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公開番号2025172133
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2025145016,2021169636
出願日2025-09-02,2020-09-29
発明の名称運動機能の状態を評価するための方法、プログラム及び装置
出願人株式会社RAINBOW
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 5/055 20060101AFI20251113BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】運動機能の状態を評価するための方法、プログラム及び装置の提供。
【解決手段】本開示は、脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の拡散強調画像から得られるパラメータを用いて、当該患者の運動機能の状態を評価する方法、当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、当該方法の実施において用いることができる画像処理装置及びMRI装置に関する。患者の脳の損傷半球側の外側表面領域を関心領域とした生理指標値を得るステップと、前記生理指標値を対照生理指標値と比較し、前記患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行うステップとを含む。本開示によれば、患者の運動機能の状態を評価することができ、また再生治療後の運動機能の回復を予測することもできる。これにより当該患者が再生治療に適しているかを治療開始前に判定することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
図面に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の運動機能の状態を評価する方法、並びに当該方法の実施において用いることができるプログラム、画像解析装置及びMRI装置に関する。特に本開示は脳局所損傷を有する患者の再生治療後の運動機能回復を予測する方法に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、中枢神経疾患(脳梗塞、脳出血、頭部外傷、パーキンソン病等)に対する新たな治療法として再生医療が注目されており、複数の細胞医薬の開発が進められている。特に、脳内に細胞を直接送り込む直接移植による治療は、脳血液関門によるブロックを避けることができるため、より多くの細胞を脳内に送り込むことができると考えられる。
【0003】
細胞治療においては、実際に細胞を投与した患者の回復具合は様々であるため、どの患者が細胞治療に適しているかを治療開始前に判定することは重要である(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
StemCell Therapies as an Emerging Paradigm in Stroke Participants,Stroke40(2):510-5. 2009
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、脳局所損傷などの脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の運動機能の状態を評価する手段を提供する。本開示は特に、そのような患者が再生治療に適しているか、すなわち当該患者は再生治療の奏功が期待できるかを治療開始前に判定するための手段を提供する。
【0006】
本発明者らは、脳局所損傷を有する患者において、運動機能の状態が、患者の脳の拡散強調画像から得られるパラメータと相関することを見出した。
【0007】
したがって、本開示は以下を提供する。
(項目1) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の損傷半球側の外側表面領域を関心領域とした生理指標値を得るステップと、
前記生理指標値を対照生理指標値と比較し、前記患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行うステップと
を含む、前記患者の運動機能の状態を評価する方法。
(項目2) 前記生理指標値が、拡散テンソル画像(DTI)法または拡散尖度画像(DKI)法によって得られる前記患者の脳の拡散強調画像から得られる、項目1に記載の方法。
(項目3) 前記生理指標値が、FA(fractional anisotropy)値を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目4) 前記関心領域が脳の中心前回に設定される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目5) 前記運動機能の状態が、再生治療後の運動機能の状態である、上記項目のい
ずれか一項に記載の方法。
(項目6) 前記対照生理指標値が、前記患者の脳の非損傷半球側の外側表面領域を関心領域として得られる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目7) 前記演算を行うステップが、前記生理指標値/前記対照生理指標値で表される値を算出する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目8) 前記演算を行うステップが、算出された前記患者の運動機能の状態を示す値を、予め用意された、患者の運動機能の状態を示す値と運動機能回復度とを変数とする回帰直線に代入することで、前記患者の運動機能の状態を評価する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目9) 前記演算を行うステップが、算出された前記患者の運動機能の状態を示す値を、予め用意された基準値と比較することで、前記患者が再生治療後に所望の運動機能回復度に達する見込みの高低を算出する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目10) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の運動機能の状態を評価する方法の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、前記方法は以下の工程:
前記コンピュータに、前記患者の脳の損傷半球側の外側表面領域を関心領域とした生理指標値を得させるステップと、
前記コンピュータに、前記生理指標値を対照生理指標値と比較し、前記患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行わせるステップと
を含む、プログラム。
