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公開番号2025156741
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2024059342
出願日2024-04-02
発明の名称有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法
出願人株式会社バイオ技研
代理人個人,個人
主分類C05F 9/00 20060101AFI20251007BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】 処理物の有効活用を図ると共に処理にかかる経費の削減を図ることができる有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法を提供する。
【解決手段】 有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法は所定の温度まで下がった蒸米に白麹菌を揉み込み、45~48時間発酵処理して麹とし、58~60℃に加熱した湯中に麹を入れて糖化酵素液とし、糖化酵素液に酵母菌を添加混合し、24~25時間好気発酵させた後、均一に混合して酵母バイオ液とし、酵母バイオ液に生の米糠を加えて48~72時間発酵させたことを特徴とする。有機肥料の製造方法は、そのようにして製造された有機廃棄物発酵分解促進剤を有機廃棄物に添加して発酵させることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
精米した原料米を蒸し、
蒸し米が所定の温度まで下がった状態で所定量の白麹菌を散布して所定温度に保持しながら揉み込み、45~48時間発酵処理して麹とし、
所定量の前記麹を、58~60℃に加熱した所定量の湯中に入れて混合し、2~3時間糖化することにより糖化酵素液とし、
次に、前記糖化酵素液に所定量の水を加えて希釈糖化酵素液とし、前記希釈糖化液が30℃以下となったら前記希釈糖化酵素液に酵母菌を添加混合し、24~25時間好気発酵させた後、均一に混合して酵母バイオ液とし、
前記酵母バイオ液にさらに生の米糠を加えて所定間隔で撹拌しながら48~72時間発酵させた
ことを特徴とする有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法において、
前記原料米は、古米、外米、屑米、バイオ米、非食米のいずれか又はそれらのいずれかを含む、
ことを特徴とする有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法によって製造された発酵分解促進剤を使用した有機肥料の製造方法であって、
食品残渣、食品加工残渣などの有機廃棄物1m

当たり2~5リットルの前記発酵分解促進剤を3~4倍量の水を加えた状態で噴霧し、
前記発酵分解促進剤が噴霧された前記有機廃棄物の含水率が60~65%になるよう分散混合し、
水分調整された前記有機廃棄物を発酵槽で所定の間隔で撹拌しながら含水率が20~25%になるまで好気発酵する
ことを特徴とする有機廃棄物発酵分解促進剤を使用した有機肥料の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の有機廃棄物発酵分解促進剤を使用した有機肥料の製造方法において、
前記発酵分解促進剤が噴霧された前記有機廃棄物の含水率が60~65%に調整する際に、当該有機肥料製造方法によって製造された有機肥料を戻し材として加える
ことを特徴とする有機廃棄物発酵分解促進剤を使用した有機肥料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法に関し、更に詳しくは、有機質産業廃棄物や一般の生ゴミなどの有機廃棄物を発酵処理する有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び当該有機廃棄物発酵分解促進剤を使用して有機廃棄物から有機肥料を製造するための有機肥料の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
食品加工工場などから出される食品加工残渣などの有機質産業廃棄物や家庭から出される一般の生ゴミなどの有機廃棄物は、ほとんどが焼却処分されている。有機廃棄物に限らず社会生活において、さまざまな廃棄物が焼却処理されていることから、大気汚染や環境汚染など自然環境破壊が問題となっており、CO

削減が叫ばれている。CO

による地球温暖化や気候変動などの環境問題への対策は急務となっており、カーボンニュートラル、脱炭素社会実現に向けて様々な施策が講じられている。
【0003】
従来の有機廃棄物の発酵処理は、ほとんどが腐敗発酵分解であった。このような腐敗発酵分解によって製造された肥料は、未熟分解状態で土壌に散布施すと、地中の土壌菌で分解されてアンモニアや硫化水素などの有害ガスを発生し、根や葉を傷め枯らすことになっていた。一方、腐敗発酵分解を完熟まで分解すると、アンモニアや硫化水素に分解されるため悪臭と共に腐敗が起こる。そのため、堆肥化施設では悪臭を断つために脱臭装置を取り付けて悪臭の抑制を図っているが、悪臭を完全に除去することは出来なかった。
【0004】
そのため、加熱処理した米糠または麩と水に市販の麹とミネラル成分を含有した鉱泉水および/またはミネラルとを混合し、主に、前記麹の酵素で自己消化させて酵素消化液とし、当該酵母菌を加えて発酵させ、アルコールや乳酸菌や有機酸を含む酸性液を生成する有機質物の発酵分解促進資材の製造方法(特許文献1)や、有機食品廃棄物に、乳酸菌及び/又は乳酸菌の生育基質となる糖類を添加し、乳酸菌発酵処理することにより中間処理物を得ることを特徴とする有機性食品廃棄物の処理方法(特許文献2)などが提案されていた。
【0005】
特許文献1、2に示された従来の方法は、麹菌を得る為に市販の高価な麹菌を使用するものであり、食品廃材を分解させるにはコスト高となっていることから、本件発明者は、一般に廃棄されていた古米、外米、屑米を使用して麹菌を製造することにより廉価な乳酸発酵分解活性組成物及び乳酸発酵組成物を製造する技術をそれぞれ提案した(特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-201089号公報
特開2001-198553号公報
特許第3993070号公報
特許第4646952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3、4に示す乳酸発酵分解活性組成物及び乳酸発酵組成物を製造する方法では、製造された組成物は家畜やペットの餌として活用することも目的としていたことから、雑菌や食中毒菌などを除去する必要があり、そのために米糠を蒸して使用すると共に、酒絞り粕(酒粕)を使用していたことから製造コストかかり、処理の経費が嵩むという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、有機質産業廃棄物や一般の生ゴミなどの有機廃棄物を処理するに際し、処理物の有効活用を図ることはもちろんのこと、処理にかかる経費の削減を図ることができる有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、現在では、上記したように、地球温暖化や気候変動などの環境問題がさらに拡大しており、有機廃棄物の焼却処理による発生するCO

の削減、カーボンニュートラル、脱炭素社会実現へ向けた対策が急務となっている。また、悪臭を発生しない有機廃棄物の発酵処理技術の提案が求められている。そこで、本発明は、悪臭やCO

の発生を抑制し、カーボンニュートラル、脱炭素社会実現へ向けた有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法及び有機肥料の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため請求項1に係る本発明は、精米した原料米を蒸し、蒸し米が所定の温度まで下がった状態で所定量の白麹菌を散布して所定温度に保持しながら揉み込み、45~48時間発酵処理して麹とし、所定量の前記麹を、58~60℃に加熱した所定量の湯中に入れて混合し、2~3時間糖化することにより糖化酵素液とし、次に、前記糖化酵素液に所定量の水を加えて希釈糖化酵素液とし、前記希釈糖化液が30℃以下となったら前記希釈糖化酵素液に酵母菌を添加混合し、24~25時間好気発酵させた後、均一に混合して酵母バイオ液とし、前記酵母バイオ液にさらに生の米糠を加えて所定間隔で撹拌しながら48~72時間発酵させたことを特徴とする有機廃棄物発酵分解促進剤の製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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