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公開番号2025159447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-21
出願番号2024062000
出願日2024-04-08
発明の名称タイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類B60C 13/00 20060101AFI20251014BHJP(車両一般)
要約【課題】低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性の総合性能に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】ブチル系ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むインナーライナー用ゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えたタイヤであって、
前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径A(nm)と、タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みT(mm)との積(A×T)が、5000以下であり、
前記タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みT(mm)が、10mm以下であるタイヤに関する。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項１】
ブチル系ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むインナーライナー用ゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えたタイヤであって、
前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径Ａ（ｎｍ）と、タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）との積（Ａ×Ｔ）が、５０００以下であり、
前記タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）が、１０ｍｍ以下であるタイヤ。
続きを表示（約 960 文字）【請求項２】
前記インナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分１００質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量Ｍｃが２０質量部以下である請求項１に記載のタイヤ。
【請求項３】
前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径Ａが１０～１０００ｎｍである請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項４】
前記タイヤの断面幅Ｗｔが２５０ｍｍ以下である請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項５】
前記インナーライナー用ゴム組成物のアセトン抽出量ＡＥ（質量％）が１０．０質量％以下である請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項６】
前記インナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分１００質量％中の前記ブチル系ゴムの含有量が９０質量％以上である請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項７】
前記インナーライナー用ゴム組成物が、マレイン酸、無水マレイン酸及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも１種の化合物由来の部位を有するポリマーを含む請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項８】
前記インナーライナー用ゴム組成物のゴム成分１００質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量Ｍｃ（質量部）と、前記タイヤ最大幅位置における前記インナーライナーの厚みＴｉ（ｍｍ）との比（Ｍｃ／Ｔｉ）が、１０以下である請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項９】
イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム及びカーボンブラックを含み、
ゴム成分１００質量部に対する前記カーボンブラックの含有量が３０質量部以上であるサイドウォール用ゴム組成物で構成されるサイドウォールを備えた請求項１又は２に記載のタイヤ。
【請求項１０】
前記インナーライナー用ゴム組成物のゴム成分１００質量部に対するマレイン酸、無水マレイン酸及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも１種の化合物由来の部位を有するポリマーの含有量Ｐｃ（質量部）と、前記タイヤ最大幅位置におけるインナーライナーの厚みＴｉ（ｍｍ）との比（Ｐｃ／Ｔｉ）が、１０以下である請求項１又は２に記載のタイヤ。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、タイヤに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
タイヤには、種々の性能が要求され、低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性などの性能が要求される（特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１９－６５２４０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性の総合性能に優れたタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、ブチル系ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むインナーライナー用ゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えたタイヤであって、
前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径Ａ（ｎｍ）と、タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）との積（Ａ×Ｔ）が、５０００以下であり、
前記タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）が、１０ｍｍ以下であるタイヤに関する。
【発明の効果】
【０００６】
本発明は、ブチル系ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むインナーライナー用ゴム組成物で構成されるインナーライナーを備えたタイヤであって、前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径Ａ（ｎｍ）と、タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）との積（Ａ×Ｔ）が、５０００以下であり、前記タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）が、１０ｍｍ以下であるタイヤであるので、低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性の総合性能に優れたタイヤを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
図１のタイヤのトレッドの近辺が示された拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
上記タイヤは、ブチル系ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むゴム組成物で構成されるインナーライナーを備え、該ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径Ａ（ｎｍ）とタイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）との積（Ａ×Ｔ）が５０００以下、該タイヤ最大幅位置におけるサイド厚みＴ（ｍｍ）が１０ｍｍ以下との関係を満たすものである。
【０００９】
上記タイヤにより前述の効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
通常、タイヤ最大幅位置におけるサイド部の厚みを小さくすると、蓄熱しにくくなるため低燃費性に有利である一方、操縦安定性とノイズ低減性の観点で不利になる傾向がある。
上記タイヤでは、サイド部の厚みを薄くするとともにミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径を小さくすることで、サイド部での蓄熱を抑制することができ、更に、ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径が小さいほど比表面積が大きくなることから、ゴム成分との拘束点が増加し、インナーライナーの剛性を高めることができる。更に、インナーライナーに配合されたミクロフィブリル化植物繊維がタイヤで生じるノイズを低減させることができる。その結果、操縦安定性とノイズ低減性を高めることができる。
従って、ミクロフィブリル化植物繊維を含むゴム組成物で構成されるインナーライナーを備え、Ａ（ｎｍ）×Ｔ（ｍｍ）を５０００以下、Ｔを１０ｍｍ以下の関係を満たすことで、操縦安定性、低燃費性及びノイズ低減性の総合性能が向上すると推察される。
【００１０】
このように、上記タイヤは、「Ａ×Ｔ≦５０００」、「Ｔ≦１０」の関係を満たす構成にすることにより、低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性の総合性能を向上するという課題（目的）を解決するものである。すなわち、「Ａ×Ｔ≦５０００」、「Ｔ≦１０」のパラメータは課題（目的）を規定したものではなく、本願の課題は、低燃費性、操縦安定性及び走行時のノイズ低減性の総合性能を向上することであり、そのための解決手段として当該パラメータを満たすような構成にしたものである。
（【００１１】以降は省略されています）

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