(項目11) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の運動機能の状態を評価する方法の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを格納する記録媒体であって、前記方法は以下の工程:
前記コンピュータに、前記患者の脳の損傷半球側の外側表面領域を関心領域とした生理指標値を得させるステップと、
前記コンピュータに、前記生理指標値を対照生理指標値と比較し、前記患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行わせるステップと
を含む、記録媒体。
(項目12) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の運動機能の状態を評価するシステムであって、
前記患者の脳の損傷半球側の外側表面領域を関心領域とした生理指標値を得る手段と、
前記生理指標値を対照生理指標値と比較し、前記患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行う手段と
を含む、システム。
(項目13) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳の拡散強調画像において、損傷半球側の外側表面領域を第1関心領域として、及び非損傷半球側の外側表面領域を第2関心領域として設定する関心領域設定部と、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける損傷半球側生理指標値及び非損傷半球側生理指標値を算出する生理指標値算出部と、
損傷半球側生理指標値と非損傷半球側生理指標値とを比較して、当該患者の運動機能の状態を示す値を算出するための演算を行う演算部と
を備えることを特徴とする、画像解析装置。
(項目14) 脳損傷を有するまたは有すると疑われる患者の脳を撮像する核磁気共鳴撮像部と、
核磁気共鳴撮像部が取得したエコーデータから拡散強調画像を生成する画像生成部と、
拡散強調画像において、損傷半球側の外側表面領域を第1関心領域として、及び非損傷半球側の外側表面領域を第2関心領域として設定する関心領域設定部と、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける損傷半球側生理指標値及び非損傷半球側生理指標値を算出する生理指標値算出部と、
損傷半球側生理指標値と非損傷半球側生理指標値とを比較して、当該患者の運動機能の
状態を示す値を算出するための演算を行う演算部と
を備えることを特徴とする、MRI装置。
【0008】
また本開示は以下も提供する。
(1) 脳局所損傷を有する患者の脳の拡散テンソル画像において、損傷半球側の中心前回を第1関心領域として、及び非損傷半球側の中心前回を第2関心領域として設定するステップと、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける異方性比率である損傷半球側FA及び非損傷半球側FAを算出するステップと、
損傷半球側FA/非損傷半球側FAで表されるrFAを算出するステップと、
算出されたrFAに基づいて、再生治療後の当該患者の運動機能回復を予測するための演算を行うステップと
を含む、当該患者の再生治療後の運動機能回復を予測する方法。
(2) 前記演算を行うステップが、算出されたrFAを、予め用意されたrFAと運動機能回復度とを変数とする回帰直線に代入することで、当該患者の再生治療後の運動機能回復度の予測値を算出するステップである、(1)に記載の方法。
(3) 前記演算を行うステップが、算出されたrFAを、予め用意された基準rFAと比較することで、当該患者が再生治療後に所望の運動機能回復度に達する見込みの高低を算出するステップである、(1)に記載の方法。
(4) コンピュータに、
脳局所損傷を有する患者の脳の拡散テンソル画像において、損傷半球側の中心前回を第1関心領域として、及び非損傷半球側の中心前回を第2関心領域として設定する処理と、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける異方性比率である損傷半球側FA及び非損傷半球側FAを算出する処理と、
損傷半球側FA/非損傷半球側FAで表されるrFAを算出する処理と、
算出されたrFAに基づいて、再生治療後の当該患者の運動機能回復を予測するための演算を行う処理と
を実行させるための、当該患者の再生治療後の運動機能回復を予測するためのプログラム。
(5) 前記演算を行う処理が、算出されたrFAを、予め用意されたrFAと運動機能回復度とを変数とする回帰直線に代入することで、当該患者の再生治療後の運動機能回復度の予測値を算出する処理である、(4)に記載のプログラム。
(6) 前記演算を行う処理が、算出されたrFAを、予め用意された基準rFAと比較することで、当該患者が再生治療後に所望の運動機能回復度に達する見込みの高低を算出する処理である、(4)に記載のプログラム。
(7) (4)~(6)のいずれか一項に記載のプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
(8) 脳局所損傷を有する患者の脳の拡散テンソル画像において、損傷半球側の中心前回を第1関心領域として、及び非損傷半球側の中心前回を第2関心領域として設定する関心領域設定部と、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける異方性比率である損傷半球側FA及び非損傷半球側FAを算出するFA算出部と、
損傷半球側FA/非損傷半球側FAで表されるrFAを算出するrFA算出部と、
算出されたrFAに基づいて、再生治療後の当該患者の運動機能回復を予測するための演算を行う回復予測演算部と
を備えることを特徴とする、画像解析装置。
(9) 脳局所損傷を有する患者の脳を撮像する核磁気共鳴撮像部と、
核磁気共鳴撮像部が取得したエコーデータから拡散テンソル画像を生成する画像生成部と、
拡散テンソル画像において、損傷半球側の中心前回を第1関心領域として、及び非損傷
半球側の中心前回を第2関心領域として設定する関心領域設定部と、
第1関心領域及び第2関心領域のそれぞれにおける異方性比率である損傷半球側FA及び非損傷半球側FAを算出するFA算出部と、
損傷半球側FA/非損傷半球側FAで表されるrFAを算出するrFA算出部と、
算出されたrFAに基づいて、再生治療後の当該患者の運動機能回復を予測するための演算を行う回復予測演算部と
を備えることを特徴とする、MRI装置。
【0009】
本開示において、上記の1つまたは複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【0010】
なお、上記した以外の本開示の特徴及び顕著な作用・効果は、以下の発明の実施形態の項及び図面を参照することで、当業者にとって明確となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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