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公開番号
2025168371
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025136649,2023105619
出願日
2025-08-20,2023-06-28
発明の名称
粒状肥料および粒状肥料の製造方法
出願人
富士見工業株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C05F
3/00 20060101AFI20251030BHJP(肥料;肥料の製造)
要約
【課題】動物由来の有機質を原料とした無臭で、窒素、リン酸、カリウム塩等肥料有効成分量の高い有機肥料に加工する技術の開発が望まれている提供が望まれている。
【解決手段】動物由来の有機質原料を用い粒径2~8mmを有する粒状有機肥料であって、窒素含有率が有機質原料の1.5倍以上、リン酸含有率が有機質原料の1.5倍以上およびカリウム含有率が有機質原料の1.3倍以上であることを特徴とする有機肥料およびその製造方法が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
含水率が50~64%である動物由来の有機質原料を、回転軸にらせん状に等間隔で、同じ大きさのピンが多数配置されていることを特徴とする撹拌混合造粒機に、投入量1トン/時間以下で注入し、回転数100~300rpmで造粒する工程、
前記造粒工程で得られた造粒物を乾燥する工程および、
前記乾燥工程で得られた乾燥造粒物を、ふるい分け機により粒径2~8mmを持つ粒状有機肥料に分離する工程から製造することを特徴とする粒状有機肥料の製造方法。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
造粒温度が20℃~60℃である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
乾燥工程が日干しまたは乾燥機を用いた乾燥であることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
ふるい分けにより排除される乾燥造粒物が35%以下であることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
【請求項5】
動物由来の有機質原料が家畜糞堆肥または家畜糞であることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
【請求項6】
有機肥料の窒素含有率が有機質原料の1.5倍以上、リン酸含有率が有機質原料の1.5倍以上およびカリウム含有率が有機質原料の1.3倍以上であることを特徴とする請求項5記載の有機肥料の製造方法。
【請求項7】
動物由来の有機質原料が牛糞または牛糞堆肥であり、有機肥料の窒素が成分含量として1.5~4.5%、リン酸が成分含量として1.5~5%、およびカリウムが成分含量として2.5~6%であることを特徴とする請求項1または請求項6記載の有機肥料の製造方法。
【請求項8】
動物由来の有機質原料が豚糞または豚糞堆肥であり、有機肥料の窒素が成分含量として3~9%、リン酸が成分含量として3~12%、およびカリウムが成分含量として2~7%であることを特徴とする請求項1または請求項6記載の有機肥料の製造方法。
【請求項9】
動物由来の有機質原料が鶏糞または鶏糞堆肥であり、有機肥料の窒素が成分含量として3~9%、リン酸が成分含量として3~15%、およびカリウムが成分含量として2~10%であることを特徴とする請求項1または請求項6記載の有機肥料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は肥料およびその製造技術分野の発明に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
動物由来の有機物である家畜糞堆肥には、作物の生育に大きく影響する三大要素、窒素、リン酸、カリウムが含まれるため有機肥料として活用されている。堆肥中に含まれる窒素、リン酸、カリウム量は、鶏、豚、牛の順に多いが、土づくりに必要な有機物量は逆に牛、豚、鶏の順に多い。また牛糞堆肥中の窒素は、施用当年に作物が利用可能な窒素は少ないが、難溶性窒素が多いため土壌に蓄積され、土壌中に蓄積された窒素は次作以降に次々と供給される。つまり、連用するとその年に施用された堆肥から供給される窒素に加えて、前年までに施用された堆肥からも窒素が供給されるため、牛糞堆肥は連用を続けると地力が高まり、窒素供給量が増加する連用効果が生じると言われている(非特許文献1)。
