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公開番号2025171428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076769
出願日2024-05-09
発明の名称重荷重用タイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類B60C 11/00 20060101AFI20251113BHJP(車両一般)
要約【課題】低燃費性能と耐摩耗性能の総合性能に優れた重荷重用タイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部を備えた重荷重用タイヤであって、前記トレッド部は、イソプレン系ゴムを含むゴム成分およびシリカを含む充填剤を含むゴム組成物から構成された、トレッド面を含むゴム層を有し、前記イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量(質量%)をAとし、前記シリカの充填剤中の含有量(質量%)をBとし、タイヤ内腔面に対する法線方向で測定される前記トレッド部のショルダーの最大厚さをC(mm)とし、前記トレッド部を構成するゴム組成物の70℃におけるtanδをDとしたとき、Aが85質量%超であり、Bが60質量%超であり、Cが41mm未満であり、A～Dが式(1)の関係をみたす、重荷重用タイヤ。
(1)(A×B)/(C×D)>1300
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
トレッド部を備えた重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部は、イソプレン系ゴムを含むゴム成分およびシリカを含む充填剤を含むゴム組成物から構成された、トレッド面を含むゴム層を有し、
前記イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量（質量％）をＡとし、
前記シリカの充填剤中の含有量（質量％）をＢとし、
タイヤ内腔面に対する法線方向で測定される前記トレッド部のショルダーの最大厚さをＣ（ｍｍ）とし、前記トレッド部を構成するゴム組成物の７０℃におけるｔａｎδをＤとしたとき、
Ａが８５質量％超であり、Ｂが６０質量％超であり、Ｃが４１ｍｍ未満であり、Ａ～Ｄが式（１）の関係をみたす、重荷重用タイヤ。
（１）（Ａ×Ｂ）／（Ｃ×Ｄ）＞１３００
続きを表示（約 640 文字）【請求項２】
前記ゴム組成物の硬度が６４以上８０以下である、請求項１記載の重荷重用タイヤ。
【請求項３】
前記シリカの平均一次粒子径が１６ｎｍ未満である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項４】
Ｂが７０質量％超である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項５】
Ｂが８５質量％超である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項６】
Ａが９０質量％超である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項７】
Ｃが３９ｍｍ未満である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項８】
Ｃが３０ｍｍ超である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項９】
Ｄが０．０５未満である、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
【請求項１０】
前記トレッド部のトレッド面が、タイヤ周方向に延びる少なくとも一つのフラスコ状周方向溝およびタイヤ幅方向に延びる少なくとも一つのフラスコ状幅方向サイプのうちの少なくとも一つを有し、前記フラスコ状周方向溝および前記フラスコ状幅方向サイプは、それぞれ、溝幅の狭い首部と、前記首部よりもタイヤ径方向の内側に配置され、前記首部の最大溝幅よりも大きい溝幅の部分を有する胴部とを含むものである、請求項１または２記載の重荷重用タイヤ。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、重荷重用タイヤに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
トラック、バスなどの大型車両においても、環境規制、ラベリング制度の導入、カーボンニュートラルへの対応から、使用する重荷重用タイヤについて、低燃費性能の要求がより一層高まっている。例えば、特許文献１には、重荷重用空気入りタイヤにおいて、そのトレッド部がモジュラス等の所定の条件を満たすキャップゴム層とベースゴム層とからなることにより、低燃費性能が改善されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１１４６５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、低燃費性能を重視した配合では耐摩耗性能が背反性能となるため、低燃費性能と耐摩耗性能を両立することが重要である。また、サスティナブルの観点から天然由来の材料やリサイクル可能な材料の使用率についても注目が高まっている。
【０００５】
本発明は、低燃費性能と耐摩耗性能の総合性能に優れた重荷重用タイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、以下の重荷重用タイヤに関する。
トレッド部を備えた重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部は、イソプレン系ゴムを含むゴム成分およびシリカを含む充填剤を含むゴム組成物から構成された、トレッド面を含むゴム層を有し、
前記イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量（質量％）をＡとし、
前記シリカの充填剤中の含有量（質量％）をＢとし、
タイヤ内腔面に対する法線方向で測定される前記トレッド部のショルダーの最大厚さをＣ（ｍｍ）とし、前記トレッド部を構成するゴム組成物の７０℃におけるｔａｎδをＤとしたとき、
Ａが８５質量％超であり、Ｂが６０質量％超であり、Ｃが４１ｍｍ未満であり、Ａ～Ｄが式（１）の関係をみたす、重荷重用タイヤ。
（１）（Ａ×Ｂ）／（Ｃ×Ｄ）＞１３００
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、低燃費性能と耐摩耗性能の総合性能に優れた重荷重用タイヤを提供することができる。
【０００８】
理論に拘束されることは意図しないが、本発明において、低燃費性能と耐摩耗性能の総合性能が改善されるメカニズムとしては、以下が考えられる。すなわち、（Ａ）イソプレン系ゴム（ＩＲ系ゴム）の含有量を８５質量％超とすることで、重荷重用タイヤとして満足し得るゴム強度の確保、および、ゴム成分の発熱の低下に寄与すると考える。（Ｂ）充填剤の中でシリカは低発熱性であるため、シリカの充填剤中の含有量を６０質量％超とすることで、ゴムの発熱低下に寄与すると考える。（Ｃ）トレッド部のショルダーの最大厚さを４１ｍｍ未満とすることによって、トレッドが走行中に動きにくくなり、それによりタイヤの発熱を抑制することができると考える。（Ｄ）７０℃ｔａｎδはゴムの発熱性を表す指標であり、低燃費性能に関係する。そして、式（１）を満たすように、ＩＲ系ゴムの含有量と、充填剤中のシリカの含有量と、トレッド部のショルダーの最大厚さと、トレッド部を構成するゴム組成物の７０℃ｔａｎδとのバランスをとることで、上記（Ａ）～（Ｄ）が協働して、発熱性能と耐摩耗性能をバランスよく向上させていると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の一実施形態に係る重荷重用タイヤのタイヤ回転軸を含む平面による断面図である。
図１のタイヤのトレッド部の展開図である。
図２のＣ１－Ｃ１線における断面図である。
図２のＣ２－Ｃ２線における断面図である。
トレッド面を正面として補強層の構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の一実施形態である重荷重用タイヤについて説明する。本実施形態の重荷重用タイヤは、トレッド部を備えた重荷重用タイヤであって、前記トレッド部はイソプレン系ゴムを含むゴム成分およびシリカを含む充填剤を含むゴム組成物から構成された、トレッド面を含むゴム層を有し、前記イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量（質量％）をＡとし、前記シリカの充填剤中の含有量（質量％）をＢとし、タイヤ内腔面に対する法線方向で測定される前記トレッド部のショルダーの最大厚さをＣ（ｍｍ）とし、前記トレッド部を構成するゴム組成物の７０℃におけるｔａｎδをＤとしたとき、Ａが８５質量％超であり、Ｂが６０質量％超であり、Ｃが４１ｍｍ未満であり、Ａ～Ｄが式（１）の関係をみたす、重荷重用タイヤである。
（１）（Ａ×Ｂ）／（Ｃ×Ｄ）＞１３００
（【００１１】以降は省略されています）

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