者らは、植物性残渣および食物残渣から、植物育成に有用な堆肥を効率的かつ安定的に製造する新規方法を見出した。
【0004】
したがって、本開示は以下を提供する。
(項目1)
植物性残渣と食物残渣とを含む原料から堆肥を製造する製造方法であって、
1)前記植物性残渣を破砕し、その後脱水する工程、
2)脱水した前記植物性残渣と、前記食物残渣と、副資材とを混合して、初期原料を得る工程、
3)前記初期原料を一次発酵領域に移し、約1週間~約6週間にわたって毎日24時間前記初期原料への通気を行い、前記初期原料の平均温度約60℃~約70℃で一次発酵を行い、一次発酵産物を得る工程、
4)前記一次発酵産物を二次発酵領域に移し、約1週間~約8週間にわたって、約45℃~約60℃で二次発酵を行い、二次発酵産物を得る工程、
5)前記二次発酵産物を三次発酵領域に移し、約4週間~約12週間にわたって、約45℃~約55℃で三次発酵を行い、三次発酵産物を得る工程、ならびに
6)前記三次発酵産物を堆肥とする工程
を含み、脱水した前記植物性残渣および前記食物残渣が前記原料の少なくとも約80重量%を占める、
製造方法。
(項目2)
前記4)の二次発酵工程において、2回/1日~1回/4日の頻度で、前記一次発酵産物の撹拌による通気を行うことを含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目3)
前記5)の三次発酵工程において、2回/1週~1回/3週の頻度で、前記二次発酵産物の切り返しによる通気を行うことを含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目4)
前記一次発酵における前記通気が、散気管からの通気である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目5)
前記堆肥のC/N比が17未満である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目6)
前記初期原料のC/N比が少なくとも45である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目7)
前記3)の一次発酵工程前に、前記初期原料を約1日~約2週間にわたって強制通気によって前発酵させて、前記初期原料の温度を約50℃~約70℃まで上昇させる工程をさらに含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目8)
前記初期原料の含水率が約40~約80%(w/w)である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目9)
前記6)の工程は、前記三次発酵産物を約1週間~約12週間にわたって、約45℃以上で四次発酵させて四次発酵産物を得て、前記四次発酵産物を堆肥とする工程である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目10)
前記6)の四次発酵においては、通気を行わないことを特徴とする、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目11)
前記副資材がもみ殻および戻し堆肥を含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目12)
前記副資材が廃菌床をさらに含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目13)
前記戻し堆肥が、前記三次発酵産物を含む、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目14)
脱水した前記植物性残渣および前記食物残渣の重量が、前記原料の重量の約90%を占める、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目15)
前記堆肥において、塩基置換容量(CEC)は、少なくとも5である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目16)
前記堆肥におけるアンモニア態窒素の重量と硝酸態窒素の重量との合計の内、アンモニア態窒素の重量が少なくとも約25%であり、硝酸態窒素の重量が少なくとも約25%である、前記項目のいずれかに記載の製造方法。
(項目17)
前記項目のいずれかに記載の方法により得られた堆肥。
【0005】
本開示において、上記1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供されうることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【発明の効果】
【0006】
本開示により、野菜残渣および食物残渣を含む原料から、植物育成に有用な堆肥を効率的かつ安定的に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本開示の堆肥の製造方法のフロー図を示す。
図2は、前発酵~四次発酵を行うことにより得られた堆肥の分析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(定義等)
便宜上、本開示で使用される特定の用語は、ここに集めている。別途規定されない限り、本開示で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。文脈で別途明記されない限り、単数形「a」
、「an」及び「the」は複数の言及を含む。
【0009】
本開示に示される数値範囲及びパラメーターは、近似値である。本明細書で使用する「約」という用語は、一般に、所与の値又は範囲の10%を意味する。
【0010】
本明細書で使用される場合において、「発酵」とは、易分解性有機物などの有機物質が好気性の微生物により、二酸化炭素や水まで分解される現象をいう。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社トワード
植物性残渣および食物残渣からの堆肥の製造方法および同方法により製造された堆肥
3日前
株式会社トワード
植物性残渣および食物残渣からの堆肥の製造方法および同方法により製造された堆肥
3日前
個人
真空パックした堆肥
5か月前
小野田化学工業株式会社
リン酸塩含有固形物
11日前
株式会社ビッグウィルマテリアル
有機発酵肥料
5か月前
株式会社下瀬微生物研究所
魚由来発酵液肥の製造装置
11日前
栗田工業株式会社
畜糞造粒物の製造方法
2か月前
公立大学法人大阪
タケ由来ミミズ堆肥
3か月前
学校法人長崎総合科学大学
溶液担持ペレットの製造方法
2か月前
雪印種苗株式会社
タマネギ鱗茎肥大促進方法
2か月前
住友ベークライト株式会社
被覆材料、被覆肥料、および被覆肥料の製造方法
1か月前
栗田工業株式会社
生物処理水の利用方法
1か月前
片倉コープアグリ株式会社
液状肥料及びその施肥方法
3か月前
株式会社森羊土
きのこ廃培地発酵乾燥資材の使用方法
3か月前
荒川化学工業株式会社
肥料組成物、被覆肥料、樹脂組成物の使用方法、栽培方法及び培養土
2か月前
株式会社バイオ技研
有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法
1か月前
セントラル硝子株式会社
被覆肥料の使用方法、及び殻の破片の製造方法
3日前
DIC株式会社
植物育成剤、植物栽培用組成物、及び植物を栽培する方法
5か月前
メタウォーター株式会社
肥料製造システム及び肥料製造方法
2か月前
上毛緑産工業株式会社
木材チップと下水汚泥を利用した菌体りん酸肥料の製造方法
2か月前
有限会社 岡本製作所
堆肥化診断装置、堆肥化診断システム、堆肥化診断方法及びプログラム
2か月前
寿都町
堆肥分解性ブロックの製造方法、堆肥分解性ブロック及び、堆肥分解性ブロックを利用した磯焼け防止方法
3か月前
株式会社トワード
植物性残渣および食物残渣からの堆肥の製造方法および同方法により製造された堆肥
3日前
三機工業株式会社
下水汚泥焼却灰の肥料化方法
1か月前
富士見工業株式会社
粒状肥料および粒状肥料の製造方法
1か月前
出光興産株式会社
組成物、組成物の製造方法、組成物の使用方法、肥料組成物、及び肥料組成物の使用方法
5か月前
エスケー リーヴィオ カンパニー リミテッド
肥料コーティング用樹脂組成物、及びこれを含む緩効性肥料
10日前
株式会社トワード
植物性残渣および食物残渣からの堆肥の製造方法および同方法により製造された堆肥
3日前
バテル・メモリアル・インスティテュート
向上されたマイクロチャンネルデバイスまたはメソチャンネルデバイス、及びその添加製造方法
4か月前
茂施農業科技有限公司
再生可能原料をベースにしたフランジカルボン酸を含むポリウレタン放出制御肥料被膜材、およびその使用と製品
1か月前
国立大学法人京都大学
タンパク質集積構造体
1か月前