【0003】
畜産廃棄物等肥料原料を水分40~60重量%に調整し、これを加圧下で剪断・混練して加圧・混練の摩擦熱で40℃~90℃に昇温した混合物に処理し、この処理物をスクリュー型造粒機で顆粒状に粉砕しながらオゾン(O
3
)を供給して処理物顆粒体表層をオゾンで酸化させることにより、高温・嫌気性菌の活動を抑制し且つ高温・好気性菌の活性化を促す条件を作り、しかる後処理物を発酵させることを特徴とする有機肥料の製造方法が知られているが(特許文献1)、効果としてオゾンによる臭気の抑制が可能になるが、当該製法による製造物の肥料の形状はペレット状であり、且つ肥料としての効果も記載されていない。
【0004】
発酵鶏糞などの有機質原料の粉末を、内部で回転翼が高速回転している筒状の筺体内に上方から供給し、この筺体内で浮遊状態にして上下方向及び円周方向に回転させると共に、自転させ、筺体内に多数の水滴を散水して前記粉末を凝集させ、所要時間経過後に粉状のコーティング剤を筺体内に供給し、前記粉末が凝集した顆粒の表面をコーティング剤で覆うようにした有機肥料の造粒方法において、前記粉末を、高圧空気の供給なしに、かつ、高圧空気の供給と共に被処理粉末を流動させるための孔付円盤なしに、前記回転翼の回転力によってのみ浮遊させ、旋回させ、かつ、攪拌させるようにしたことを特徴とする醗酵鶏糞などからの有機肥料造粒方法(特許文献2)が知られている。しかし、この方法では鶏糞等一部の粉体原料に限られ含水率が50%を超える堆肥原料として用いることができないとともに、コーティングを必須とするため、手間とコストがかかる。また、リン酸、窒素、カリウム等有効成分の変化、粒形等は調べられていない。
【0005】
乾燥した発酵鶏糞を篩分けし、スクリュー形状を持つ押出し造粒機により造粒する工程において、少量の水を発酵鶏糞に添加して顆粒に造粒し、個々の顆粒の表面に肥効を増強する粉末をコーティングし、個々の顆粒同士を分離状態で生成させたことを特徴とする粒状有機肥料組成物(特許文献3)が知られているが、粉体の鶏糞に限定されること、コーティング加工を必要とすることの制約があり、また、リン酸、窒素、カリウム等有効成分の変化も記載されていない。
【0006】
上記スクリュー型押出造粒装置または高速回転型の造粒装置を用いる有機肥料の製造方法と異なり、植物系粉末を、リグニン、澱粉もしくはこれらの混合物からなるバインダー成分の水溶液でピン型造粒機により造粒化したのち、50~300℃の回転ドラムで造粒物を転動させながら乾燥処理し、ついで焼成炭化することを特徴とする低密度多孔質炭素粒の製造方法が知られているが、粉体を原料とする点、バインダーを添加する点、造粒後の顆粒に高熱をかけて処理する点で複雑な方法でありピン型造粒機も量産に適しているとしか記載されていない(特許文献4)。
【0007】
ピン型造粒機を用いた顆粒の製造方法としては、造粒機内で粉末カーボンブラックと造粒水とを混合撹拌しつつ造粒機の軸方向に移送し、造粒機末端の排出口から粒状カーボンブラックを取り出すカーボンブラックの造粒方法において、造粒機内でカーボンブラックが移送される方向と逆方向に向けて造粒水を噴霧し、該噴霧の際の液滴径を50~1000μmとしたことを特徴とするカーボンブラックの造粒方法が知られており、その結果として粒径1mm以下の顆粒が92%製造できることが知られている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-183684号
特公平6-79998号
特公平3-75513号
特公平6-45445号
特開2004-182803号
【非特許文献】
【0009】
「第3章 家畜糞堆肥の現状と肥効」、家畜糞堆肥適正施用の手引き、19~27頁、平成26年3月、岡山県農林水産部刊
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
家畜農家の規模拡大に伴い家畜糞やその堆肥の量が増加しているが、そのまま有機肥料として用いるには、消費地が遠く需要も春に偏るなど問題が多く、保管している間の臭気等環境衛生上の問題もあるため、これらを原料とした臭気が少なく、窒素、リン酸、カリウム塩等肥料有効成分量の高い有機肥料に加工する技術の開発が望まれている。特に牛糞を用いた有機肥料は、リン酸、窒素、カリウム等の配合率が低いことが問題であった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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